三回忌法要とは?
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「三回忌」は故人の死から満2年の命日に行う法要
三回忌とは仏教の追善供養の一つです。「忌」には死者の命日という意味があります。
故人の死から満2年(数えて三年目)の命日、またその法要(法事)のことを指します。
三年忌ということもあります。「三周忌」という表現は誤りとなります。
仏教では初七日から百回忌まで全18回の法要があります。
初七日から百か日までの法要を追悼(忌日)法要、一周忌から百回忌までの法要を年忌法要といいます。
一般的には年忌法要は百回忌まで行うことが正式ですが、最近では三十三回忌や五十回忌で切り上げ、「年忌明け」とすることが一般的になっています。
最後の年忌法要を「弔い上げ(とむらいあげ)」といいます。最後の法要をもって故人の霊は先祖霊になるといわれています。
年忌法要の中で混同されやすいのが「周忌」と「回忌」の違いです。
「一周忌」は「満」で数えるため、故人が死亡した翌年の祥月命日に行います。
「三回忌」からは死亡した年を含め「数え年」で数えます。つまり亡くなった日が1回め、1年後が2回め、2年後が3回めの忌日となります。
よって一周忌の次の法要は一周忌の翌年の三回忌となり、三回忌の次の七回忌は6年目、十三回忌は12年目の祥月命日に行います。
2つ以上の年忌法要を同時に営むことを「併修(へいしゅう)」や「合斎(ごうさい・がっさい)」といい、命日の早いほうに合わせて行います。
しかし三回忌は故人の記憶が強く残っているため、単独で行うのがよいでしょう。
三回忌法要当日の主な流れ
三回忌の当日のスケジュールをご紹介します。
三回忌法要の所要時間は約1時間〜です。
- 僧侶入場
- 施主のあいさつ:法要開始の挨拶を行う。
- 読経:僧侶による読経が約30分〜1時間程度。
- 焼香:僧侶が読経を行っている間に参列者は焼香を行う。
- 法話:僧侶による法話(仏教に関する話)。
- 僧侶退場
- 施主のあいさつ:法要終了の挨拶。
三回忌法要の後にお墓参り、納骨式や会食に続くことがあります。
三回忌法要の挨拶の注意点
「喪主」ではなく「施主」
三回忌法要では「喪主」が挨拶する場面が多いかと思いますが、三回忌で「喪主」というのは不適切です。
「喪主」とは葬式を執り行う代表者のことを指します。
三回忌法要は葬式とは異なりますので、「喪主」ではなく「施主」を使います。
「施主」の意味は葬式や法要などを執り行う当主(その家の現在の主人)です。
よって、三回忌法要の挨拶は施主が行います。
「乾杯」ではなく「献杯」
三回忌法要後に会食を用意している場合は、会食の始まりの挨拶を行います。
その際「乾杯」ではなく「献杯」という言葉を使います。
「乾杯」とは、慶事などで祝福の気持ちを込めて杯のお酒を飲み干すことという意味があります。
「献杯」とは敬意を表して相手に杯を捧げることという意味があります。
献杯の方法は乾杯の方法とは異なります。
献杯では杯は打ち合わせをせず唱和は静かに行います。拍手はしません。
忌み言葉を避ける
三回忌法要の挨拶で忌み言葉を使うのは避けましょう。
忌み言葉とは、縁起が悪いとして使用を避ける言葉や忌み言葉の変わりに使う他の表現のことを指します。
忌み言葉の例は下記の通りです。
- 悪いことを連想させる言葉:「四」「九」 など
- 再び訪れることを連想させる言葉:「再び」「さらに」「また」「再々」「次々に」「追って」「続いて」 など
- 重ね言葉:「繰り返す」「重ね重ね」「くれぐれも」「たびたび」「まだまだ」「皆々様」 など
- 直接的な表現:「死亡」「死ぬ」「生きる」「生存」「不幸」 など
挨拶は短く簡単に行う
三回忌法要の挨拶は手短に済ませて構いません。
無事に法要日を迎えられたことや、参列者や僧侶への感謝の気持ちなどを伝えるだけで構いません。
当日の進行をスムーズにするためにも、短く簡単な挨拶にしましょう。
カンペを用意してもよい
挨拶で述べる内容を紙に書いて用意しておくことは全く問題ではありません。
