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「機微」の意味と使い方、類語、語源、「機密」との違い

「機微」の意味と使い方、類語、語源、「機密」との違い

「機微」という言葉をご存知ですか?「感情の機微」「社会の機微」といった使い方をします。今回は「機微」の正しい意味と語源、使い方を例文付きで解説します。またよく間違われる「機密」との違いや、類語、英語についても説明します。

「機微」の読み方と意味

「機微」の読み方は「きび」

「機微」はきびと読みます。

「機微」の意味は「容易には察することのできない微妙な感情や事情、おもむき」

「機敏」の意味は容易には察することのできない微妙な感情や事情、おもむきのことです。 表面からは分かりづらい微妙な感情などを指します。 また、事前に察したり想像することのできない物事の変化に対しても使うことができます。

「機微」の語源は、「機(仏教用語で心の動き)」+「微(極めて小さいことのたとえ)」

「機」という字は仏教用語で「心の動き、はたらき」といった意味があります。 また「密か(ひそか)」という意味も持ちます。 「微」という字は「極めて小さいことの例え」といった意味があります。 また「存在はするが形が明らかではないこと」という意味も持ちます。 この2つが組み合わさり「機微」で「極めて小さい心の動き」「ひそかに存在するが明らかでないこと」といった意味になります。

「機微」の使い方・例文

「感情」に対して使う「機微」

「機微」は「感情」に対して最もよく使われています。 感情や心は自分でも分からないほど小さな変化をしたりします。 他人のことであればなおのこと、周りからは分からない揺れ動く感情がありますよね。 また感情はほんの些細な言葉や出来事に対しても小さく揺れ動きます。 そういったうまく言葉で表せられない感情や、周りからは見ていては分からない感情など小さく揺れ動いたり変化する繊細な感情の様子を「感情の機微」と使います。 その他にも、 他人からは知りえない、心の状態や動きを「心の機微」 目には見えない、関わることで感じる深い人の情けや善意などを「人情の機微」 生きてきてわかる表立って扱われない様々な感情を「人生の機微」 などと言います。

「彼女の感情の機微には、誰も気付かなかった」 「自分自身の心の機微に、正直戸惑っていた」 「彼は人の心の内の機微にとても敏感だ」 「都会にいると、人情の機微に触れることはなかなかない」 「長く連れ添った妻と死別してはじめて分かる虚無感を味わい、人生の機微を知った」

「物事」に対して使う「機微」

「機微」は感情だけでなく、物事に対しても使われます。 時や状況によって変化する物事に対して使うことができます。 また状況のそのものの変化に対しても使われます。 例えば、時代によって変わりゆく社会の変化を「社会の機微」などと言います。 その他にも「経済の機微」や「外交の機微」など、状況が変わりゆく物事に対して「機微」は使うことができます。

「スマホの普及によりSNSが多様化されたことは社会の機微のひとつだ」 「少し前までハワイへの観光客は日本人が多かったが現在では中国人が一番多いのは、まさに経済の機微である」 「知り得ないはずの政府内の機微が週刊誌に取り上げられた」 「彼女はモデルよりもファッションの機微に敏感だ」

「機微情報」=「センシティブ情報」

機微情報とはセンシティブ情報のことで、他人に知られたくない個人情報のことです。 また国家機密なども含まれ、きわめて慎重に扱わなければならない情報のことを指します。 例えば、思想や宗教に関することや本籍地、障がい、前科、医療や性生活に関する情報などが含まれます。 これらの情報が他人に知られてしまった場合、本人に精神的なダメージを与える可能性があります。 また、偏見を持たれたり差別につながったりと社会的ダメージを受けてしまう可能性があります。 そのためSNSが普及した現代では、より一層機微情報を守らなくてはなりません。

「SNSの普及により、機微情報の漏えいする事件が多発している」 「他人の機微情報は外部に漏らしてはならない」 「彼が外国出身だということは、機微情報として取り扱うべきことです」

