香典袋はコンビニで入手可能です。香典袋以外にも弔事用筆ペンや黒ネクタイ、ワイシャツなども購入することができるので大変便利です。コンビニ以外では駅の売店やスーパー、100円ショップなどでも購入することができます。地域や故人の宗教に合わせた香典袋を用意することが重要です。
コンビニ会社や店舗によって取り扱っている香典袋の種類や料金は異なりますが、香典袋はほとんどのコンビニで購入ができます。 そのため、急に香典袋が必要になっても24時間いつでも手にすることが可能です。 香典袋は基本的にコンビニの文具売り場に陳列されています。 祝儀袋(祝い事に使用する袋)と一緒に販売されていますので、間違えないように注意しましょう。 簡単な見分け方としては、祝儀袋は赤などの暖色系であるのに対して、不祝儀袋(弔事に使用する袋、香典袋とも言う)は黒やグレーなどの寒色系で印刷されています。 ただしコンビニで取り扱っている香典袋(不祝儀袋)の種類は限定的です。 仏教用などの需要が高い不祝儀袋(香典袋)はほとんどのコンビニで購入できますが、キリスト教用や特大金封(100万円以上の金額を包む時に使用する袋)などはコンビニでの入手は困難かもしれません。
コンビニでは不祝儀袋(香典袋)以外に、
なども購入することができます。 香典袋(不祝儀袋)を包む袱紗(ふくさ)を取り扱っているコンビニはかなり少ないです。 急を要する場合はコンビニで購入できるハンカチを代用すると良いです。 それ以外はコンビニ以外の場所で購入しましょう。
香典袋(不祝儀袋)はコンビニ以外だと、下記のような場所で購入が可能です。
また葬儀会場や紳士服店などで販売されていることもあります。
不祝儀袋(香典袋)は故人の宗教・宗派に合わせる必要があります。 不祝儀袋(香典袋)を選ぶポイントは、 ①不祝儀袋の柄 ②表書き ③水引きの色 の3つです。 表書きに関してはすでに封筒に印刷されているタイプと自分で書き込む無地タイプがあります。 印刷されているタイプを購入する際は、故人の宗教や宗派に適した表書きか、しっかり確認しましょう。
宗教・宗派 | 柄 | 水引き | 表書き |
---|---|---|---|
仏教(仏式) | 菊の花・蓮の花 | 黒白・双銀 | 御香典・御霊前・御香料・御供料・御仏前
※「御仏前」は浄土真宗のみ、「御霊前」は使わない |
神道(神式) | 無地 | 白一色 (黒白・双銀も可) |
御榊料・御玉串料・神撰料・供物料・御神前・御霊前・御供物 |
キリスト教 | 百合の花・十字架 | つけない | 【カトリック】御ミサ料・御霊前 【プロテスタント】忌慰料 【共通】御花料(お花料)・御白花料 |
無宗教 | 無地 | 黒白・双銀・双白 | 御霊前・御供物料・御花料・志 ※「志」は会費制の場合に用いる |
故人の宗教が仏教(仏式)の場合は菊や蓮の花が印刷された不祝儀袋(香典袋)を使います。 絵柄がない無地のものでも構いません。 仏教の表書きは、
などがあります。 忌明けの四十九日法要まではまだ御霊(みたま)としてこの世にいらっしゃるという考えから「御霊前」を表書きとして使うことが多いです。四十九日の法要後に「御仏前(御佛前)」を使います。 ただし仏教の一つの宗派である浄土真宗に限っては例外です。 浄土真宗では、亡くなった人はすぐ仏様になるという考えから「御霊前」は使わず不祝儀(香典)で「御仏前(御佛前)」を使用します。 仏教の水引きの色は黒白もしくは双銀を用いるのが一般的です。
神道(神式)の場合は無地の不祝儀袋を使用します。仏教用の絵柄の入った不祝儀袋は使えません。 神道(神式)の表書きは、
などがあります。 仏教のように期間ごとの使い分けは特になく、「御榊料」「御玉串料」「御神撰料」などの表書きが一般的です。 神道の水引きの色は白一色が一般的ですが、黒白や双銀でも可能です。
キリスト教の場合は百合の花もしくは十字架が印刷された不祝儀袋(香典袋)か白封筒を使います。 キリスト教の表書きはカトリックとプロテスタントで異なります。 カトリックの場合は「御ミサ料(おみさりょう)」もしくは「御霊前(ごれいぜん)」を使用します。 プロテスタントの場合は「忌慰料(きいりょう)」の表書きが一般的です。 「御花料(お花料)」と「御白花料」は宗派問わず使用可能な表書きです。 キリスト教では水引きは使用しません。