人前で話すことに慣れていない人や暗記が苦手な方もカンペ(カンニングペーパー)を用意しておけば、法要当日に安心して挨拶を行うことができます。
三回忌法要では様々なタイミングで挨拶を行うため、挨拶ごとに話す内容を分けて紙に書いておくと良いでしょう。
僧侶や参列者の名前などを間違えないために読み方などもメモをしておくとなお良しです。
挨拶をする際は紙をじっと見るのではなく、会場全体を見渡して話すことを心がけましょう。
前向きで穏やかに話す
故人の死から1年後に行う三回忌法要の挨拶は、通夜や葬儀の挨拶とは異なる雰囲気で話しましょう。
重く暗い雰囲気というよりは前向きで穏やかな雰囲気で話すと良いです。
しかし会食の場で大声を出したり騒いだりするのはマナー違反になりますので、節度をわきまえて過ごしましょう。
三回忌の挨拶①僧侶へお布施を渡す時
僧侶へお布施を渡すのに良いタイミングは法要前が一般的です。
ただし法要の準備で僧侶が慌ただしくしている場合は法要後に渡しても問題ありません。
法要開始前に渡す場合
- お忙しい中お越しいただきありがとうございます。
心ばかりではございますがお納めくださいませ。
本日はどうぞよろしくお願いいたします。
- この度はありがとうございます。
無事に三回忌法要を迎えられましたことをあらためて感謝申し上げます。
こちらは心ばかりではございますがお布施でございます。お納めくださいませ。
それでは本日は長時間にはなりますが、何卒よろしくお願いいたします。
法要後に渡す場合(僧侶が会食に参加する)
- この度はありがとうございました。
お忙しい中、三回忌法要のお勤めを頂き感謝申し上げます。
こちら心ばかりのお布施でございます。
ささやかではございますが、お食事をご用意しておりますので、ごゆっくりおくつろぎくださいませ。
- 本日は三回忌法要のお勤めをいただき誠にありがとうございました。
お陰様で滞りなく無事に終えることができました。
こちら心ばかりではございますがどうぞお納めくださいませ。
お時間の許す限りごゆっくりお召し上がりいただければと存じます。
法要後に渡す場合(僧侶が会食に参加しない)
僧侶が会食に参加しない場合は、お布施とは別に「御膳料」を5,000円〜1万円程度包みお渡しします。
僧侶が自身で会場に来ている場合(送迎を遺族が行わない場合)は「御車代」5,000円〜1万円もお渡しします。
- 本日はありがとうございました。
○○様のおかげで無事に三回忌法要を終えることができました。
心ばかりではございますが、お布施を用意いたしました。どうぞお納めくださいませ。
今後とも何卒よろしくお願いいたします。
- この度はお越しいただきまして誠にありがとうございました。
ご法話もいただき、さぞ故人も喜んでいることと存じます。
こちら心ばかりではございますが、お布施でございます。
どうかお気をつけてお帰りください。
引き続きよろしくお願い申し上げます。
会食後に渡す場合
- 本日は長時間に渡りありがとうございました。
無事に三回忌法要を終えることができ、遺族一同安心しております。
こちら心ばかりではございますがどうぞお納めください。
今後ともよろしくお願いいたします。
- 本日はお忙しい中、最後までお付き合いをいただきありがとうございました。
きっと故人も喜んでいることと思います。
心ばかりではございますが、こちらのお布施をお納めくださいませ。
どうかお気をつけてお帰りください。
三回忌の挨拶②法要の始まり
法要の始まりの挨拶では、
を述べます。
故人の名前は戒名で「○○院○○○○居士」と述べるのが正式です。
また僧侶の呼び方は宗派によって異なるため事前に確認をしましょう。
基本
- 本日はお忙しいところ、ご参列を賜りありがとうございます。
ただいまより、○○院○○○○居士の三回忌の法要を執り行わせていただきます。
ご住職(お寺様、お主様)、よろしくお願いいたします。
- 本日はご多用のところ亡き○○のためにお集まりいただきありがとうございます。
葬儀の際には、お世話になりましたことをあらためて御礼申し上げます。
