香典を郵送する際は必ず現金書留で送ります。現金書留以外の方法で現金を送ることは法律で禁止されていますので注意しましょう。現金書留の封筒は郵便局で購入可能で、お金を香典袋に包み手紙を添えて送ります。通夜や葬儀まで時間がある場合は斎場に「気付」で郵送します。
香典を郵送しても良い場合は、通夜や葬儀に参列できない時です。
など様々な事情で直接香典をお供えすることが難しい場合は香典を郵送しご遺族に弔意を示しましょう。
通夜や葬儀、告別式に参列できず香典をお供えすることができない場合は、後日直接遺族にお渡ししても良いです。 遺族のご自宅を訪問するか、職場などで直接手渡しをします。 仏式の場合だと、四十九日までの間に弔問を約束しお参りをさせてもらいます。 その際遺族に葬儀に参列できなかったお詫びをし、不祝儀(香典)をお供えします。
香典(不祝儀)を郵送する場合は、必ず現金書留で送ります。 現金書留以外で現金を郵送することは郵便法で禁じられていますので注意しましょう。 現金書留用の封筒は郵便局でのみ購入可能です。コンビニ等では販売されていません。 封筒のサイズは2種類あり、小さい封筒は約119×197mm(定形郵便物)、大きい封筒は約142×215mm(定形外郵便物)です。 大きい方の封筒に香典袋が入らない場合は、窓口で相談をしましょう。 現金書留用封筒の料金はどちらのサイズも21円です。 別途基本料金と書留の加算料金が発生します。 現金書留の封筒書き方は後ほど詳しくご紹介します。
香典(不祝儀)は現金書留で郵送すると上記でご紹介しました。 香典(不祝儀)は必ず香典袋(不祝儀袋)に現金を入れてから現金書留用の封筒で郵送します。 現金を直接現金書留用の封筒に入れたり、香典袋(不祝儀袋)ではなく普通の封筒に入れるのはマナー違反となります。 不祝儀の種類は後ほど詳しく解説いたします。
香典(不祝儀)は、斎場か喪主の自宅に郵送するのが基本です。 葬儀まで日があり葬儀当日到着が間に合う場合は斎場へ、通夜や葬儀、告別式がすぐに執り行われる場合は喪主の自宅へ郵送します。 喪主の自宅へ郵送する場合、葬儀前後は遺族が忙しくしているため、葬儀2〜3日後から1周間以内に到着するように郵送します。 斎場へ郵送する場合は気付で郵送します。 気付とは相手の住所ではなくその人の立ち寄り先や関係のある場所宛てに送る際に住所に付記するものです。 ただし斎場によっては現金書留を受け取らないこともあるので、事前に斎場に確認をしましょう。 また香典(不祝儀)を代理人の住所宛てに郵送し、代理でお供えしてもらうという方法もあります。 その場合は、現金書留用の封筒には代理人の住所と名前を記入します。 現金書留用の封筒の詳しい書き方は後ほど詳しくご紹介します。
香典(不祝儀)を郵送する際は、お悔やみと参列できない旨を手紙に書き同封しましょう。 お悔やみの手紙を書く際は白無地の便箋に縦書きし、一重の封筒を使います(二重の封筒は「不幸が重なる」と捉えられるため)。 また忌み言葉や「悲しみが重ならないように」という意味から「追伸」は使わないように注意しましょう。 お悔やみの手紙の書き方は後ほど解説します。
不祝儀(香典)の金額は故人との関係性や立場、また自身の年齢で異なります。 特徴としては、自身の年齢が上がるにつれて、また血縁関係が近いほど不祝儀(香典)の金額が高くなります。 金額に迷う時は自分と同じような立場の人と相談して決めると良いです。 次の場合は、想定していた金額よりも多めに出しましょう。
金額は「4」や「9」は「死」や「苦」を連想させるため避けましょう。 またかつては「奇数は吉、偶数は凶(数が割り切れることが縁が切れると連想させるため)」と言われていたため、金額やお札の枚数を偶数にするのも避けるべきです。 しかし最近では数字をあまり気にしない人も多くいるので、相手や状況に応じて判断をしましょう。 金額の相場を下記の表にまとめましたので参考にしてください。
