「キャパ」という言葉をご存知ですか?「キャパ」は「キャパシティ」の略語です。「キャパオーバーだ!」というような表現を耳にしたことがあるのではないでしょうか。今回は、「キャパ」という言葉の意味とビジネスでの使い方を中心に例文つきで解説します。また、類語や言い換え表現も紹介しますのでぜひ参考にしてください。
「キャパ」の基本的な意味は、「許容範囲」「容量」「収容能力」です。 主に、
を言い表す言葉で、一般的には人の能力の限度や、「東京ドームのキャパ」というように収容量を意味する言葉として使用されます。 また、広くは知られていませんがスポーツやIT用語としても使用されることがあります。
「キャパ」の元々の言葉は「キャパシティ」です。 語感もよく、ビジネスシーンといった堅苦しい場面はもちろん、若者の間にも広まっていて日常会話の中でもよく耳にする言葉です。
「キャパ」の語源は英語「capacity」です。 「capacity」の基本の意味は「受け入れる能力」です。 日本語の「キャパ」の基本義はこの英語の意味と同じです。 英語「capacity」もビジネスでよく使われる単語です。
He has a great capacity for hard work.
彼は多忙に耐えうるキャパがある。
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「キャパ」は、対象人物の能力の範囲や限度を言い表すことができるということを説明しましたが、職業によって様々な限度の仕事量を指すことが可能です。 例えば、
などを言い表すことができます。
「キャパ」は、「キャパが小さい」「キャパがない」というような使い方をします。 例えば、「客席が少ない会場」を「キャパが小さい」と言い表したり、「能力の限界である」ということを「キャパがない」と表現することができます。 その他にも、
などと表現することができます。
例文
キャパオーバーの意味は「許容量や許容範囲を超えること」です。 つまり、自分が抱えきれないほどの物事を抱えた状態になってしまうことを言い表しています。 例えば、
といったことが原因で、自分ができる限度や許容範囲を超えてしまう状態のことを「キャパオーバー」といいます。
例文
「キャパる」は、若者言葉で「キャパオーバー」を指している言葉です。 「キャパシティー」という言葉を「キャパ」と省略しているのに加えて「バズる(注目をあつめる)」「タピる(タピオカを飲む)」と同じように、「〜る」をつけて表現している若者言葉で、
というように使用されます。 若者の間では通じる言葉かもしれませんが、正しい日本語ではないのでビジネスシーンで使用することのないように注意しましょう。
車の「キャパ」は、「ホンダの車種」です。 ロゴをベースとしていて、心地よさやちょっとした余裕を重要視したコンパクトサイズのミニバンとなっています。
IT用語として使用する「キャパ」は、「システムが発揮できる最大限の能力」を意味します。 具体的には、単位時間あたりの処理能力や、管理できるデータ量などを「キャパ」といいます。 また、「キャパシティプランニング」といったような単語として使用されることもあります。 「キャパシティプランニング」は、最適なシステムの開発・改修を行うために、機材の台数や処理性能・記憶納涼といったシステムのリソースを見積もってシステムの増強計画を作成することという意味のある言葉です。 例文
スポーツ用語の「キャパ」は「スタジアムやアリーナの収容人数」を意味しています。 つまり、試合をする会場の広さや、収容人数を「キャパ」という言葉で表現することができるという意味です。
「キャパ」は、「キャパシタ」「キャパシタス」といった電気工学用語としても使用されます。
「キャパシタ」は、ドイツの学者が発見した、「電気二重層」現象の原理が応用されている蓄電池のことで、電気をエネルギーの化学反応なしに充放電することが可能で、半永久的に使用することができると言われています。 しかし、実際に現在の技術では「キャパシタ」の大容量化が難しく、実用化を目指して研究が進められています。
「キャパシタンス」は、絶縁された導体において、どのくらい電荷が蓄えられるかを表す「電気容量」という意味の言葉です。 一般的な住宅においては、同時に使用できるアンペア数のことを「キャパシタンス」といいます。 つまり、同時に使用できる電気機器の総使用電流のことです。
「ロバート・キャパ」は、ハンガリー産まれの写真家です。 本名は、フリードマン・エンドレという名前で、「ロバート・キャパ」という偽名で、戦場の写真を撮影する、戦場カメラマン・報道カメラマンとして有名なカメラマンでした。 「崩れ落ちる兵士」という、銃弾に打たれた瞬間の兵士を撮影した作品が有名ですが、完成度が高すぎることや、撃たれたはずの後頭部に負傷が見つからないといった理由から、本当に銃撃された瞬間の写真ではないのではないかとも言われていますが、真相は闇の中です。
「器量」は、「きりょう」と読みます。 「器量」の意味は、「地位や役割などに相応しい才能やの人徳」という意味で使用される言葉です。 「器量がある」「器量がない」というような言い回しで使用されます。 例文
「力量」は、「りきりょう」と読みます。 「力量」は、「力強さの度合い」や、「能力がある」「力がある」ということを表現する言葉です。 例文
「容量」は、「ようりょう」と読みます。 「容量」の意味「パソコンのデータを入れられる量」といったように、「容器が取り入れることのできる分量の最大値」を表現する言葉です。 例文
「収容能力」は、「しゅうようのうりょく」と読みます。 「収容能力」は、「知識を学んだり、保持する力」「入れることが可能な容量」といった意味で使用される言葉です。 例文
「キャパ」という言葉について理解していただけましたか? ✓「キャパ」の基本的な意味は「許容範囲」「容量」「収容能力」 ✓「キャパ」の元々の言葉は「キャパシティ」 ✓「キャパが小さい」「キャパがない」などと使う ✓「キャパオーバー」とは「許容量や許容範囲を超えること」 ✓IT用語の「キャパ」はシステムが発揮できる最大限の能力のこと ✓ スポーツ用語の「キャパ」は「スタジアム・アリーナの収容人数」 など