ただいまより故○○○○の三回忌法要を始めさせていただきます。
それでは○○様(僧侶の名前)よろしくお願いいたします。
- 本日はお忙しい中ご参列を頂きありがとうございます。
○○(故人)がこの世を去ってから早いもので1年が経ちました。
○○は談笑が好きな人でしたので、本日こうして沢山の方にお集まりいただけて喜んでいることと思います。
それではただいまより○○院○○○○居士の三回忌の法要を執り行います。
よろしくお願いいたします。
短い・簡単
基本的な挨拶よりも更に短く簡単な挨拶は下記の通りです。
- 本日はご参列いただきありがとうございます。三回忌法要を始めさせていただきます。
- ただいまより○○○○(故人名)の三回忌法要を執り行います。
悪天候の場合
三回忌法要当日が悪天候の場合は、ご足労をかけたことを一言添えるとより丁寧です。
- 本日は悪天候の中、故人○○○○の三回忌法要にお越しいただきまして誠にありがとうございます。
- 本日は足元の悪い中、故人○○○○の三回忌法要にご参列を賜りまして誠にありがとうございます。
- 本日は大雨の中、故人○○○○の三回忌法要にご参列を賜りまして誠にありがとうございます。
- 本日はお暑い(お寒い)中、故人○○○○の三回忌法要にご参列を賜りまして誠にありがとうございます。
三回忌の挨拶③法要の終わり
三回忌法要の終わりの挨拶は、法要後に行う儀式によって異なります。
納骨式がある場合
納骨式は四十九日法要と一緒に行うことが多いですが、仏壇やお墓の準備が間に合わなかった場合は三回忌法要で行うこともあります。
- おかげさまで三回忌法要を終えることができました。
引き続き納骨式を予定しておりますので、ご参列いただける方は一度玄関で集合してから移動しますのでご協力をお願いいたします。
- これをもちまして三回忌法要が終了となります。
この後は納骨式を予定しております。ご参列いただける方は墓地の方へご移動をお願いいたします。
参列されない方は控室に茶菓を用意しておりますので、どうぞごゆっくりお休みくださいませ。
- 以上で三回忌法要を終了とさせていただきます。
引き続き納骨法要を執り行いますので、もう少々お待ちくださいませ。
納骨なしで会食がある場合
- お陰様で滞りなく三回忌法要を営むことができました。心より感謝申し上げます。別室に心ばかりの粗餐(そさん)を用意しておりますので、どうぞお召し上がりください。
- 本日はお忙しいところ、亡き○○の三回忌の法要にお集まりいただきましてありがとうございました。
このように大勢の方においでいただいて供養できますことを故人もさぞ喜んでいることでしょう。
本日は大したおもてなしもできませんが、会食の席をご用意いたしました。
どうぞ時間の許す限りおくつろぎいただき、故人の思い出話などをお聞かせいただければと思います。
本日は誠にありがとうございました。
- 本日は大変お忙しい中、ご参列いただきありがとうございました。
無事に三回忌法要を済ませることができましたのも、ご列席いただきました皆様のお力添えの賜物と深く感謝しております。
○○がこの世を去り1年が過ぎましたが、その存在の大きさを実感しているところです。
生前の賑やかな毎日と比べますと、実感が湧かない日々を過ごしてはおりますが、遺された私達が力をあわせて前に進んでいくことが何よりの供養になると思います。
どうか今後ともご指導賜りますよう何卒よろしくお願いいたします。
ささやかではございますが、お食事をご用意させていただきました。
もしお時間に差し支えがなければ、ごゆっくりお過ごしいただければと思います。
本日は誠にありがとうございました。
納骨式も会食もない場合
三回忌法要後に納骨式も会食もない場合は、締めの挨拶となります。
そのため法要終わりの挨拶では、
- 参列者への感謝の言葉
- 会食を設けない理由
- 引き出物などの案内
を伝えます。
- 本日はお忙しい中、故○○○○の三回忌法要にお集まりいただきありがとうございました。
滞りなく無事に三回忌法要を終えることができました。きっと○○○(故人の名前)も安心していることと存じます。
