「やっつけ仕事」の意味は「いい加減な仕事」です。「やっつけ仕事だ」という表現を耳にしたことがある人は多いのではないでしょうか。今回は「やっつけ仕事」の意味と使い方を例文付きで紹介します。類語や対義語、英語表現も合わせて紹介しますのでぜひ参考にしてください。
「やっつけ仕事」の元の意味は「その場限りの仕事」です。 急ぎの用に間に合わせるために急いでする仕事のことをいいます。 転じて、単に「いい加減な仕事」という意味でも使うようになりました。
「やっつけ仕事」の語源は「やっつける」だと言われています。 「やっつける」の漢字は「遣っ付ける」です。 「やっつけ仕事」も漢字で「遣っ付け仕事」とできます。 ただし、「やっつけ」「やっつけ仕事」と平仮名で表記するのが一般的です。 「やっつける」は「する」を強調したり、ののしったりする語です。 荒っぽくやったり、結果をかまわず物事を行うことをいいます。 「やっつける」は「やりつける」の変化した語です。 「その場を間に合わせるために荒っぽくする仕事」という意味で「やっつけ仕事」という言葉が使用されるようになりました。
「やっつけ仕事」は、クオリティを無視してとにかく「終わらせることだけ」を重視したような雑な仕事であることを言い表すときに使用します。 例えば、締め切りに追われて急いでした雑に仕事をすることを「やっつけ仕事で〜をする」というように言い表すことができます。 よく使用される言い回しには、
などがあります。
「やっつけ仕事」の例文
「俄作り」の読み方は「にわかづくり」です。 「俄作り」の意味は「急にこしらえること」です。 必要にせまられて急いで間に合わせに作り上げることをいいます。 「やっつけ仕事」は、急ぎの用に間に合わせるために急いでする仕事のことなので、「急いで間に合わせに作り上げる」という意味の「俄作り」は類語です。
「その場しのぎ」の意味は「その時だけ、なんとか切り抜けること」です。 なんとかその場だけをとりつくろって済ますことを「その場しのぎ」といいます。 例えば、その場を乗り切るために急いでする仕事を「その場しのぎの仕事」と言い表すことが可能です。
「荒くれ仕事」は「あらくれしごと」と読みます。 「荒くれ」は動詞「あらくれる」の連用形を名詞化したものです。 「荒くれ」の意味は「気質や動作の荒々しいこと。乱暴なこと」です。 「荒くれ仕事」で「乱暴な仕事」という意味になります。
「粗雑な仕事」は「そざつなしごと」と読みます。 「粗雑」は「おおざっぱでいい加減なこと」という意味です。 そまつであらいことを言い表す言葉です。 「粗雑な仕事」で、「あらっぽくていい加減な仕事」という意味になります。 「いい加減な仕事」という意味で「やっつけ仕事」と「粗雑な仕事」は類語です。
「杜撰な仕事」は「ずさんなしごと」と読みます。 「杜撰」の意味は「物事のやり方がいい加減で、手抜きが多いこと」です。 計画性のなさを批判したり、詰めの甘さを指摘する際に使われる言葉です。 いい加減であることを言い表す言葉なので、「やっつけ仕事」の類語になります。
「ぞんざい」の意味は「物事のやり方がていねいでない様」です。 やり方や取り扱いかたがいい加減なことを言い表します。 「ぞんざいな仕事」で、「あらっぽくていい加減な仕事」という意味になります。
「緻密な仕事」は「ちみつなしごと」と読みます。 「緻密」の意味は「細かい所まで注意が行き届いていること」です。 「緻密な仕事」で、「細かいところまで手を抜いていない仕事」という意味になります。 「やっつけ仕事」は、「いい加減な仕事」という意味なので「緻密な仕事」は対義語です。
「入念」は「にゅうねん」と読みます。 「入念」の意味は「念を入れること」です。 細かいところまで注意をかさねて念入りに物事を行うことです。 「やっつけ仕事」は、いい加減なことを言い表す言葉なので「入念」は対義語になります。
「万全を期す」は「ばんぜんをきす」と読みます。 「万全を期す」の意味は「少しの手ぬかりもないようにする」です。 「万全」は、「あらゆる点で完全なこと」、「期す」は「そうなるようにはかる」という意味です。 「万端を期す」はよくある誤用なので注意しましょう。 ちなみに、「不足や欠点がないようにする」という意味の「完全を期す」という言葉も「やっつけ仕事」の対義語になります。 「やっつけ仕事」は、雑な仕事であり完全ではないので「万全を期す」は対義語です。
「やっつけ仕事」は「slipshod work」「sloppy work」などが意味的に近いです。 「slipshod」は「いいかげんな」という意味です。 「sloppy」は「ずさんな」という意味です。