クレジットカードは何枚持つのが適正なのでしょうか?本記事ではこれからクレジットカードの所有を検討している方向けに、クレジットカードのおすすめの所有数を解説していきます。
クレジットカードは何枚でも作ることができます。 上限枚数は決まっていないので、クレジットカード会社の審査に通れば何枚でも発行することが可能です。
2020年の一般社団法人日本クレジット協会による統計によると、日本でのクレジットカード平均保有枚数は2.8枚です。 1人あたり2枚から3枚のクレジットカードを所有しているということになります。 毎年クレジットカードの発行枚数は増え続けています。
クレジットカードを複数枚持っていれば、仮に1枚のカードが何らかの理由で使用不可となった場合に別のクレジットカードでの支払いが可能になります。 クレジットカードが使えなくなってしまう原因には、紛失やハッキング、サービス停止、磁気不良、利用限度額超え、国際ブランド(VisaやMastercardなど)の加盟店がない場合などが考えられます。 複数枚のクレジットカードで持っておけば、これらのリスクを分散することができます。面倒なキャッシュを多く持ち歩く必要もありません。
複数枚のクレカを使い分けることの最大のメリットは、ポイントを効率よく貯められる&使える点です。 クレジットカードの種類によって、貯められるポイントの種類が異なります。 また、クレカの種類によって、同じ店舗や通販サイトで購入しても、ポイントの還元率が違います。 自分のライフスタイルに合った複数枚のカードを使い分けることで、最もお得に買い物をすることができます。 クレジットカードによってはポイントカード機能が付帯されているものもあるので、提示だけでポイントを貯めることができます。 ポイントを貯めるためにカードを提示し、決済は別のクレジットカードを利用する、ということも可能です。
クレジットカードには様々な特典やサービスが付帯されています。 例えば、対象店舗で還元率がアップしたり、割引が適用されたり、空港ラウンジを無料利用できたりします。 カードごとに特典やサービスの内容は異なりますので、クレジットカードを複数枚持っていれば、それぞれのカードの特典やサービスを受けることが可能になります。
国際ブランドとは、クレジットカードのブランドのことを指します。 国際的に有名なブランドを「5大国際ブランド」といい、Visa・Mastercard・JCB・American Express・Diners Club(ダイナーズクラブ)です。 クレジットカードを店舗で利用するためには、店舗側が国際ブランドの加盟店である必要があります。 加盟店でない場合はクレジットカードで決済することはできません。 例えば、店舗側がVisaのみ加盟店として登録している場合、その店舗でVisa以外のクレジットカードを使用することはできません。 したがって、異なる国際ブランドで複数枚のクレジットカードを所有することでクレジットを使用できないリスクを減らすことができます。
多くのクレジットカードには、付帯保険が付いています。 その中でも代表的な付帯保険は、旅行傷害保険です。 旅行傷害保険とは、国内・海外旅行中の様々なトラブル(ケガや病気の治療費用、携行品損害、賠償責任など)を補償してくれるものです。 クレジットカードを持っているだけで付帯される「自動付帯」と、旅行費用の一部(飛行機代やホテル代など)をクレジットカードで支払った場合にのみ付帯される「利用付帯」があります。 旅行傷害保険は、クレジットカードの種類によって付帯保険の有無と補償金額が異なります。 例えば、メインカードに国内の旅行傷害保険が付帯されておらずサブで付帯されている場合は、補うことが可能です。 また、メインとサブ両方ともに旅行傷害保険が付帯されている場合は、旅行保険の傷害額を上乗せすることが可能です。(主に傷害死亡・後遺障害以外の補償内容) そのため、旅行に頻繁に出かける場合もクレジットカードは2枚持っておくと安心です。 旅行傷害保険の他には、紛失・盗難補償、ショッピング補償、オンライン不正利用補償などの付帯保険があります。 これらの付帯保険の有無や付帯条件もクレジットカードによって異なりますので、詳細はそれぞれのクレジットカードの公式ウェブサイトなどで確認をしましょう。
クレジットカードを複数枚持っていると、家計管理が簡単にできます。 例えば、生活必需品における支払いはメインカード、嗜好品の支払いはサブカードなどと分けると、自分のキャッシュフローを簡単に把握できます。 個人事業主の方は、私生活はメインカード、仕事関連はサブカードと分けることで公私混同を防ぐことも可能です。 最近はクレジットカードの利用明細をそのまま会計ソフトに記帳できるサービスも増えています。 このようなサービスを合わせて使うことで、さらに家計管理がスムーズになります。
