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「ラインアップ」の意味と使い方、類語、「ラインナップ」との違い、英語を解説

「ラインアップ」と「ラインナップ」の違いをご存知ですか?「ラインアップ」は「ラインナップ」の間違い?なんて思っている人のいるのではないでしょうか。正しくは、「ラインアップ」は書き言葉で「ランナップ」は話し言葉として使われます。今回は「ラインアップ」と「ラインナップ」の違いを詳しく解説していきます。

「ラインアップ」と「ラインナップ」の違い

意味は全く同じ

「ラインアップ」と「ラインナップ」の違いは英語の発音の違いであり、意味は全く同じです。 「ラインアップ」は英語で「lineup」または「line-up」と書きます。 このときに「line」と「up」をつなげて読むと、nの発音(ン)とuの発音(ア)が組み合わさり、「ナ」という発音になり、「ラインナップ」という発音になります。 このように、英語では子音と母音が組み合わさって違う音になることがしばしば発生します。このことを「連音」といいます。

書き言葉では「ラインアップ」話し言葉では「ラインナップ」

書き言葉では「ラインアップ」と表記するのが正式になります。国語辞典にも「ラインアップ」と表記されています。 口語では「ラインナップ」というのが自然です。英語のネイティブ話者も「ラインナップ」と発音します。

「ラインナップ」の日本語での意味と使い方、類語、「ラインアップ」との違い

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「ラインアップ」の意味

基本的な意味は「一列に並んだもの」

「ラインアップ」の基本義は「一列に並んだもの」です。 「ライン(line)」は、名詞で「線、列」という意味があり、動詞では「線を引く、並べる」という意味があります。動詞の「並べる」という意味が「ラインアップ」の語源になっています。 「ラインアップ」は様々な意味と使い方がありますが、基本の意味は「一列に並んだもの」であることを覚えておくとよいでしょう。

人の集団を指して「顔ぶれ、人員構成、配役、打順(野球)」

「ラインナップ」は人の集団を指して「顔ぶれ、人員構成、陣容、配役」などの意味があります。 人を横に一列に並べると顔がしっかりと見えて誰がその組織に属しているのか確認できることから、「ラインアップ」で「顔ぶれ」という意味合いになりました。 「今日の試合の日本代表のラインアップが公開された」「この映画の俳優のラインアップは大物揃いだ」などと使います。スポーツの世界でよく使われます。 野球で「ラインアップ」というと、「打順」という意味になります。

テレビ・ラジオでは「予定番組」

テレビ・ラジオ・映画に対して使うと「予定番組、番組構成」という意味です。もう少し広義には「内容、内訳」という意味合いを持ちます。 新聞などにあるテレビ番組表をイメージすると分かりやすいと思いますが、これから放映が予定されている番組が一列に並んでいますよね。 そこから「ラインアップ」で「予定番組、公開予定映画」という意味になりました 「夏休みの映画ラインアップは観たいものばかりだ」「Aテレビの正月のラインアップはひどい」などと使います。

ビジネスでは「全種類の商品」

ビジネス(特に小売業)における「ラインアップ」とは、「同時期に発売されている全種類の商品」という意味になります。

  • 取り扱い商品
  • 商品目録
  • 品揃え

などと言い換えることも可能です。 販売するためにお店の棚に一列に商品を並べることから、「ラインアップ」は「全種類の商品」という意味で使われるようになりました。 「各社の夏の新作ラインアップが揃う」「訪日外国人のためのラインアップを増やすべきだ」などと使います。 製造業では「流れ作業の生産・組み立ての工程」という意味で「ライン」という言葉を使いますが、意味が異なるので混同しないようにしましょう。

「ラインアップ」の類語

リスト:一覧表

「リスト(list)」は「目録、名簿、一覧表」という意味で、「ラインアップ」の「一列に並んだもの」という原義に最も近い類語です。 「リスト」は抽象度が高く広い意味で使用されており、下記で紹介する類語も「リスト」は意味的に内包します。 「ブラックリスト」という言葉(Netflixのドラマシリーズが思い浮かんだ...)を知っている人も多いかと思います。 「要注意人物を記載した名簿」という意味で、これも名前が一列に並んでいるイメージがすぐに浮かびますよね。 「リストアップ」は「多くの中から条件を満たすものを選び出す、またそれを一覧表にまとめる」という意味です。 しかし「リストアップ」は和製英語であり、英語では「list up」という言葉はないので注意しましょう。

