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「ウィット」の意味と「ウィットに富んだ」の使い方、類語「ユーモア」との違い

「ウィット」は英語「wit」が語源で、「時と場合に応じて、とっさに気のきいたことを言ったりできる才能と知恵」という意味です。「ユーモア」は情緒的なのに対して、「ウィット」は知的なものをいいます。

「ウィット」とは

「ウィット」の意味は「空気の読んだ発言ができる才能と知恵」

「ウィット」は、「気のきいた言葉やしゃれがとっさに出てくる才知」を意味します。 「才知」は「才能と知恵」という意味です。 その場の気まずい空気や相手の無神経な言動、攻撃的な態度などを上手に回避し空気を和らげ、自分に有利な情勢をもたらすことができる能力を指します。 必ずしも面白いことを指すわけではありません。 「ウイット」ともいいます。 「ウイット」でも「ウィット」と意味は同じです。

「ウィット」の語源は英語「wit」

「ウィット」の語源は英語「wit」です。

「ウィットネス」だと「目撃者」の意

「ウィットネス」だと「目撃者・証人・証拠」という意味です。 また、「目撃する」「見る」という動詞で使用されることもあります。 「ウィット」とは意味が異なるので注意してください。

「ウィットねじ」は・・・

「ウィットねじ」は、「三角ねじ」のことです。 「三角ねじ」とは、「ねじ山が三角形になっているねじ」のことです。 このねじの山の角度が55度のねじが「ウィットねじ」になります。 「ウィットねじ」は、英国のウィットホースがねじの互換性の必要から標準ねじとして提案して作られました。 ウィットホースが考案したねじなので「ウィットねじ」といいます。

「ウィット」の使い方と例文

「ウィットに富んだ」が定型句

「ウィット」は、「ウィットに富んだ」が定型句です。 「ウィットに富んだ」は「機転に溢れた」という意味です。 例えば、

  • 「ウィットに富んだ会話」
  • 「ウィットに富んだ女性」
  • 「〜はウィットに富んでいる」

という使い方をします。 機転をきかせて面白いことが言えるのは、理解力や知恵、知力があるだけではなく頭の回転が早いからです。したがって、「ウィットに富んだ〜」は褒め言葉になります。

例文

  • 彼はウィットに富んだ会話ができる人である。
  • 社長はウィットに富んだ女性で社員に緊張感を与えることがない。
  • 佐藤さんの返しはいつもウィットに富んでいておもしろい。

「ウィットのある」「ウィットを効かせる」「ウィットに欠ける」とも

「ウィット」は、「ウィットのある」「ウィットを利かせる」「ウィットに欠ける」という言い回しでも使用することができます。 「ウィットのある」「ウィットを利かせる」で「機転がきいている」「機転をきかせる」という意味になります。 また、「ウィットの効いた発言」などと言い表すこともできます。 「ウィットに欠ける」は、機転が利かないという意味です。

例文

  • 彼はウィットの利いた表現をよく知っているので感心します。
  • ウィットに欠けるスピーチは場をしらけさせてしまうことがある。
  • ユーモアやウィットのある会話ができると、距離を縮めやすい。

「ウィット」の類語(カタカナ語)との違い

「ユーモア」は「情緒的なおもしろさ」

「ユーモア」の意味は「人の心を和ませるような、ほのぼのとしたおかしみ」です。 人を和ませるような上品で暖かさを感じさせるおかしみが「ユーモア」です。 「ユーモアがある」は、「人を笑わせたり、和ませることができる才能がある」ということです。 「ウィット」との違いですが、まず第一に「ウィット」は必ずしも「おかしみ」についていうものではありません。 「ウィット」は「場面と時に応じて、気のきいたことをいえる能力と知恵」という意味です。 上記の「気のきいたこと」が「しゃれ」である場合があります。 その場合、「ウィット」と「ユーモア」は類語です。 「ウィット」は理知的なおかしみであるのに対して、「ユーモア」は人間的・感情的な温かさを伴うおかしみです。 ちなみに「ユーモア」の対義語は「ペーソス」で「哀愁」という意味です。

「エスプリ」は「ウィット」と同義語

「エスプリ」の意味は

  • 精神
  • 機知・才知

です。 二つ目の意味では「ウィット」と同義です。 その場に応じて気の利いた事を言うことができる知恵を持っている人を「エスプリ」といいます。 「エスプリ」は「エスプリのきいた〜」「エスプリ豊かな〜」という使い方をします。

「ウィット」の類語(日本語)

機知(機智)

「機知(機智)」は「きち」と読みます。 「機智」の意味は「その場に応じてすばやく働く鋭い才知」です。 したがって、ウィットと同義であるといえます。 ちなみに似た言葉に「機微(きび)」がありますが、これは意味が違います。 「機敏」の意味は容易には察することのできない微妙な感情や事情、おもむきのことです。 表面からは分かりづらい微妙な感情などを指します。 「機知」と似ているため誤用されやすいので注意してください。

「機微」の意味と使い方、類語、語源、「機密」との違い

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機転(気転)

「機転(気転)」は「きてん」と読みます。 「機転」の意味は「その場の状況に応じた、機敏で適切な心の動き」です。 何かあったときにすぐに事態に対処ができることを「機転が利く」などといいます。 「ウィット」もその場に応じてとっさに面白い会話や文章を生み出すことがでる機敏で適切な心の動きを意味する言葉なので、「機転」は「ウィット」の類語であるといえます。

頓知(頓智)

「頓知(頓智)」は「とんち」と読みます。 「頓知」の意味は「その時に応じて即座にでる知恵。機知」です。 状況に応じて知恵を出して周りを笑わせることを「頓知を働かせる」などといいます。 したがって、「頓知」と「ウィット」は同義であるといえます。

当意即妙

「当意即妙」の読み方は「とういそくみょう」です。 「当意即妙」の意味は「その場の状況や変化に適応してすばやく機転をきかせること」です。 会話において気の利いた発言やタイミングのよい受け答えができることを「当意即妙」といいます。 「当意即妙」は、「当意即妙の◯◯」「当意即妙な▲▲」の形で使います。 気の利いた発言を素早くできるという意味では「ウィット」の類語であるといえます。

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