故人が無宗教の場合や、故人の宗派が不明な場合の香典袋は、
のものを選ぶと良いです。 ただし上記でご紹介したように浄土真宗では「御霊前」の表書きを、キリスト教は水引きを使いません。 そのため表書きは「御供物料」や「御花料」などとし、水引きは取り外し可能な香典袋を購入することを推奨します。
故人の宗教・宗派別に香典袋(不祝儀袋)を選ぶことも大切ですが、包む金額に応じて適切な香典袋を選ぶことも重要です。 ここでは香典袋の種類と選ぶ方を金額別でご紹介します。
不祝儀(香典)の金額は故人との関係性や立場、また自身の年齢で異なります。 特徴としては、自身の年齢が上がるにつれて、また血縁関係が近いほど不祝儀(香典)の金額が高くなります。 金額に迷う時は自分と同じような立場の人と相談して決めると良いです。 次の場合は、想定していた金額よりも多めに出しましょう。
金額の相場を下記の表にまとめましたのでご参考になさってください。
贈り先 | 金額相場 |
---|---|
祖父母 | 1万〜3万円 |
親 | 5万〜10万円 |
子供 | 10万円前後 |
兄弟姉妹 | 1万〜5万円 |
子供の配偶者の親 | 3万〜5万円 |
孫 | 1万〜3万円 |
おじ・おば | 1万〜3万円 |
いとこ | 1万〜3万円 |
上記以外の親戚 | 5千円〜2万円 |
職場関係(上司、同僚、取引先) | 5千円〜1万円 |
友人・知人 | 3千円〜1万円 |
隣人 | 2千円〜1万円 |
包む金額が1万円以下の場合は印刷多当の香典袋を使用します。 印刷多当とは、表書きや水引きが封筒に印刷されている香典袋のことを指します。 印刷多当の表書きは「御霊前」や「御仏(佛)前」が多く、無地のものもあります。 無地の場合は弔事用の筆ペンなどで表書きを書き込みます。(表書きの詳しい書き方は後ほどご紹介します。) 印刷多当の水引きの色は黒白が一般的です。
包む金額が1万円以上になる場合は水引きが印刷でなく付属されている金封タイプの袋を使用します。 金封タイプには4種類があり、これらの違いは、袋の大きさ、水引きの種類や色、そして包む金額です。 金額が1〜3万円の場合は「水引金封」、10万円以下の場合は「中金封」、10万円〜100万円以下の場合は「大金封」、100万円以上の場合は「特大金封」を使用します。 水引きの色は〜3万円までは黒白、それ以上の額は双銀のものを使うのが一般的です。 ただし水引きの色は宗教・宗派によって異なりますので合わせて確認を行いましょう。
不祝儀袋の種類 | 特徴 | 水引きの色 | 包む金額 |
---|---|---|---|
印刷多当 | 表書きや水引きが印刷されているもの 一般的なサイズ |
黒白 | 〜1万円 |
水引金封 | 水引きが印刷でないもの 一般的なサイズ |
黒白 | 1万円〜3万円 |
中金封 | 水引きが印刷でないもの 一般的なサイズ |
双銀 | 5万円〜10万円 |
大金封 | 水引きが印刷でないもの 一般的なサイズより少し大きめ |
双銀 | 10万円〜 |
特大金封 | 水引きが印刷でないもの 一番大きいサイズ |
双銀 | 10万円〜100万円 |
表書きや氏名などを記入する際は必ず薄墨を使用しましょう。 薄墨とは文字通り「薄くすった墨」のことです。 「悲しみの涙で墨が薄れる、突然のことで墨をする時間がない」という意味合いが込められています。 最近では毛筆ではなく薄いインクを使用した弔事用の筆ペンを使うのが一般的となっています。 弔事用の筆ペンはスーパーやコンビニなどでも購入可能ですが、手元に慶事用の筆ペンがある場合はペン先を水に浸し薄墨にして使用することも可能です。 基本的には全ての記入事項を薄墨の毛筆や筆ペンで書くのがマナーですが、金額や住所を相手にわかりやすく書くために中包み(中袋)はボールペンで書くのも良しとされています。 また葬儀後の法要で持参する供物料の不祝儀袋(香典袋)も薄墨で書くのが基本ですが、普通の黒色で書いても構いません。