贈り先 | 金額相場 |
---|---|
祖父母 | 1万〜3万円 |
親 | 5万〜10万円 |
子供 | 10万円前後 |
兄弟姉妹 | 1万〜5万円 |
子供の配偶者の親 | 3万〜5万円 |
孫 | 1万〜3万円 |
おじ・おば | 1万〜3万円 |
いとこ | 1万〜3万円 |
上記以外の親戚 | 5千円〜2万円 |
職場関係(上司、同僚、取引先) | 5千円〜1万円 |
友人・知人 | 3千円〜1万円 |
隣人 | 2千円〜1万円 |
金額はあくまで目安で、地域による慣例も考慮する必要があります。
通夜や葬式で包む金品を「不祝儀、香典」と言うのに対して、葬式後の四十九日(仏式)や追悼ミサ(キリスト教)などの法要で包むお金は「御供物料(おくもつりょう)」と言います。 よく法要で包むお金を「香典」と言う人がいますが、これは厳密には誤りになります。 法要に招かれ参加する場合は、線香や果物などの「供物(くもつ)」もしくは供物料を持参します。 法要の際に包む供物料は、不祝儀(香典)で包んだ金額の約半分を目安にすると良いです。 御供物料の包み方は香典(不祝儀)と同じです。 上包みに書く表書きの書き方が変わりますので下記で詳しく解説します。
一般的な不祝儀袋(香典袋)は基本的に下記の3点がセットになっています。
不祝儀袋(香典袋)は故人の宗教や宗派に合わせたものを用意しましょう。 選ぶポイントは①上包み(外袋)の柄、②水引きの色、③表書きです。 仏教(仏式)の場合は菊や蓮の花が印刷された不祝儀袋(香典袋)を使います。 そして水引きの色は黒白もしくは双銀を用いるのが一般的です。 神道(神式)の場合は無地の不祝儀袋を使用するので、仏教用の不祝儀袋は使えません。 水引きの色は白一色が一般的ですが、黒白や双銀でも可能です。 キリスト教の場合は百合の花もしくは十字架が印刷された不祝儀袋(香典袋)か白封筒を使います。 キリスト教では水引きは使用しません。 表書きに関してはすでに印刷されているタイプと自分で書き込むタイプがあります。 印刷されているタイプを購入する際は、故人の宗教や宗派に適した表書きかをしっかり確認しましょう。 下記の表にまとめてみましたのでご参考になさってください。
宗教・宗派 | 柄 | 水引き | 表書き |
---|---|---|---|
仏教(仏式) | 菊の花・蓮の花 | 黒白・双銀 | 御香典・御霊前・御香料・御供料・御仏前
※「御仏前」は浄土真宗のみ、「御霊前」は使わない |
神道(神式) | 無地 | 白一色 (黒白・双銀も可) |
御榊料・御玉串料・神撰料・供物料・御神前・御霊前・御供物 |
キリスト教 | 百合の花・十字架 | つけない | 【カトリック】御ミサ料・御霊前 【プロテスタント】忌慰料 【共通】御花料(お花料)・御白花料 |
無宗教 | 無地 | 黒白・双銀・双白 | 御霊前・御供物料・御花料・志 ※「志」は会費制の場合に用いる |
不祝儀袋は故人の宗教・宗派に合わせたものを使用する必要があることは上記でご紹介しましたね。 それに加えて、包む金額に見合った不祝儀袋を選ぶことも大切です。 不祝儀袋は大きく分けると2つの種類があり、水引きが印刷されている「印刷多当」タイプと、水引きが印刷でなく付属されている「金封」タイプがあります。金封タイプには4種類があり、これらの不祝儀袋の違いは、袋の大きさ、水引きの種類や色、そして包む金額です。 金額が1万円以下の場合は印刷多当を、1万円以上の場合は金封の袋を使用します。 1〜3万円の場合は水引金封、10万円以下の場合は中金封、10万円〜100万円以下の場合は大金封、100万円以上の場合は特大金封を使用します。 水引きの色は宗教や宗派によって異なりますが、〜3万円までは黒白、それ以上の額は双銀のものを使うのが一般的です。