本来であれば粗宴を設けるべきなのですが、遠方からお越しの方も多いため本日はこれでお開きとさせていただきます。
つきましては、心ばかりのものをご用意しております。
お荷物になり恐縮ではございますが、お帰りの際にはどうかお忘れなきようお持ち帰りください。
どうぞこれからも変わらぬご支援のほど宜しくお願い申し上げます。
本日は誠にありがとうございました。
- これをもちまして○○院○○○○居士の三回忌法要を終了いたします。ご列席いただき誠にありがとうございました。
この後皆様と一緒に粗宴を囲みたいところなのですが、諸事情によりこれにてお開きにさせていただきます。大変申し訳ございませんがご了承いただけますと幸いです。
心ばかりのものをご用意させていただきましたので、お忘れなきようお持ち帰りください。
今後ともよろしくお願いいたします。
本日は誠にありがとうございました。
三回忌の挨拶④納骨式
始まり
- これより納骨式(納骨法要)を執り行わせていただきます。
- 改めまして本日は故○○○○の三回忌法要にご参列いただきありがとうございました。
それではただいまより納骨式を始めさせていただきます。よろしくお願いいたします。
終わり(納骨式の後に会食がある場合)
- この後は会食がございます。大したおもてなしもできませんが、ご参加いただける方はよろしくお願いいたします。
- これをもちまして納骨式を終了いたします。この後は会食の席をご用意しておりますので、お時間の許す限りどうぞごゆっくりお過ごしくださいませ。
- 以上で納骨式は終了となります。この後は○○(場所)にて会食を予定しております。お時間のある方はどうぞご参加いただき、故人を偲ぶ思い出話などをお聞かせくださいませ。移動はバスにて行いますので集合願います。
終わり(会食がない場合)
- 以上で納骨式は終了となります。
本来であれば会食を設けるべきなのですが、諸事情によりこれにてお開きとさせていただきます。大変申し訳ございません。
つきましては心ばかりのものをご用意しておりますので、お帰りの際はお忘れなきようお持ち帰りください。
今後とも何卒よろしくお願いいたします。本日は誠にありがとうございました。
- これをもちまして納骨式を終了いたします。
この後皆様と粗宴を囲みたいところなのですが、遠方からお越しいただいた方も多いため本日はこれにてお開きといたします。
心ばかりのものをご用意させていただきました。どうぞお納めくださいませ。
お帰りの際はお忘れ物なきようお気をつけください。
今後ともよろしくお願いいたします。本日は誠にありがとうございました。
三回忌の挨拶⑤会食前
献杯なしの場合
- それでは会食を始めさせていただきます。どうぞお召し上がりください。
- 大したおもてなしもできませんが、ごゆっくりおくつろぎくださいませ。
- 何かございましたらいつでもお声がけください。
献杯を喪主が行う場合
- それでは会食を始めさせていただきます。献杯。
- 改めまして、本日は故○○○○の三回忌法要にお越しいただきましてありがとうございました。
たくさんの方にご参列いただき故人も喜んでくれていると思います。
本日はお時間の許す限りごゆっくりされてください。
それでは、故○○○○の冥福を祈りまして、献杯。
- 本日はお忙しい中お時間を作っていただきありがとうございました。
お陰様で無事に三回忌法要、納骨を終えることができました。
改めて故人を偲び、杯を捧げたいと思います。
それでは、献杯。
献杯を親族が行う場合
- 故人の△△(関係性)でございます、●●(自分の名前)と申します。
本日は故○○の三回忌法要にお集まりいただきましてありがとうございました。
無事に忌明けを迎えることができ、故人も安心していることだと思います。
本日は皆様から○○の思い出話をお伺いできればと思っておりますので、時間の許す限りごゆっくりお過ごしください。
それでは、故○○の冥福を祈りまして、献杯。
- ただいまご紹介に預かりました、故人の△△(関係性)●●(自分の名前)でございます。