「機微」を使った表現と例文

「機微に触れる」は「目に見えない感情の微妙な動きなどを知ること」

「心の機微に触れる」とは「目に見えない感情の微妙な動きや、表情からは分からなかった相手の感情などを知ること」です。 例えば、その場では気付かなかった相手の感情を、後から話しているうちに相手の心の中で揺れ動いた感情を知った時などに使います。 また「人生の機敏に触れる」といえば感銘を受けたときにも使うことができます。 人生における選択や考えに影響を及ぼすほど感動した出来事が起きたとき、人は今までに感じたことのない自分自身の感情の動きを知ることがあります。 それは今までの経験からは知り得なかった感情であり、「人生の機微に触れる」経験となります。 さらに、生活している上で物事の些細な変化などに気付いた時にも「機微に触れた」と表現することができます。

「いつ以上に笑顔で仕事を卒なくこなす彼女が、実は最近家族を失いその悲しみが溢れないように無理やり笑顔を作っていた事を知り、彼女の心の機微に触れる」 「神秘的な空間に飾られた1枚の絵画を見てなぜかわからないが涙が溢れ、人生の機敏に触れた」 「片付けをしていたらはじめて一人旅した時の切符が出てきて、今はICカード1枚でどこでも行けるなと不意に時代の機微に触れる」

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「機微を感じる」は「分かりにくい感情が相手の仕草や言動でわかること」

「心の機敏を感じる」といった場合「外からは分かりにくい相手の感情が、ちょっとした仕草や言動によってわかること」を指します。 また最近で言えばSNSなどによる投稿などから伝わってくる相手の微妙な感情を指して使うことができます。 相手から直接感情を聞いたわけではなく、様子などから相手の感じていることを理解することです。 またあえて考えたりせずに、生活している上でふと物事の変化や移りゆく状況を知ったり気付いた時に使うことができます。

「彼女はいつも鼻歌をうたっていたが今日は一度も鼻歌を歌わなかった。何か嫌なことでもあったのかと彼女心の機微を感じる」 「いつも通る道の看板が印刷業者の広告からスマホアプリの広告に変わっていて、社会の機微を感じた」

「機微を察する」は「人の気持ち変化を思いやること、物事の事情の変化を推し測ること」

「機微を察する」とは「人の気持ち変化を思いやること、物事の事情の変化を推し測ること」です。 人の気持ちの変化や物事の事情の変化は目に見えるものではありません。 そのため、そういった変化にいち早く気付いたり相手を思いやるためには「察する力」が必要となります。 そのため「人の気持ちの変化や物事の事情の変化に気付き、理解すること」を「機微を察する」と使います。

「彼は人の心の機微を察することがうまく、内気な人や後輩のフォローをよくしている」 「経済の機微を察することができなければ、株式投資で資産を増やすのは難しいだろう」

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「機微を捉える」は「些細な感情の変化や物事の変化に気付くこと」

「機微を捉える」は「感情や物事の些細な変化などに気付くこと」です。 それは、相手の感情や物事のこと、または自分自身の気持ちを意識をしたり考察することで気付くことです。 例えば、毎朝イライラしている上司がいたとして、その上司の行動を少し意識して見ることにします。 そうすると、みんなが読んだ資料を順番に並べておらず毎朝上司は資料を順番どおりに並べていたり、コピー用紙の補充などをしていることを知ります。 そこで、イライラしているのはみんながそういったことをちゃんとしていないからだと「上司の心の機微を捉える」ことができます。

「毎朝イライラしている上司の心の機微を捉え、5分早く行き整理整頓をしておくようにしたら上司はイライラしなくなった」 「海外展開を考えているのであれば、外交の機微を捉える必要がある」