不祝儀袋の種類 | 特徴 | 水引きの色 | 包む金額 |
---|---|---|---|
印刷多当 | 表書きや水引きが印刷されているもの 一般的なサイズ |
黒白 | 〜1万円 |
水引金封 | 水引きが印刷でないもの 一般的なサイズ |
黒白 | 1万円〜3万円 |
中金封 | 水引きが印刷でないもの 一般的なサイズ |
双銀 | 5万円〜10万円 |
大金封 | 水引きが印刷でないもの 一般的なサイズより少し大きめ |
双銀 | 10万円〜 |
特大金封 | 水引きが印刷でないもの 一番大きいサイズ |
双銀 | 10万円〜100万円 |
香典袋(不祝儀袋)に金額などを記入する際は必ず薄墨を使用しましょう。 薄墨とは文字通り「薄くすった墨」のことです。 「悲しみの涙で墨が薄れる、突然のことで墨をする時間がない」という意味合いが込められています。 最近では毛筆ではなく薄いインクを使用した弔事用の筆ペンを使うのが一般的となっています。 基本的には全ての記入事項を薄墨の毛筆や筆ペンで書くのがマナーですが、金額や住所を相手にわかりやすく書くために中包み(中袋)はボールペンで書くのも良しとされています。
「表書き」とは、上包みの表面に書く「御霊前」などの言葉です。 表書きは故人の宗教や宗派に合わせて書く必要があります。事前に遺族に確認を取りましょう。 仏教(仏式)では「御香典」や「御霊前」と書くのが一般的です。 忌明けの四十九日法要まではまだ御霊(みたま)としてこの世にいらっしゃるという考えから「御霊前」を使い、それ以降に「御仏前(御佛前)」を使います。つまり「御仏前(御佛前)」は御供物料の表書きとして使います。 ただし仏教でも浄土真宗は、亡くなった人はすぐ仏様になるという考えから「御霊前」は使わず「御仏前(御佛前)」を使用します。 神道(神式)では「御玉串料」「御榊料」「御神撰料」などの表書きを使います。 「御霊前」も使用することができますが神式の場合は「みたまえ」と読みます。 「玉串(たまぐし)」とは神前に供える榊(さかき)の枝に紙や布の垂(しで)をつけた供物のことを指します。 「神撰(しんせん)」は神に供える飲食物の総称です。 キリスト教のカトリックでは「御ミサ料」「御霊前」、プロテスタントでは「忌慰料」の表書きを使います。 宗派が不明な場合は「御花料(お花料)」もしくは「御白花料」と書きます。 無宗教や宗教が不明な場合は「御花料」や「御供料」と書くのが無難です。 「御悔(おくやみ)」という表書きもありますが、あまり一般的ではないので避ける方が良いでしょう。 表書きを表にまとめましたのでご参考になさってください。
宗教・宗派 | 表書き |
---|---|
宗教・宗派問わず使用可能 | 御花料・御供料・御霊前(浄土真宗、プロテスタントを除く) |
仏式 | 御香典・御霊前・御香料・御供料・御仏前(御佛前)
※「御仏前」は浄土真宗のみ、「御霊前」は使わない |
仏式(浄土真宗) | 御仏前(御佛前)・御香料 |
神式 | 御榊料・御玉串料・御神撰料・供物料・御神前・御霊前 |
キリスト教共通 | 御花料(お花料)・御白花料 |
キリスト教(カトリック) | 御ミサ料・御霊前 |
キリスト教(プロテスタント) | 忌慰料 |
無宗教 | 御霊前・御供物料、御花料、志 ※「志」は会費制の場合に用いる |