本日はお忙しい中お集まりいただきありがとうございました。
お陰様で無事に忌明けを迎えることができ、故人もひと安心していることでしょう。
それでは献杯のご唱和をお願いします。
故○○の冥福を祈りまして、献杯。
献杯を友人が行う場合
- ただいまご紹介に預かりました、●●(自分の名前)と申します。故人とは古い友人で仲良くさせていただいておりました。
○○(故人の名前)との別れから1年余りが経ちました。○○との思い出はこれからも大切にしていきたいと思っております。
亡き○○に安心していただけるよう、微力ではございますがご遺族の皆様のお手伝いができればと思っております。
それでは、○○の冥福をお祈りいたしまして、献杯。
- 本日は三回忌法要にお招きいただきありがとうございました。私は故人の友人●●(自分の名前)と申します。
○○(故人の名前)とは、小学生からの友人で□年来親しくお付き合いさせていただいておりました。
突然の別れから1年余りが経ち、正直まだ信じられない気持ちがありますが、ご遺族の皆様が力をあわせて頑張っている姿に胸を打たれる思いです。
改めて○○の冥福を祈りまして、献杯のご挨拶とさせていただきます。献杯。
三回忌の挨拶⑥会食の締め
- そろそろお時間となりましたので、これにてお開きとさせていただきます。本日はありがとうございました。
- 改めまして、本日はご参列いただきありがとうございました。大したおもてなしもできず恐れ入ります。
故人の思い出話をたくさん拝聴でき、改めて故人を身近に感じることができました。
どうか今後とも変わらぬお付き合いをお願いいたします。
本日は誠にありがとうございました。
- 名残はつきませんが時間になりましたのでこれにてお開きとさせていただきます。
本日は最後までお付き合いいただきありがとうございました。
どうぞお気をつけてお帰りください。
今後とも変わらぬご支援のほどよろしくお願い申し上げます。
参列者の挨拶
参列者が施主や遺族に対して挨拶を行う時に注意すべきことは、「ありがとうございます」という言葉を避けるという点です。
弔事では感謝の気持ちを直接的に表すのは避ける方が良いです。
法要開始前
- この度はご丁寧にご通知をいただき恐れ入ります。ご法要の席に参列させていただきます。
- 本日はご法要にお招きいただき恐縮です。ご一緒にご供養させていただきます。
- お身体は大丈夫ですか?本日は心をこめて一緒にお祈りをさせていただきます。
香典(供物・供物料)を渡す時
香典(供物・供物料)を渡す際は一言挨拶を添えます。
- 御仏前にお供えください。
- ほんの気持ちではございますが、どうかお納めくださいませ。
- こちら香典(供物・供物料)でございます。
法要終了後(帰宅時の挨拶)
- 本日は大切な節目の日にお招きいただき恐れいります。とても心安らぐお式でした。
本日はこれにて失礼いたします。お元気でお過ごしください。
- 本日はお招きいただきましてありがとうございました。
皆様のお元気そうなお顔を拝見して安心しております。きっと故人も安心されていると思います。
皆様どうぞくれぐれもご自愛ください。
- 本日はお疲れ様でございました。私はこれにて失礼いたします。
何かありましたらいつでもご連絡くださいね。引き続きよろしくお願いいたします。
手紙・弔電
三回忌法要を欠席する場合は手紙や弔電なので挨拶を述べます。
- 三回忌のご法要にあたり心より○○様のご冥福をお祈りいたします。
- ○○様の三回忌と伺い、悲しみを新たにしております。
お身内の方の悲しさ、寂しさはいかばかりかとお察し申しあげます。
当日は心ばかりの香花をたむけ、故人を偲びたいと思っております。
遠方より故人のご冥福と、皆々様のご健康をお祈りいたします。
- この度は亡き○○様の三回忌のご法要にお招きいただいたにも関わらず、所用にて伺うことがかなわないことを心よりお詫び申しあげます。
お線香をお送りしますので、ご仏前にお供えいただければ幸いと存じます。
ご冥福をお祈りします。
三回忌法要の挨拶状
三回忌法要の挨拶状とは?
