「ちょちょぎれる」は「涙がちょちょぎれる」の形で使い、「涙が溢れる」という意味です。俗語であり、「ちょちょ切れる」「チョチョ切れる」などと表記されます。語源は関西の語源なのではないかといわれています。最近の言葉で言えば、類語は「ぴえん」「TT」などです。
「ちょちょぎれる」は涙が溢れる様子を表現した俗語です。 悲しい・嬉しい・痛いなど、涙を流してしまうような場面で使用されます。 涙が出るような状況を冗談めかして言う表現なので、ビジネスシーンで使用することや「○○さんが亡くなったなんて涙ちょちょぎれる」というように深刻な場面で使われることはありません。 文章で表記するときは「ちょちょ切れる」「チョチョ切れる」と書くこともあります。 すべて平仮名で書いても、カタカナや漢字を使っても間違いということはありません。 「ちょちょぎれる」は、「○○で涙がちょちょぎれる」「涙がちょちょぎれるほど○○だ」といった使い方をします。涙以外で「ちょちょぎれる」を使うことはありません。 「涙ちょちょぎれ」で「泣ける」という意味になります。 TwitterなどSNSでは「涙ちょちょぎれ〜」と使う人も多いです。
例文
「涙がちょちょぎれるハイオク」は、エネオスのCMです。 「NEWヴィーゴ」という摩擦調節剤配合のガソリンのCMで、エンジンの摩擦を低減することにより、燃費が最大3%向上、さらに排出ガス成文を最大10%〜30%低減できるといった他社より優れている部分を「涙がちょちょぎれる」というセリフで伝えています。 つまり、「あまりの素晴らしさに感動して涙が出る」という意味で「涙がちょちょぎれるハイオク」と表現しているのです。
「涙ちょちょぎれる」は、「涙が溢れる」という様子を表現している言葉なので、泣く顔文字で表現することができます。 例えば、悲しかったり、痛くて涙がちょちょぎれるのなら (´;ω;`)。゚(゚´Д`゚)゚。( ;∀;)など。 嬉しくて涙がちょちょぎれるのなら、 ヽ(;▽;)ノ。゚( ゚^∀^゚)゚。 などです。
ちょちょぎれるの語源は諸説あります。 まず、「方言である」という説です。 「ちょちょぎれる」は、土佐、関西の方言なのではないかと言われています。 土佐でも「涙が溢れる」という意味で「涙がちょちょぎれる」が使われています。 標準語で「ちょん切る」という言葉があります。 「ちょん」とはもともと芝居用語で、拍子木の打音を表現したものでした。 芝居で拍子木を打って転換する幕間、またそのような短い時間を「ちょん間」といっていました。 そこから転じて「程度の軽いもの。簡単。無造作」という意味で使用されるようになりました。 関西では「ちょん切る(無造作に切り落とす)」を「ちょちょ切る」といいます。 よって「ちょちょぎれる」の「ちょん切る」の自発形と解釈するのが自然です。 「涙」という語と「ちょん切る」がなぜ組み合わせれたかは不明です。 ただ、関西では嬉しさや感動で目に涙が浮かぶ様子を「涙がちょちょぎれる」と表現することがあり、軽い程度に涙が出る様子を表しているのは確かです。
「涙がちょちょぎれる」は、アニメ『いなかっぺ大将』で広まったと言われています。 川崎のぼるさん原作のアニメ「いなかっぺ大将」で、主人公の風大左衛門は涙もろく、アメリカンクラッカー状の涙を流し「涙がちょちょぎれる」というセリフをよく口にしていたのです。 作者の川崎のぼるさんが大阪出身であることから、関西の方言が語源となっているという説が有力なのではないかといわれています。
「TT(てぃーてぃー)」は、泣いている悲しい気持ちを表しています。 語源は、顔文字の(T_T)です。 「TT」は韓国のアイドルグループ「TWICE」の楽曲名で、恋する女の子の切ない気持ちが歌われているのですが、涙が溢れる悲しい気持ちを、泣いている顔文字の目の部分にあたる「TT」で表現しています。 手で「T」の形を作って頬にあてることで、涙が流れる様子を表した「TTポーズ」も流行りました。 「ちょちょぎれる」も涙が出ている様子を表現した言葉であるため、「TT」は類語であるといえます。
「ぴえん」は、泣いている様子を表す言葉です。 語源は、泣いていることを表現する「ぴえーん」という擬態音で、「ぴえーん」を略して「ぴえん」といわれるようになりました。 文章の後に「(笑)」をつけて、笑っている様子を表すのと同じように、文の最後に「ぴえん」とつけて泣いている様子を表します。 「涙がちょちょぎれる」が、悲しいときに流す涙でも、嬉しいときに流す涙でも使えるように「ぴえん」も悲しい涙、嬉しい涙といった様々な場面で使うことができます。 ただ、「涙が溢れる」というよりは「涙が今にも溢れそうなぐらい目に涙をためている」というイメージで使われます。 ちなみに、「ぴえん」の進化系「ぱおん」という言葉もあります。 「ぱおん」は、象が「ぱおーん」と泣くように大きな声を出してなく様子を表現しています。 つまり、「ぴえん」は涙が目に溜まってうるうるしている状態で、「ぱおん」は涙が流れてわんわん泣いている状態です。 「ぴえん」と「ぱおん」を繋げて「ぴえん超えてぱおん」という表現もあります。
「ないたー」は「泣いた」「涙を流した」という意味です。 「聞いて!推しが私のこと覚えててくれたんだけど!ないたー」といった使い方です。 実際に涙を流したというよりは、「泣くぐらい嬉しかった」「泣くぐらい悲しかった」ということを伝えたい場合に使用されることが多いです。 嬉しくて涙が出る場面でも、悲しくて涙が出る場面でも使われます。 元ネタはYouTuberのけみおさんだと言われています。
泣くを意味する最も一般的な英語は「cry」です。 「涙がちょちょぎれる」のようなスラングは英語にはありません。 実際には泣いていないのに「涙がちょちょぎれる〜!」などという場合は、
I wanna cry!
泣きたいよ!
That's so sad!
超悲しいんだけど!
などと表現すればよいでしょう。 ちなみに「sob」は「声を出さず肩を震わせ激しく泣く」です。 「weep」は「すすり泣く」です。
「ちょちょぎれる」について理解を深めていただけましたか? 「ちょちょぎれる」について簡単にまとめると...
です。