香典袋(不祝儀袋)に書く名前は、香典を包む人の名前です。送り先の名前(宛名)は書きません。 基本的にはフルネームで記入します。 上包みに書く名前は表書きよりもやや小さめの字で書きます。 結婚したことを知らない相手に香典を包む場合は旧姓も合わせて書くと良いです。 上包みに現在の氏名を書き、左側に(旧姓 ○○)と書くか、上包みには現在の氏名を中包みには旧姓で氏名を書くという方法があります。 香典袋(不祝儀袋)の上包みに書く連名は最大3名程度にしましょう。 氏名を並べる順番は、目上の人が一番右側です。特に上下の区別がない場合は五十音順で記載します。 連名が4名以上の場合は上包みに代表者のみ氏名を記載し、左側に「外一同」と書き添えます。 部署などの団体で香典を包む際は「○○部一同」「○○会社有志」などと上包みに書きます。 全員の氏名は白無地紙(半紙や奉書紙など)に目上の人順に右側から書き中包み(内袋)に入れます。 夫婦連名の場合は中心より右寄りに夫の氏名を、その左に妻の名のみを記載します。
名前の書き方 | 説明 |
---|---|
個人 | 基本的にはフルネーム。表書きよりもやや小さめの字で書く。 |
夫婦連名 | 中心右寄りに夫の氏名、左に妻の名のみを記入する。 |
連名(3名の場合) | 目上の人が一番右側に来るように、上下関係がない場合は五十音順で右から記入する。 |
連名(4名以上の場合) | 代表者のみ氏名を記入し左側に「外一同」と書き添える。 全員の氏名は白無地紙に目上の人順に右側から書き中包みに入れる。 |
旧姓 | 上包みに現在の氏名を書き左側に(旧姓 ○○)と記載する。 もしくは上包みには現在の氏名を中包みには旧姓で氏名を書く。 |
団体・グループ | 上包みには「○○部一同」「○○会社有志」と書く。 全員の氏名は白無地紙に目上の人順に右側から書き中包みに入れる。 |
金額は大字(だいじ)で書くのが正式なマナーです。 「大字」とは漢数字の「一・二・三…」などの代わりに用いる「壱・弐・参」などの漢字のことです。 主に改ざんを防ぐ目的で使われる漢字です。金銭証書などでも大字が使われます。 最近は漢数字を使って書く人もいるようですが、厳密にはマナー違反になりますので注意しましょう。 金額は中包み(中袋)の裏面に書きます。 最近では遺族が見やすいようになどの理由で金額を表面に書く人も多いようです。 裏面に書く場合は右側の上か下に縦書きします。すでに記入欄が印刷されている場合は枠内に金額を記入します。 中包み(中袋)を使用しない場合は、上包みの裏面縦左半分の左側に金額を記入します。(縦左半分の右側には住所を書きます。) 金額を書く際は「お金」という意味を持つ「金」を添えて、また「円」は旧字体の「圓」を使い「金 ○○○圓」という形で書きます。「金」と金額の間は少しスペースをあけると見やすくなります。 例えば、
と書きます。 香典袋の金額を横書きで記入する場合は大字や漢数字ではなく算用数字を使います。 例えば5,000円であれば「金 5,000圓(円)」となります。 算用数字を使う際は、3桁毎にカンマで区切ることも忘れないようにしましょう。 金額を書く際に「金 ○○圓也」と「也」をつける人がいますが、現在は「也」は不要です。 「也」は円以下に銭(せん)や厘(りん)というお金の単位があった時代に、それ以下の端数のないことを示す際に使われていたものです。 現在では円以下の単位はないので「也」はつけなくても問題はないのです。 主な金額の書き方を下記の表でまとめましたのでご参考になさってください。
金額 | 書き方 |
---|---|
3,000円 | 金 参仟圓 |
5,000円 | 金 伍仟圓 |
10,000円 | 金 壱萬圓 |
20,000円 | 金 弐萬圓 |
30,000円 | 金 参萬圓 |
50,000円 | 金 伍萬圓 |
100,000円 | 金 壱拾萬圓 |
300,000円 | 金 参拾萬圓 |
500,000円 | 金 伍拾萬圓 |
1,000,000円 | 金 百萬圓 |
5,000,000円 | 金 伍百萬圓 |
10,000,000円 | 金 壱仟萬圓 |