三回忌法要の挨拶状では、三回忌法要を無事に終えたことを報告します。
香典(供物・供物料)をお供えいただいた方には引き出物と合わせて渡します。
香典をいただいたものの三回忌法要は欠席された人には別途郵送します。
渡すタイミング
挨拶状は三回忌法要の当日もしくは後日に渡します。
当日渡す場合は、法要を終えたらスムーズにお渡しできるように事前に準備をしておきましょう。
後日渡す場合は郵送の手配をします。
書き方と文例
三回忌法要の挨拶状には下記の内容を書きます。
- 法要を終えたことの報告
- 書面でのご挨拶についてのお断り
- 実際の三回忌法要の日にち
- 引き出物について(ある場合のみ)
謹啓
御尊家御一同様には ますますご清祥にお過ごしの御事と存じます
先般 亡○○儀死去に際しましてはご多忙中にもかかわらず御厚志を賜り有難く御礼申し上げます
御陰をもちまして○月○日 三回忌法要を滞りなく相営みました
早速拝趨の上 御礼申し上げるべきところ 失礼ながら書中をもって御礼かたがたご挨拶申し上げます
謹白
令和○年○月○日
〒123-4567
東京都豊島区○○○○
喪主 涌井 太郎
親族一同
謹啓
先般 ○○死去の際はご丁重な御弔詞を頂き その上御香志まで賜りまして誠に有難く厚く御礼申し上げます
御陰をもちましてこの度滞りなく三回忌法要を相営みました
つきましては供養の印までに心ばかりの品をお届けいたしましたので何卒御受納くださいますようお願い申し上げます
まずは略儀ながら書中をもちましてご挨拶申し上げます
謹白
令和○年○月○日
〒123-4567
東京都豊島区○○○○
喪主 涌井 太郎
親族一同
挨拶状の返事の仕方
挨拶状を受け取った際のお礼は、「不幸が重ねて起こらないように」という理由から控えるのが一般的です。
ただし品物を受け取ったという報告であればはがきで簡潔にすませることが多いです。
あくまで香典返しを受け取った報告なので、「ありがとうございました」と書かないようにしましょう。
親しい間柄であれば、励ましの電話などもよいでしょう。
<挨拶状を受け取った報告の手紙例>
拝復
このたびはご丁寧にご芳志の品を賜り、恐縮存じます。お送りいたしました品、○月○日に届きましたことをご報告させていただきます。
その後、皆様はいかがお過ごしでしょうか。悲しみが癒えるまでは時間がかかるかと存じます。
ご家族の皆様には、どうかご自愛のほどお祈り申し上げます。
敬具
三回忌法要の案内状
三回忌法要の案内状とは?
案内状とは、三回忌法要の開催を関係者に知らせる通知のことを指します。
一般的にははがきや手紙で知らせますが、電話やメールなどの場合もあります。
三回忌法要は年忌法要の中でも重要な追善供養の儀式となります。
そのため親族以外にも友人や知人、職場の関係者などを招待することが一般的でしたが、最近は身内のみで簡単に済ませることも多くなっています。
三回忌法要に招待する範囲は遺族と話し合って決めましょう。
送るタイミング
案内状は三回忌法要の1ヶ月前(大規模の法要の場合は2ヶ月前)までに送ります。近親者に対しては電話連絡でも可です。
自身で挨拶状を準備する場合は時間がかかるので、早めに準備に取りかかりましょう。業者に頼む場合も早め相談しておくと良いでしょう。
封筒に返信用はがきを同封したり、往復はがきで相手がすぐに返事を書ける状態にして郵送するのがマナーです。
書き方
三回忌法要の案内状には、
- 時候の挨拶
- 三回忌法要の案内
- 出席のお願い
- 法要の日時
- 場所
- 会食の有無
- 返信期限と返信方法
- 施主の名前と連絡先
を書きます。
案内状の書き方の注意点は下記の通りです。
- 弔事用のはがきに通常の黒のインクで書く
- 句読点は使わない(筆文字では句読点は使っておらず、それが挨拶状にも適用されているため)