基本的には自分の手で表書きや氏名などを書くのがマナーとされています。 しかし最近では表書きや氏名などを印刷したり、スタンプを使ったりする人も増えているようです。
という場合は、印刷やスタンプを使うことも可能です。 その際の注意点ですが、文字の色が薄くなっているかどうかを確認しましょう。 通常の印刷やインクでは黒が濃くなってしまうため、弔事には不向きと言えます。 遺族によっては良い印象を持たない人もいるため注意が必要です。
「表書き」とは、上包み(外の封筒)の表面に書く「御霊前」などの言葉です。 表書きは故人の宗教や宗派に合わせて書く必要があるため、事前に遺族に確認を取りましょう。 一般的に広く使われる表書きは「御霊前」「御供料」「御花料」などです。(しかし浄土真宗やキリスト教のプロテスタントは「御霊前」は使わない) そのため故人の宗教や宗派が不明な場合は、宗派を問わない「御花料」と書くと良いでしょう。 「御悔(おくやみ)」という表書きもありますが、あまり一般的ではないので避ける方が良いでしょう。 表書きを表にまとめましたのでご参考になさってください。
宗教・宗派 | 表書き |
---|---|
共通 | 御花料・御供料・御霊前(浄土真宗を除く) |
仏式 | 御香典・御霊前・御香料・御供料・御仏前(御佛前)
※「御仏前」は浄土真宗のみ、「御霊前」は使わない |
仏式(浄土真宗) | 御仏前(御佛前)・御香料 |
神式 | 御榊料・御玉串料・御神撰料・供物料・御神前・御霊前 |
キリスト教共通 | 御花料(お花料)・御白花料 |
キリスト教(カトリック) | 御ミサ料・御霊前 |
キリスト教(プロテスタント) | 忌慰料 |
無宗教 | 御霊前・御供物料、御花料、志 ※「志」は会費制の場合に用いる |
仏式では故人が亡くなられてから忌明けの四十九日法要まではまだ御霊(みたま)としてこの世にいらっしゃるという考えから「御霊前」を使い、それ以降に「御仏前(御佛前)」を使います。 一方で仏教一つの宗派である浄土真宗では、亡くなった人はすぐ仏様になるという考えから「御霊前」は使わず「御仏前(御佛前)」を使用します。
香典袋(不祝儀袋)に書く名前は、香典を包む人の名前です。送り先の名前(宛名)は書きません。 名前は表書きよりもやや小さい字で書きます。基本的にはフルネームで記載します。 夫婦連名の場合は中心より右寄りに夫の氏名を、その左に妻の名のみを記載します。 不祝儀袋を旧姓で書く場合は、上包み(外袋)に現在の氏名を書き、左側に(旧姓 ○○)と記載するか、上包み(外袋)には現在の氏名を書き中包み(内袋)には旧姓で氏名を書くという方法があります。 連名は最大3名程度にしましょう。 氏名を並べる順番は、目上の人が一番右側です。特に上下の区別がない場合は五十音順で右から左へと記載します。 連名が4名以上の場合は上包みに代表者のみ氏名を記載し、左側に「外一同」と書き添えます。 全員の氏名は白無地紙(半紙や奉書紙など)に目上の人順に右側から書き中包み(内袋)に入れます。 会社名や肩書きなどを記入する場合は封筒の中心より右寄りに会社名や肩書きを、中心に氏名を記載します。 会社名は氏名よりも小さめに書きます。 通夜や葬儀に参加できない場合、代理で不祝儀(香典)を渡してもらうこともできます。 その場合は 不祝儀袋(香典袋)には代理依頼人の氏名を記載し、代理人本人の氏名は記載しません。 受付で代理で来た旨を伝え、芳名帳には参列できない依頼人の氏名を記載します。 そして氏名の下に配偶者の代理の場合は「(内)」、それ以外の人の代理は「(代)」と書きましょう。
包む金額を中包みや中袋に記載しますが、金額は大字(だいじ)で書くのが正式なマナーです。 大字とは漢数字の「一・二・三」などの代わりに用いる「壱・弐・参」などの漢字のことです。 主に改ざんを防ぐ目的で使われる漢字です。 最近は漢数字を使って書く人もいるようですが、厳密にはマナー違反になりますので注意しましょう。 弔事の場合、封筒の表には何も書かないのが一般的です。 封筒の裏面の右側(上か下)に金額、左側に住所と氏名を縦書きします。 金額を書く際に「也(なり)」をつける必要はありません。 「也」は銭単位のお金を使っていた時代に、それ以下の端数のないことを表す際に使われていたものです。