「機微をうがつ」は「相手の感情や物事の変化を的確に言い表すこと」

「機微をうがつ」とは主に「相手の感情や心理を巧みに捉え、的確に言い表すこと」です。 そもそも「うがつ(穿つ)」という意味に「人情の機微を巧みにとらえること」といった意味があります。 要するに「機微をうがつ」とは「人の知られていない微妙な感情や心理を暴き的確に言い表す」ということです。

「彼女はすぐに他人の感情の機微を穿ち、空気を壊すことがある」 「あの作家は人情の機微を穿つことが上手で、彼の書く本はとても面白い」

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「機微に聡い」は「感情や物事の変化に敏感なこと」

「機微に聡い」とは「感情や物事の変化を悟るのが早く、敏感なこと」を指します。 「聡い」は「さとい」と読み、「さとることが早くかしこいこと」「感覚が鋭く敏感なこと」といった意味があります。 要するに「機微が聡い」とは「相手の感情の変化をさとることに長けている」「物ごとの変化に対して他の人よりも敏感である」などといった意味になります。

「彼女は他人の感情の機微に聡いので、後輩から慕われている」 「彼のちょっとした言動で体調が悪いことを気付くとは、機微が聡いのか、それとも彼が好きなのか…」

「機微に富む」という言葉は存在せず、正しくは「機知に富む」

「機微に富む」と使われることがありますが、実際には存在しません。 「機知に富む」といった言葉があることから混同されやすくなっています。 「機知」とは「場所や状況に応じて適切な発言や対応ができる力のこと」です。 「機知に富む」で「言動が場所や状況に適していること」「当意即妙なさま」といった意味になります。

「彼は機知に富んでおり、まだ新人なのにとても感心する」 「機知に富んだ話術が、私の武器です」

「機微」と「機密」の違い

「機微」・・・「容易には察することのできない微妙な感情や事情」 「機密」・・・「重要な事柄についての大切な秘密」

「機密」とは「重要な事柄についての大切な秘密」という意味になります。 主に政治や軍事の上での秘密について使うことが多くなっています。 「機微」と「機密」は明らかに違う意味の熟語になりますが、「機微情報」と「機密情報」の違いで混乱してしまう人が多いようです。

「機微情報」・・・他人に知られたくない個人情報のこと 「機密情報」・・・国家や企業が外部への開示を予定していない重要な情報のこと

「機微情報」と「機密情報」も全く違う意味を持ちます。 「機密情報」は主に国家や企業など大きな団体が抱える重要な情報のことで、個人情報のことではありません。 漢字も似ていることから混同されやすいですが、しっかりと覚えておきましょう。

「機微」の類語

微妙(びみょう)

意味: 「趣深いこと、細部に重要な意味や味わいが含まれていて簡単には言い表せられない様子」 「一言では言い表せないほど複雑なさ、どちらとも言いかねること」

「自然の中の微妙な情景に心を奪われる」 「彼の微妙な変化を見逃さなかった」

隠微(いんび)

意味:表面にはかすかに現れるだけで、外から分かりにくいこと

「いくら親友といえど、隠微な気持ちまで全て理解することは難しい」 「秘書である私は、業界の隠微な話が聞きたくなくても耳に入ってしまう」

ニュアンス(nuance)

意味:調子や言葉、感情などの微細な差異や意味合い

「このわずかなニュアンスが人に与える印象を変えるのあだ」 「なるほど、追い詰められたというより自分で自分を追い込んだというニュアンスね」

「機微」は英語で「subtlety」

「機微」は英語で「subtlety」になります。 「subtlety」は「小さいが大切な細部」という意味です。 アメリカ英語での発音は「サトルティー」という感じになります。 形容詞は「subtle」になります。

He was baffled by the subtleties of diplomacy.

彼は外交の機微に困惑した。

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まとめ

「機微」について理解できたでしょうか? ✓容易には察することのできない微妙な感情や事情、おもむきのこと ✓外から見ているだけでは分からない感情や物事などに使う ✓類がは「微妙」「ニュアンス」など

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