- 参列者への気遣いのために「平服でお越しください」などと添える
拝啓
○○の候 皆様におかれましてはますますご清祥のことと存じます
この度左記日程にて 亡○○○○(故人の名前)の三回忌法要(と納骨式)を営むこととなりました
つきましてはご多忙中誠に恐縮とは存じますが ご参列賜りますようお願い申し上げます
謹白
令和○年○月
日時 ○月○日(○曜日) 午前○時○分より
場所 ○○寺・○○霊園・自宅にて
住所 東京都豊島区○○○○
電話 03-1234-5678
法要後は粗宴をご用意いたしております
なお 当日は平服にてお越しください
※お手数ではございますが○月○日迄に同封の返信葉書にてご都合をお知らせください
〒123-4567
東京都豊島区○○○○
涌井 太郎
電話 03-9876-543
会食がある場合は、アレルギーの有無を聞くとより丁寧
最近は三回忌法要と合わせて会食を行う場合は、食物アレルギーの有無を事前に聞いておくことをおすすめします。
挨拶状に下記のような文章を添えましょう。
- 食材のアレルギーなどがある場合はできる限り配慮させていただきますのでお書き添えください
- お体に合わない食材等がございましたらご遠慮なくご記入ください
- アレルギー体質などでどうしてもお召し上がりいただけない食品などがございましたらご遠慮なくお知らせください(例:乳製品、卵、小麦、落花生など)
案内状の返事の仕方
三回忌法要の案内状が届いたら、速やかに出欠の返信を出すのがマナーです。
返信用はがきを出すとともに、電話で一言挨拶をするとより丁寧です。
挨拶状は「ご出席・ご欠席」や「ご住所・ご芳名」などと丁寧語で送られてきますので、返信する際は丁寧語「ご(御)」を二重線で消します。
また返信用はがきの送り先が「○○○○(施主の名前)行」と書かれている場合は「行」を二重線で消し「様」に書き換えます。
参列する場合は「当日はご一緒にご供養させていただきます」など一言添えると良いでしょう。
欠席する場合は欠席の理由やお詫びの言葉を添えて返信しましょう。
参列ができない場合は案内状の返信とは別にお詫びと慰めの手紙や電話をし、供物や供物料を郵送します。
もしくは施主や遺族の都合に合わせて、三回忌法要の前にお参りさせてもらうという方法もあります。
〈出席する場合の返事例〉
ごていねいな案内状をいただきまして恐れ入ります 当日はご一緒にご供養させていただきます
〈欠席する場合の返事例〉
本来ならばお伺いすべきところやむをえない事情により叶いませんことを大変申し訳なく存じます
まとめ
いかがでしたか?
今回は三回忌の挨拶について詳しく解説しました。
主な内容は下記の通りです。
- 三回忌は故人の死から満2年の命日に行う仏教の追善供養のことを指す。一周忌は「満」で三回忌以降は「数え年」で数えるため一周忌の翌年に三回忌を行う。
- 三回忌法要の挨拶は手短で良い。暗い雰囲気ではなく前向きで穏やかに話すと良い。挨拶を暗記する必要はなく当日はカンペを用意する。忌み言葉は避け、「乾杯」ではなく「献杯」と言う。
- 施主が挨拶を行うタイミングは①僧侶へお布施を渡す時、②法要の始まり、③法要の終わり、④納骨式(ある場合のみ)、⑤会食前、⑥会食の締め。
- 参列者は法要開始前、終了時、香典(供物・供物料)をお渡しする際に施主や遺族に一言挨拶をする。「ありがとうございます。」などの直接的に感謝の気持ちを表現することは避ける。
- 挨拶状とは三回忌法要を終えた報告をする通知のこと。お礼状ともいう。引き出物と合わせて渡すのが一般的。
- 案内状とは三回忌法要の開催を関係者に知らせる通知のこと。招待客に1〜2ヶ月前に郵送する。案内状が届いたら速やかに返信をし、欠席する場合は電話や手紙でお詫びの挨拶をするとよい。