漢数字 | 大字 |
---|---|
一 | 壱 |
二 | 弐 |
三 | 参 |
四 | 肆 |
五 | 伍 |
六 | 陸 |
七 | 漆・質 |
八 | 捌 |
九 | 玖 |
十 | 拾 |
百 | 陌・佰 |
千 | 仟・阡 |
万 | 萬 |
円 | 圓 |
香典袋によっては、中包みや中袋がついていないものもあります。また地域によっては中包みや中袋を使用しない場合もあります。 袋が重なっていることから「不幸なことが重なって起こってしまう」と縁起が悪いことだと捉えられるからです。 中包みや中袋を使用しない場合は、上包みに直接金額や住所を書きます。 上包みの裏面に左側の中央寄りに住所を、そして住所の左側に金額を書きます。
不祝儀(香典)の金額が少額などの場合で香典返し(香典のお礼として遺族が弔問者に贈る品物)を辞退する場合は、中包みの裏面もしくは一筆箋にその旨を記載します。
などと一言添えれば問題ありません。
基本的に不祝儀(香典)に新札は使いません。 新札だと前々から用意をされていたようで失礼な印象を与えるからです。 汚れが目立たない古いお札を包むのが一般的ですが、新札の方が清潔で失礼がないという理由から新札を使用する人も増えつつあります。 新札を使う場合はわざと折り目を入れて包みます。
香典(不祝儀)を包む際、「4」・「9」・偶数(枚)は避けましょう。 「4」や「9」という数字は「死」や「苦」を連想させ縁起が悪いとされているためです。 また偶数は「数が割り切れる=縁が切れる」と連想させるためこちらも避けるべきです。 しかし最近では数字をあまり気にしない人も多くいるので、相手や状況に応じて判断をしましょう。
不祝儀(香典)を包む際はお札の向きにも決まりがあります。 お札は人物の肖像画が印刷されている面が「表」とされています。 奉書紙や半紙などでの包み方は上記のイラストを参考になさってください。 弔事では包んだ紙の三角の部分が右下にくるようにするのがポイントです。 封筒にお札を入れる場合、弔事では「顔を伏せる」ように入れるのが一般的とされています。 封筒の「表」に対してお札が「裏」を向くように入れますが、その際人物の顔が「底」を向くように入れます。 お札の人物像を伏せるように入れることで、故人に対する悲しみやお悔やみなどの気持ちを表します。 複数枚お札がある場合は、お札の向きを全て揃えて入れます。 遺族の手間を考え、中包みや上包みは糊付け(のりづけ)したり「〆」のシールを使って封を閉じる必要はありません。 なおお札の入れ方は、地域や宗教によって異なる場合があります。
水引きの本数は、「凶」とされる偶数(2、4、6)本と決まっていましたが、最近では慶事兼用で「吉凶」とされる5本が主流となっています。 水引きの結び方には主に「結び切り」と「蝶結び」の2種類があります。 弔事など一度切りで二度と起こってほしくないことには「結び切り」を使います。 結び切りには「淡路結び(あわじ結び)」や「老いの波」などの応用編があります。 淡路結びは慶弔どちらにも使うことができますが、一般的には基本の真結びを使用します。 水引きの色が2色の場合、右に濃い色、左に薄い色がくるように結びます。 最近では、予め結ばれた状態で封筒にくぐらせるだけのタイプが販売されていることも多いです。
上包みの折り方は慶事と弔事で異なります。 弔事では「悲しくてうつむいている」という意味で、上の折返しが上面にきます。(上の折返しを最後に折ります) 結婚などの慶事では「幸せがたくさん入ってくるように」という意味で、下の折返しが上面にきます。(下の折返しを最後に折ります) 折返しの向きを外から見て「喜びは上向きに、悲しみは下向きに」と覚えておくと便利です。
不祝儀袋(香典袋)を持参する際は袱紗(ふくさ)という1枚の布を使います。 袱紗の折り方も慶事と弔事で異なります。 布を折る順番は右→下→上→左です。 袱紗につめが付いている場合は、つめが左側にくるように広げます。 ポケット(台付き)タイプの袱紗の場合は、左開きの状態で不祝儀袋(香典袋)を入れます。 袱紗が無い場合に風呂敷やハンカチを代用する時も折り順は同じです。
