「今一度」の意味とビジネスでの使い方、敬語、類語「再度」との違いを解説

「今一度」とは

「今一度」の読み方は「いまいちど」

「今一度」の読み方は「いまいちど」です。 「今」は訓読みで「いま」、「一」は音読みで「ひと・ひとつ」、「度」は音読みで「ド」と読みます。

「今一度」の意味は「もう一度」

「今一度」の意味は「もう一度」です。 「もう一度」は過去にしたことを再び行うことです。 「もう一度」をかしこまった表現にすると「今一度」となります。 この「今」は「過去と未来の堺」＝「現在」という意味ではなく、「ここでさらに。その上に」という意味の副詞です。 「今少し」ともいったりします。

「今一度」の語源は古語

「今一度」は古くから使用されている言葉です。 源氏物語でも「我に、今一度、声をだに聞かせたまへ」という一文があります。 古語での「今一度」も「もう一度」という意味です。 古語で使用されていた「今一度」が現在でもそのまま使用されています。

「今一度」は漢字でもひらがなでも可

「今一度」は、漢字で表記することも「いまいちど」と平仮名で表記することも可能です。 ただし、一般的にビジネス文書では漢字で表記されます。 かしこまった文章では平仮名よりも漢字を使用することで文章全体を堅くすることが多いです。 そのあとに漢字が続き読みづらい場合「いまいちど」と書く場合もありますが、基本的に漢字で書くということを覚えておきましょう。

「今一度」の使い方と例文

「今一度ご確認ください」など敬語で依頼

「今一度気を引き締めて」「今一度徹底」は注意喚起

「今一度気を引き締めて」「今一度徹底」は注意喚起で使用されます。 例えば、「ミスをしないように確認作業は必ずしましょう」と言ってある状態であるにも関わらず、ミスが再び増えてきたときに「確認作業を今一度徹底してください」などといいます。 「今一度」を使用することにより、一回目の注意喚起より強意的になります。

「今一度見直し」「今一度考え直す」などとも

「今一度見直し」「今一度考え直す」という使い方をすることもできます。 「今一度見直し」は、一度決めたことなどを状況に応じて再検討し改善していく場合に使用されます。例えば社内規定など、社員がよりよく働くことができるように定期的に見直していくことはよくあります。 「今一度考え直す」は、「もう一度考える」「考え方をかえる」という場合に使用されます。

「今一度」の類語・言い換え

ビジネスでの言い換えは「改めて」「重ねて」「再度」

改めて

「今一度」はビジネスでは「改めて」「重ねて」「再度」に言い換えることができます。 「改めて」には大きく分けて２つの意味があります。 「別の機会にまた」「再び新しく行うさま」「もう一度」 「初めて経験するように感じるさま」「事新しく」「今更のように」 です。 「別の機会にもう一度」という意味では、「改めて伺います」と使います。 ただし、明日・明後日と連続することには基本的に使用しません。 例えば、今日行ったことを、明日も行う場合に「明日改めて」とは言わず、「明日、今一度...」といった方が適しています。

重ねて

再度

「再度」は「ふたたび。もういちど」という意味で、「今一度」と全く同じ意味です。 「再度注意する」は「今一度注意する」と同義です。 ただし「再度」は「再度の挑戦」のように「二度目」という意味もあり、この意味は「今一度」にはありません。

日常会話なら「もう一回」「もう一遍」「繰り返し」など

日常会話なら、「もう一回」「もう一遍」「繰り返し」と言い換えることができます。 「もう一回」「もう一遍」の「もう」は「現在の状態にさらに同種のものを加える」という意味です。 「もう一回」「もう一遍」で「もう一度同じことを繰り返す」という意味になります。 「繰り返す」は「もう一度同じことを行う」「同じことを何度も行う」という意味です。

「今一度」の英語

once again

「今一度」の英語は「once again」です。 「again」だけでも「もう一度」の意味になりますが、「once」で強調した形です。 他にも「once more」「one more time」でも「今一度」という意味になります。