クレジットカードを複数枚持つことで、使える金額(利用限度額)が増えるのでつい使いすぎになってしまいがちです。 それぞれの利用額を日頃から把握し、支払い困難にならないようにすることが大切です。支払いを滞納すると、信用情報機関への事故登録(ブラックリスト入り)などのリスクが生じます。 利用額と合わせてクレジットカードごとの締め日や支払い日なども確認をしておきましょう。 締め日や支払い日が異なる場合は混乱を招いてしまう可能性があるので、スケジュール帳やカレンダーなどに書き込んでおきましょう。 最近では利用明細をウェブ上やアプリ内で簡単に確認できるようになっています。(紙の利用明細発行が有料になっている会社もあります) また、「マネーフォワード ME」などの家計簿アプリを使用することで利用額の管理が簡単にできるので、ぜひ取り入れてみてください。
暗証番号やポイントなどの管理が大変になります。 暗証番号を忘れてしまったり、間違えて入力してしまうと、クレジットカードを使えなくなってしまうこともあります。 どのカードで何のポイントが貯まるのか、またポイントはどのくらい貯まっているのか、ポイントはどうやって使うのかなど、ポイントの管理も少々手間がかかるでしょう。
年会費が有料のクレジットカードを複数枚持つだけで出費が増えてしまいます。 クレジットカードを複数枚所有する場合は、1枚あたりの利用回数が単体で持つ場合と比較すると減ってしまいますので、年会費分のもとが取れるかどうかを熟考する必要があります。 クレジットカードの多くが「年会費無料」ですが、「無料」の表記には注意が必要です。 「無料」には大別すると2パターンあり、年会費が永年無料のクレジットカードと、初年度無料で2年目以降は年会費が発生するクレジットカードがあります。 年会費が永久に無料のクレジットカードであれば特に問題はありませんが、稀に発行手数料や更新手数料、口座維持手数料を請求するカードもあるので要注意です。 初年度の年会費が無料で2年目以降は条件を満たせば無料になる場合は、それらの条件を満たすことができるかどうかを見極めましょう。 年会費無料になる条件として多いのが、「年○回以上の利用で無料」「年○万円以上の利用で無料」などの条件です。 「年1回以上利用」や「年5万円利用」などであればハードルが低めなため、2年目以降の年会費も無料になりやすいでしょう。 「指定の場所で年10回以上」や「年間100万円」の利用などと設定されている場合は、メインもしくはサブカード単体で使用機会があるかどうかを検討しましょう。
上記でご紹介したように、クレジットカードを2枚持ちし効率よく使うとポイントを無駄にせずに貯めることが可能です。 一方で、ポイントが分散してしまう点は2枚持ちの注意点となります。 1枚のクレジットカードでポイントを貯めるよりも、異なるポイントを複数枚のポイントで貯めていく方が時間はかかります。 使用頻度が低いクレジットカードのポイントが気づいていたら失効していた、なんてことも。 たとえ還元率が高くても、ポイントの使い道が限定的であると結果的にポイントを無駄にしてしまう可能性もあります。 貯めたポイントが1ポイントから利用可能であったり、月々の支払いに充当可能など、ポイントの使いやすさを事前に確認しておくことも大切です。 また、ポイントの有効期限にも注意が必要です。 基本的に1〜3年程度が平均ですが、中には半年など有効期限が短期間に設定されているものもあります。 せっかく貯めたポイントを無駄にしないためにも、ポイントの有効期限も確認しましょう。 クレジットカードの改定により有効期限が変更になる場合もあるので、改定のお知らせが届いたら必ず確認するようにしてください。
クレジットカードを何枚も持っていると、社会的な信用を失う可能性もあります。 あまり多くのクレジットカードを所有している人を、クレジットカード会社や銀行は「お金に困っている人」「浪費してしまう人」などネガティブな見方をする傾向にあります。 そのため、ローンの審査に通りづらくなったり、新たなクレジットカードが発行しづらくなったりする場合があります。 ポイントが貯まるから、年会費が無料だからなどという理由で安易に多数のクレジットカードを申し込むのは控えましょう。
例えば複数枚のクレジットカードを同時に紛失してしまった場合、カード利用停止や再発行の手続きもカードの枚数分かかってしまいます。 盗難や不正利用時の手続きもクレジットカードごとに流れが異なりますので、万が一の場合に備えて事前に確認しておくと安心でしょう。 連絡先や方法は公式ホームページなどに記載されています。 また、住所や氏名が変わる場合にも住所変更や名義変更の手続きが必要となります。 これらの手続きの流れもクレジットカードによって異なりますので、詳細は各公式ホームページなどで確認しましょう。