オーダー:序列

「オーダー(order)」と聞くと「注文、発注」という意味が先に思い浮かぶ人が多いと思います。もちろん「オーダー」にはこの意味もあるのですが、もう一つ「序列」という意味があります。この「序列」という意味においては、「オーダー」も「ラインアップ」の類語にあたります。 例えば、野球における「ラインアップ」は「バッティング・オーダー」と言い換えることができます。 「ラインアップ」と「オーダー」にはニュアンスの違いがあります。「オーダー」の場合は、顔ぶれの順番に重きが置かれています。 なので、野球では誰が出るかよりも打順の順番がとても大切なので(誰が4番なのか?など)、「バッティング・オーダー」という言葉が使われています。

メニュー:項目

「メニュー(menu)」という言葉を聞くと「献立表」をまず先にイメージする人が多いかと思います。 ですが、「メニュー」の基本の意味は「用意されている項目・内容」です。ここから派生して「献立」という意味で使われるようになりました。 ジムで効率的に運動するために準備された「トレーニングメニュー」やパソコンの「メニュー画面」などもこの意味で使われています。 語源はフランス語「menu」です。

プログラム:目録、予定番組

「ラインアップ」の類語には「プログラム(program)」という言葉もあります。 「プログラム」は「プログラミング」以外にも、「番組」「目録、計画表」という意味があります。 「テレビ番組」は英語で「TV program」といいます。 演劇などの催し物の実行計画という意味合いで使うこともあります。この場合は「演目」が和訳にあたります。

コンテンツ:内容

「内容・中身」を意味する「コンテンツ」も「ラインアップ(content)」の類語です。 英語「content」は、書籍の目次を指すこともあります。本の目次という意味では「index」という単語も使われます。 「コンテンツ」は、「テキスト、音楽、映像、などのインターネット上の情報の内容」の意味で使われることが多いです。

キャスト:配役

「配役(cast)」を意味する「キャスト」も、「ラインアップ」の類語です。 「キャスト」はドラマや映画な配役のみを指す言葉なので、「ラインアップ」より使い方は限定的です。 英語「cast」の元々の意味は「割り当てる」です。そこから転じて「配役」という意味が生まれました。 配役を決めることを「キャスティング」といいます。

チーム:一団の人

スポーツの「組」という意味の「チーム(team)」は「ラインアップ」の類語です。 「チーム」の元々の意味は「共同で仕事する一団の人」です。なので、本来「チーム」という言葉はスポーツだけに限定して使う言葉ではありません。

語源である英語「lineup」

動詞「line up」の意味は「一列に並ぶ、〜を一列に並べる」

「ラインアップ」はもともと動詞です「line up」という動詞です。 動詞「line up」は自動詞と他動詞の両方があり、「一列に並ぶ、〜を一列に並べる」の両方の意味があります。

All the students line up for a photograph at the beginning of each semester.

すべての学期のはじめに、学生たちはみな写真撮影のために整列する。(自動詞)

He lined every one up and shot them all.

彼は全員を一列に並べさえ、射殺した。(他動詞)

名詞「lineup / line-up」の意味は「顔ぶれ、構成」「全商品」「予定番組」「打順」

日本語のカタカナ語「ラインナップ」の語源は、英語の名詞「lineup / line-up」です。 よって、英語「lineup」の意味は上記で紹介した日本語の意味と同じです。 「顔ぶれ、構成」「全商品」「予定番組」「打順」などの意味があります。 その他にも「(次々に起こる)事件」「(警察に会うため)容疑者の列」などの意味で使うことがあります。 これらの意味で日本語で使うことはありません。 「get up」と「getup」のように、動詞か名詞かで意味が大きく変わる英単語もあるので、注意しましょう。

「get up」の意味と使い方 - 「wake up」「getup」との違いも説明

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まとめ

いかがでしたか?「ラインナップ」の正しい意味と使い方はご理解いただけたでしょうか?

  • 「ラインアップ」の基本の意味は「一列に並べたもの」
  • そこから転じて「顔ぶれ、予定番組、全商品、打順」などの意味で色々な業界で使用される
  • 「ラインアップ」の同義語は「リスト」
  • 「ラインアップ」の類義語には「オーダー」「プログラム」「キャスト」など
  • 「ラインアップ」の英語は「lineup / line-up」

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