住所は中包み裏面、縦左半分の中心寄りに縦書きで記入します。 氏名よりも小さめの字で書きましょう。 住所を書く理由は、遺族が後日礼状を贈るためです。 郵便番号は算用数字を用いて横書きする場合と、漢数字で縦書きする場合があります。 また「〒」の記号は使っても使わなくても良いです。 住所が長く一行に収まらない場合は二行で書いても構いません。 また故人と同郷の場合は都道府県名は省略することもあります。
上包みにも名前は記入しますが、紛失等のトラブルを防ぐために中包み(中袋)にも名前を書きます。 中包み(中袋)に書く名前は中包み裏面縦左半分の左側に記入します。(名前の右隣には住所) 氏名は住所よりも大きめの文字で書きます。 中包み(中袋)に旧姓を書く場合は氏名よりも小さめの字で括弧書きで(旧姓 ○○)と記入します。
ここでは上包みや中包み、中袋へのお札の入れ方や包みを詳しく解説していきます。
奉書紙や半紙、コピー用紙などの1枚の紙でお札を包む方法をご紹介します。 中包みでお札を包む際のポイントとしては、
になるように包みます。 詳しい包み方は上記のイラストを参考になさってください。
封筒にお札を入れる場合、封筒の表に対してお札が裏を向くように入れ、人物の顔が底を向くように入れます。 お札の人物像を伏せるように入れることで、故人に対する悲しみやお悔やみなどの気持ちを表します。 遺族の手間を考え、中包みや上包みは糊付け(のりづけ)したり「〆」のシールを使って封を閉じる必要はありません。
中包みや中袋が付属されていない場合や使わない場合もあります。 中包みや中袋を使わない理由としては、地域や宗教、家庭によって二重の封筒が「不幸が重なる」と捉えられるためです。 中包みや中袋を使わない場合は上包み(香典袋)に直接お札を包みます。 上包み(香典袋)の表に対してお札が裏を向くように入れ、人物の顔が底を向くように入れます。
中包みや中袋に包んだ後は上包みにそれを包みます。 一般的な上包みは1枚の紙を折り返すタイプになっています。 上包みの表面に中包みや中袋の表面が重なるようにして配置します。 弔事では「悲しくてうつむいている」という意味で、上の折返しが上面にきます。(上の折返しを最後に折ります) 結婚などの慶事では「幸せがたくさん入ってくるように」という意味で、下の折返しが上面にきます。(下の折返しを最後に折ります) 折返しの向きを外から見て「喜びは上向きに、悲しみは下向きに」と覚えておくと便利です。
通夜や葬儀に不祝儀袋(香典袋)を持参する際は袱紗(ふくさ)を使用します。 袱紗とは、祝儀袋や不祝儀袋を包む布のことを指します。 弔事ではグレーや紺、濃い緑などの寒色系の袱紗を使用します。赤やピンクなどの暖色系は慶事専用の袱紗となります。 紫は慶事・弔事兼用ですので、使い勝手が良いです。 袱紗が無い場合は小さい風呂敷やハンカチでも代用が可能です。 袱紗を折る順番は右→下→上→左です。 袱紗につめが付いている場合は、つめが左側にくるように広げます。 ポケット(台付き)タイプの袱紗の場合は、左開きの状態で不祝儀袋(香典袋)を入れます。
香典袋(不祝儀袋)同様に手紙も薄墨で書きましょう。 濃紺色のインクも可です。 毛筆や弔事用の筆ペンなどはボールペンと比べるとインクの乾きが遅いので、手紙を書き終えたらしばらく乾燥させます。 ペン先にインクが沢山付いてしまっている場合はティッシュなどで余分なインクを拭き取ってから書くと良いです。
忌み言葉とは、縁起が悪いとして使用を避ける言葉や忌み言葉の変わりに使う外の表現のことを指します。 通夜、葬儀、告別式、またお悔やみの手紙などでは忌み言葉を使わないように心がけましょう。 忌み言葉の例は下記の通りです。
便箋のまま同封するのではなく、香典袋とは別の封筒に入れ現金書留用の封筒に入れると良いです。 弔事の場合は一重封筒を使用します。一重封筒とは、一枚の上で仕立てで作られた封筒です。 内側が二重構造になったものを二重封筒と呼びますが、「不幸が重なる」と縁起が悪いこととされるため弔事では使用を避けます。 便箋も2枚ではなく1枚におさめるように書きましょう。