クレジットカードは何枚持ちするのが一番良いのでしょうか。 上記でご紹介したように、平均的には1人あたり2.8枚所有している計算になります。 年会費やポイント、国際ブランドなどの観点から、クレジットカードは2枚持ちするのがベストだと筆者は考えます。 メインカードとサブカードを持ち、メインが使えない場合にサブで補うと、最小限のコストで効率よくポイントを貯めることができます。 クレジットカード会社の中には、一度の申し込みで、別の国際ブランドのクレジットカード2枚を発行することができる「デュアル発行」というサービスがあります。 例えば、三井住友カードが発行するクレジットカードは、VisaとMastercardのデュアル発行が可能です。 しかし、貯まるポイントの種類や還元率は同じであり、かつクレジットカードが使える店舗でVisaやMastercardが使えないところはほとんどないため、あまりおすすめしません。
クレジットカードは多くても3枚程度の所有に留めておくと良いでしょう。 4枚以上となると、ポイントが分散してしまいます。 1枚あたりの利用額が減ることで、ゴールドカードなどへのランクアップの機会も減ってしまいます。 また、上述した通り、銀行などからの信用が下がる可能性もあるので、クレジットカードはあまり多く持ちすぎないようにしましょう。
クレジットカードで最も効率よくポイントを貯める(つまりお得に使う)には、楽天カードをメインに使い、リクルートカードをサブとして使うのがおすすめです。 ネット通販とリアル店舗の組み合わせで還元率が最も高い組み合わせはこの2枚組です。 とはいっても、利用者様一人ひとりライフスタイルが異なり、人によってはよく利用するお店が決まっていたりしますよね。 そんな方は、下記の記事から自分にぴったりな一枚を見つけてみてください。
楽天カードは国内では最強のクレジットカードといっても過言ではありません。 まず還元率ですが、楽天カードの基本還元率は1%です。 還元率が1%のクレジットカードは他にもあるのですが、「楽天経済圏の住人」になることでポイントが驚異的に貯まります。 買い物は「楽天市場」、書籍は「楽天ブックス」、生鮮食品は「楽天西友ネットスーパー」、携帯は「楽天モバイル」、旅行は「楽天トラベル」、銀行は「楽天銀行」、美容院予約なら「楽天ビューティー」というふうに、楽天グループのサービスに一元化するとかなりお得です。 特記すべきは「SPU(スーパーポイントアップ)プログラム」です。 SPUとは、対象のグループサービスで条件を達成すると楽天市場での買い物でポイントがアップするプログラムです。 例えば、楽天モバイルを契約すると+1倍(通常の還元率1%に、1倍の1%を足して2%)、楽天市場アプリで買い物すると+0.5倍、楽天でんきに加入・利用すると+0.5倍など、どんどん倍率が高くなっていきます。 楽天市場で買い物をすると常に通常ポイントの3倍が付与されますが、SPUの条件をすべて達成すると最大でなんと15.5倍ものポイントが付与されます! 毎月末日時点の倍率が、月初めの楽天市場での買い物にまでさかのぼって適用されるのも大変魅力的です。 また、アプリ決済の「楽天ペイ」や電子マネーの「楽天Edy」と組み合わせると、効率よくポイントを貯めることが可能です。
そして、ポイントは貯めるだけでは意味がなく大切なのはいかに使えるかです。 楽天カードはポイントの使い道が多彩なので、せっかく貯めたポイントを無駄にすることはないでしょう。 楽天ポイントの主な使い道としては、加盟店での支払い、楽天グループでの利用、月々の支払いの充当です。 500店以上の楽天ポイント加盟店や450店以上の楽天ペイ加盟店で1ポイント=1円として使うことができます。 楽天Edyに1ポイント=1円分に交換して加盟店で使うことも可能です。 楽天グループのサービスも楽天ポイントを使うことができます。 例えば、楽天市場や楽天ビューティー、楽天トラベル、ラクマなどで1ポイント=1円として利用可能です。 さらに、楽天ポイントは月々の支払いにポイントを充当することも可能です。 ただし期間限定ポイント、他社から交換したポイント、楽天キャッシュは利用できません。
楽天カードはプロパーカード(クレジットカード会社が直接発行しているカード)なので、ゴールドカード、プラチナカードとグレードアップすることができるのもメインカードとして魅力的です。 楽天プレミアムカードなら楽天市場での買い物が基本5%の還元率となり、高還元に加え空港ラウンジ利用などの豪華な特典も付いています。 公式サイトには記載がありませんが、招待制で楽天カードにはプラチナの上位にブラックカードもあります。 プロパーカードは発行停止のリスクも低いです。 上記の点から、今までAmazonを使っていた人も通販は楽天市場に変更した方がいいレベルで、楽天カードはお得です。
カード名 | 楽天カード |
ポイントの種類 | 楽天ポイント |
還元率 |
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年会費 | 無料 |
国際ブランド | Visa / Mastercard / JCB / American Express |