不祝儀(香典)は通夜や葬儀、告別式の受付で渡すのが基本です。 通夜や葬儀、告別式の両方に参列する場合、最初に弔問する通夜に不祝儀(香典)を渡すのが一般的です。 その場合葬儀や告別式で再度不祝儀(香典)を渡す必要はなく、受付で芳名帳への記帳だけを済ませます。 急な知らせで不祝儀(香典)の準備が出来ない場合は、告別式に渡しても問題ありません。 不祝儀(香典)をお供えする際、袱紗に包んだまま渡すのはNGです。 相手から袱紗が返ってくることを「不幸が返ってくる」として捉えられるためです。 必ず袱紗から取り出して渡すようにしましょう。 受付での不祝儀(香典)の渡し方の流れは、 ①不祝儀(香典)を袱紗から取り出し袱紗を手早く畳む ②畳んだ袱紗の上に表書きの正面を相手に向けてのせる ③「ご霊前にお供えください」「この度はご愁傷様です」「お悔やみ申し上げます」など御悔みの言葉を添えて両手で渡す です。 受付がない場合は、焼香の際に霊前にお供えするか遺族に直接渡します。 遺族に手渡しする時も相手に表書きの正面を向け、「ご霊前にお供えください」などと述べ両手で渡します。 祭壇にお供えする場合の流れは下記の通りです。 ①遺影に向かって一礼する ②不祝儀(香典)の正面を自分に向けて両手で置く ③焼香をする 焼香の後に遺族が霊前に向けて不祝儀(香典)を置き直すため、お供えする際は表書きの正面を自分に向けて置きます。 なお焼香は不祝儀(香典)を供える前に行っても構いません。
何かしらの都合で通夜や葬儀、告別式に参加できず不祝儀(香典)を渡せない場合は、後日直接遺族にお渡しするもしくは郵送で送ります。 仏式の場合だと、四十九日までの間に弔問を約束しお参りをさせてもらいます。 その際遺族に葬儀に参列できなかったお詫びをし、不祝儀(香典)をお供えします。 郵送で不祝儀(香典)を送る際の注意点は下記の通りです。
後日弔問に伺う場合でも、実際に弔問する前にお悔やみの手紙を送ると丁寧です。 お悔やみの手紙には下記の内容を記します。 ①訃報を聞いた驚きや悲しみ ②故人の冥福 ③遺族への慰めと励ましの言葉 ④参列できないことへのお詫びの言葉 ⑤末文 お悔やみの手紙を書く際の注意点は下記の通りです。
お悔やみの手紙の文例は下記の通りです。
<お悔やみの手紙例> お父様の突然の訃報に接し、ただただ驚いております。 ご家族の皆様の悲嘆いかばかりかと心中拝察申し上げ、心よりご冥福をお祈り申し上げます。 お力落としとは存じますが、お体を損なわれることのないよう、どうぞご自愛くださいませ。 本来なら何をおいても参上してお焼香させていただくべきところですが、やむを得ない事情によりお伺いすることができず、誠に申し訳ございません。 いずれ機会を見てご挨拶に参りたいと考えております。 とり急ぎ書中をもって、お悔やみ申し上げます。 合掌
<お悔やみの手紙例> ご尊父様のご逝去の報に接し、ただ驚いております。 ご入院中とはうかがっておりましたが、ご家族様のご心中もいかばかりかと存じ、心よりお悔やみ申し上げます。 本来ならば、お参りさせていただくところですが、あいにく、遠方のため、伺うことがかなわぬ失礼をお許しください。 心ばかりのものを同封いたしますので、御霊前にお供えくださいますようお願い申し上げます。 お父上様を偲び、謹んで哀悼の意を表します。
家族葬など小規模の葬儀が主流になっている、また故人の意向などの理由で遺族が不祝儀(香典)の受け取りを辞退する場合もあります。 その場合は無理に渡すのは控えるべきです。 それでも故人や遺族に気持ちを伝えたい場合は、不祝儀(香典)以外の形でお供えをするという方法があります。 遺族に相談し、供花や供物などをお供えすることが可能です。 しかし遺族がこれらの受け取りも辞退するようであれば、無理に贈らないようにしましょう。
●香典袋はコンビニで買える?
●【宗教・宗派別】香典袋の種類と選び方
●【金額別】香典袋の種類と選び方
●香典(不祝儀)の書き方
●香典(不祝儀)の入れ方・包み方
●香典(不祝儀)の渡し方