「改めて」は「再度」という意味で、よく我々が使う言葉ですよね。しかし「改めて」には複数意味があったり、ビジネスシーンで慣用的な使われ方がされていたり注意点がいくつかあります。「改めて」の敬語表現「改めまして」という表現もあります。今回は「改めて」「改めまして」の意味と正しい使い方を紹介していきます。
「改めまして」は、「改めて」の敬語です。 副詞「改めて」に、丁寧を表す「ます」の連用形「まし」と、助詞「て」が付いた語です。 「改めて」は動詞「改める」の連用形に助詞「て」が付いた語です。 「改めて」は2つの意味があります。
1つ目の意味では「改めて最初からやり直す」などと使います。 この意味では、過去にすでにやったことを現在もう一度やる場合と、現在やったことを未来にもう一度やる場合の2つのパターンがあります。 2つ目の意味では「桜の美しさを改めて感じる」などと使います。 ちなみに、同じ読みですが「新めて」では誤字です。 「新」という漢字を使うならば、「新たに」「新しく」が正しい表現です。
「改めまして」では、「改めて」の1つ目の意味です。 「改めまして」の形では、2つ目の意味で使うことはほとんどありません。 ビジネスシーンで使う「改めて」も1つ目の「別の機会に」という意味です。 「改めて」「改めまして」は、単に別の機会といういよりも、「今回ではない、正式の機会に」というニュアンスで使います。
「改めまして」はお礼を言う場面でよく使用されます。 感謝の場面で「改めまして」を使うのは、すでに感謝したがもう一度することで、謝意を強調する役割があります。 「改めましてありがとうございます」「改めましてありがとうございました」は不自然な表現なので注意しましょう。 「改めまして」は副詞なので「感謝する」などの動詞と組み合わせて使うならばよいですが、「ありがとう」という定型句と組み合わせることはできません。
「改めまして」の例文
会社のイベントや結婚式などの司会でも「改めまして」は用いられます。 これは、それまでの気持ちや話題を切り替えて再び開始するときに使います。 かしこまった場面の司会では丁寧な言葉が好まれるため、「改めて」より「改めまして」が適しています。
「改めまして」の例文
「改めまして」はその他にも「別の機会に」という意味で幅広く使うことができます。
「改めて」のビジネス例文
「改めまして」は「改めて」を丁寧語化したものです。 「改めて」自体は敬語ではありませんが、他の敬語表現と組み合わせることで、ビジネスシーンで問題なく使うことが可能です。 一般的にはビジネスシーンであっても「改めて」の方がよく使われます。上記の例文はすべて「改めて」に言い換えても問題ありません。 ちなみに「別の機会にまた話しましょう」という意味で、「また改めて」と使うことがありますが、これは略された表現なので、目上の人には使うことはできません。
「改めましてお詫び申し上げます」は使わない方がよいでしょう。 これだと、「もう一度謝ります」以外に「今回は謝罪しませんが、また別の機会に謝ります」という意味にもなり得ます。 正しくは「重ねてお詫び申し上げます」です。 「重ねてお詫び申し上げます」は「ひとつの件について、深く何度も謝る」という意味合いです。 「重ねてお詫び申し上げます」は「再びお詫びします」という意味で、繰り返しお詫びをすることで、本当に申し訳ないと思っている気持ちを表します。
例文
「改めまして」の類語には上記のような言葉があります。 ビジネスメールで頻繁に使われるのは「再度」や「後日」です。
「改めて」の英語は、
です。 例文です。
It seems like you're busy now, so I'll call you back some other time.
今忙しそうだから、改めて電話しますね。
I again realized that how blessed I have been so far.
改めて自分がとても恵まれていると思った。