発行元 | 楽天カード |
電子ウォレット |
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電子マネー | Edy |
QRコード決済 | 楽天ペイ |
追加機能 |
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付帯保険・補償 |
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特典 |
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「最強カード」ともいえる楽天カードを補完するのに最適なのが、リクルートカードです。 リクルートカードの最大の特徴はいつでもどこでも還元率1.2%です。 150のクレジットカードを調査した結果、キャンペーンで一時的に還元率が高いクレジットカードは多く存在しますが、常時1.2%のクレカは日本で他にありません。 楽天サービスに集約できるものはすべて集約し、楽天カードで還元率が1%になってしまう店舗での決済はすべてリクルートカードに集約するのが、日本国内では最もお得です。 リクルート系サービスでカードを利用するとボーナスポイントが貯まったり還元率がアップします。 例えば、ホットペッパーグルメでネット予約・来店をすると予約人数×50ポイント、リクルートのネットサービス「ポンパレモール」で買い物をすると、3%分のポイントが上乗せして付与されます。(基本還元率と合わせると4.2%!) また、電子マネーへのチャージや公共料金の支払いは楽天カードではなくリクルートカードで決済するのがおすすめです。 リクルートカードでnanaco(※nanacoへのチャージは2020年3月をもって新規登録不可)やモバイルSuica、SMART ICOCAなどの電子マネーにチャージする場合も1.2%のポイント還元されます。(利用金額の合算月間30,000円まで) 楽天カードから電子マネーへのチャージではポイントが還元されません(楽天Pay経由でモバイルSuicaチャージは0.5%)ので、電子マネーへのチャージはリクルートカードを使うと良いです。 さらに、公共料金(電気代、ガス代、水道代、税金、年金など)の支払いでリクルートカードを使用してもポイント還元率は1.2%です。 2021年6月分から還元率が500円ごとに1ポイントと改悪されてしまいますのでポイントが貯まりにくくなります。 在宅ワークなどで電気代や水道代の支払い額が増えているこのご時世に、リクルートカードでの支払いは最適といえるでしょう。
リクルートカードではリクルートポイントが貯まります。 リクルートポイントはPontaポイント・dポイントに1ポイント=1ポイントで交換可能です。 Pontaポイントは、楽天ポイントが使えないローソンやホットペッパービューティー、じゃらんnetなどで使うことができます。 dポイントは、ユニクロやマツモトキヨシ、amazonなどで利用可能です。 楽天カードと組み合わせれば、楽天ポイント、Pontaポイント、dポイントと3つのポイントとして使うことが可能になります。
楽天カードには国内旅行傷害保険は付帯されていませんので、その分をリクルートカードで補うことが可能です。 リクルートカードには最高1,000万円(利用付帯)の傷害保険が付帯されています。 また、楽天カードで追加できる家族カードは5枚までですが、リクルートカードはJCBは8枚、Visa・Mastercardは19枚まで発行できます。 リクルートカードの方が発行できる合計枚数が多いので、家族全員で効率よくポイントを貯めることができます。
カード名 | リクルートカード |
ポイントの種類 | リクルートポイント |
還元率 | 基本還元率:1.2% |
年会費 | 無料 |
国際ブランド | Visa / Mastercard / JCB |
発行元 | 三菱UFJニコス / ジェーシービー |
電子ウォレット | − |
電子マネー |
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QRコード決済 | - |
追加機能 |
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付帯保険・補償 |
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特典 | - |
おすすめのクレジットカードは利用者のライフスタイルによって異なります。 最も多くの人にとってお得なのは楽天カードとリクルートカードの組み合わせですが、人によっては他のクレジットカードの方が還元率が高い可能性はあります。 下記の記事でおすすめのクレジットカードをライフスタイル別に50枚紹介しています。 ぜひ自分にぴったりのクレジットカードを見つけてみてください。