お悔やみの手紙では頭語や前文は省略します。 頭語とは、「拝啓」など手紙文の書き出しの語のことを指します。 前文とは、手紙の最初に書く時候の挨拶や安否などについての文章です。 お悔やみの手紙ではこれらを省略し、悲しみを分かち合う文面にします。 また結語とは文章の結びの語のことで、頭語とペアになるものです。 お悔やみの手紙では頭語を省略しますので、結語も省略となります。 もしくは結びの言葉として「合掌」と添えても良いです。
お悔やみの手紙には下記の内容を書きます。 ①訃報を聞いた驚きや悲しみ ②故人の冥福 ③遺族への慰めと励ましの言葉 ④参列できないことへのお詫びの言葉 ⑤末文 手紙の文例を下記でご紹介しますのでご参考になさってください。
<お悔やみの手紙例> お父様の突然の訃報に接し、ただただ驚いております。 ご家族の皆様の悲嘆いかばかりかと心中拝察申し上げ、心よりご冥福をお祈り申し上げます。 お力落としとは存じますが、お体を損なわれることのないよう、どうぞご自愛くださいませ。 本来なら何をおいても参上してお焼香させていただくべきところですが、やむを得ない事情によりお伺いすることができず、誠に申し訳ございません。 いずれ機会を見てご挨拶に参りたいと考えております。 とり急ぎ書中をもって、お悔やみ申し上げます。 合掌
<お悔やみの手紙例> ご尊父様のご逝去の報に接し、ただ驚いております。 ご入院中とはうかがっておりましたが、ご家族様のご心中もいかばかりかと存じ、心よりお悔やみ申し上げます。 本来ならば、お参りさせていただくところですが、あいにく、遠方のため、伺うことがかなわぬ失礼をお許しください。 心ばかりのものを同封いたしますので、御霊前にお供えくださいますようお願い申し上げます。 お父上様を偲び、謹んで哀悼の意を表します。
現金書留の封筒に記入する際は、インクの滲みによるトラブル等を防ぐため薄墨ではなく通常の筆記具を使用します。
記入箇所はお届け先とご依頼主と大きく分けて2箇所あります。
お届け先には香典(不祝儀)の送り先の住所、名前、電話番号を記入します。
斎場に郵送する場合は気付での郵送となるため、名前の欄に「○○斎場気付 (喪主の名前)様」や「○○斎場気付 (故人の名前)ご一同様」と記入します。
ご依頼主の欄には香典(不祝儀)を包む人の住所、名前、電話番号を記入します。
「ご依頼主」や「おなまえ」と書かれているため、「ご依頼主」や「おなまえ」と二重線で消すとより丁寧ですが必須ではありません。
封筒への記入が終わったら香典袋(不祝儀袋)と手紙が入った封筒を入れます。 現金書留用の封筒の封は作りが特殊です。 上ふた、中ふた、下ふたの3つのふたを封筒に記載されている案内に沿って封を閉じます。 封の仕方は下記の通りです。 ①下ふたを起こし中ふたをはり付ける ②①の上に下ふたをはり付ける ③さらに②の上に上ふたをはり付ける
封を閉じたら、封じ目3箇所に割り印を押します。シャチハタや認印などでも可です。 緑色の点線で○が書かれているので、枠内に押印をします。 印鑑が手元にない場合は署名でも構いません。
現金書留は郵便局の窓口でのみ手続きが可能です。 ポストへの投函やコンビニなどでの受付は対応していません。 郵便局の営業時間は店舗によって異なりますので、事前に確認を行いましょう。 平日営業の店舗が多いですが、土日祝日や早朝に営業している店舗もあります。 郵便局の現金書留以外で現金は郵送できませんので注意しましょう。
●そもそも香典は郵送しても良い?
●郵送する際の注意点
●不祝儀(香典)の金額相場
●不祝儀袋(香典袋)の選び方
●不祝儀袋(香典袋)の書き方
●香典(不祝儀)の入れ方・包み方
●お悔やみの手紙の書き方・注意点
●現金書留の書き方・送り方