「スパン」の意味は「時間的な幅。期間」で、語源は英語「span」です。ビジネスでは「スパンがあく」「スパンが短い」などと使います。その他にも建築用語・航空・IT用語でも使用される言葉です。類語は「インターバル」「ターム」など。
「スパン」は英語「span」が由来です。 英語「span」の意味は上記と同じで、カタカナ語「スパン」は英語の意味をそのまま引き継いだ形です。
ビジネスでは、例えば、部署異動があって久しぶりに営業をすることになったという場面で「スパンがあいているのでノウハウを忘れてしまいました」というように使用します。 久しぶりに何かをするときや、時間があいてしまったときに「スパンがあく」といいます。 また、長期的であることを「長いスパン」または「スパンが長い」、反対に短期的であることを「短いスパン」または「スパンが短い」といいます。
ビジネス用語の「スパン・オブ・コントロール」は、「管理範囲」という意味です。 この場合の「スパン」は「範囲」という意味で使用されています。 経営学用語では、一人の管理者が直接管理できる部下の数には限界があるという組織管理の原則を「スパン・オブ・コントロール」といいます。 一般的にスパン・オブ・コントロールの範囲は5人〜7人と言われています。 管理者が管理する部下の数を増やすことを「スパンを広げる」、反対に減らすことを「スパンを狭める」と言い表します。
建築・不道産用語の「スパン」は、構造体を支える柱と柱の距離を言い表す言葉で、「梁間」「張り間」とも言われます。 また、マンションでは住宅のバルコニーなど開口部がある側の長さを「スパン」といいます。 「スパンドレル」は、防火区画に接する外壁で、区画の内側から外側へ、外気を介した炎の周り込みを防ぐ部位のことです。 火災が起きたときに、外部に吹き出した炎が上下階に広がることを防ぐための外壁を「スパンドレル」といいます。
航空では、「翼幅」のことを「スパン」といいます。 例えば「ボーイング737のスパンは1.9メートル」というような使い方をします。 これは、ボーイング737という飛行機の翼幅が1.9メートルという意味です。
「スパン」はボーリング用語では「手の指を伸ばした長さ」を意味します。 ボウリングボールの親指用の穴と、中指用と薬指用の穴の間の長さのことを「スパン」といいます。
「スパンボリューム」は、IT用語です。 「スパンボリューム」の意味は「Windowsのストレージ管理において、複数のストレージ装置の空き容量を結合して一つの大きな論理ボリュームとして扱うこと」です。
繊維用語として使用される「スパン」は「時間的な幅。期間」とは別の言葉です。 アパレル用語の「スパン」は「スパン糸」のことを指します。 「スパン糸」は「綿糸のように短い繊維を合わせた糸」のことです。 「スパンレーヨン」は、レーヨン(人造絹糸)を長繊維の形で防糸したものをカットして短繊維にした糸のことです。 「スパンコール」の「スパン」も「spun」が語源ではありません。 「スパンコール」の語源は「spangle(スパングル)」です。 光を反射するように加工された服飾資材で、穴のあいた金属のプラスチックの小片を「スパンコール」といいます。 「スパンデックス」は「ゴム状の弾性をもつポリウレタン合成繊維」のことです。 例えば、スパイダーマンが着ているヒーロースーツの素材を「スパンデラックス」といいます。
「スパンスル」は薬学用語で、薬物を含有する顆粒を高分子皮膜でコーティングし、これをカプセル剤に充填した製剤のことです。 「スパンスル」は「放出制御製剤」のひとつです。 「放出制御製剤」とは、「主役成文が体内に溶け出す速度を制御する工夫がされている製剤」のことをいいます。
「インターバル」の意味は「間隔・間合い」です。 間をあけることを「インターバル」といいます。 「間隔」を意味する言葉なので「スパン」の類語であるといえます。 ただし、「インターバル」は、5分休憩というように短い間合いのことをいいます。 「期間」という意味で使用する「スパン」とは意味合いが異なるので注意しましょう。
「ターム」の意味は
です。 一つ目の意味で「スパン」と類語になります。 「スパン」は「物事が及ぶ時間の長さ」を意味しますが、「ターム」はあらかじめ決められている時間に対して使います。
「ターン」の意味は「回転すること」です。 向きを変えることを表します。 また「回る」という意味以外にも「各人の番」という意味があります。 主に複数にて行うゲームで使われ、「Aさんのターンだよ」「次はBさんのターン」などと使います。
「フェーズ」の意味は「段階、局面、時期」となります。 ビジネスシーンにおける「フェーズ」は「変化する過程の一区切り」というニュアンスで使われます。 フェーズ1、フェーズ2…と使い「段階1」「段階2」と使います。 比較的長期間な期間である「フェーズ」を「第一フェーズ」「第二フェーズ」などと設定し各フェーズで目標(具体的なものから抽象的なものまで)を立てることで、プロジェクトの大枠をチーム全体で見失わずに日々の業務を効率的に対処することが可能です。
「ピリオド」も「期間」を表しますが、公式に定められた期間に対して使います。 そのため「任期」や「契約期間」に対して使われることが多いです。 スポーツにおいては試合での一区切りの時間を「ピリオド」と使うこともあります。 他にも「レイタンシーピリオド」とすればウイルスの潜伏期間を表します。 また「時代」といった意味でも使われます。
「スパン」の意味は「時間的な幅。期間」です。 時間的な間隔を言い表わし、例えば「長いスパン」だと「長期間」という意味になります。 ビジネスでは「スパンがあく」「スパンが短い」などと使います。 建築不動産、航空、ボーリング用語、IT用語でも「スパン」を使用した用語があります。 類語は「インターバル」「ターム」「ターン」など。