ネット用語「巣作り」の意味と使い方、語源、類語、対義語を例文つきで解説

「巣作り」の意味と語源

「巣作り」はBLの界隈で使われている言葉で「オメガバース」から発生された特殊な設定のひとつです。 意味は「発情期の“Ω（オメガ）”が、“α（アルファ）”の匂いに包まれたくなり、アルファの着ていた洋服や使っていたタオルなどを自分のベッドなどに持ち込みくるまってアルファを待つこと」です。 このタオルや洋服に包まれてもこもこしている姿が可愛らしく、巣を作っている小動物に見えることが「巣作り」の語源となっています。いつどこで「巣作り」と言われるようになったのか発祥は不明ですが、オメガバース設定のBLの世界ではよく使われています。 そもそも「オメガバース」は英語圏を中心に二次創作で発祥した特殊設定のことです。 男性の妊娠・出産が扱われる設定で、狼の群れにおける社会性をモデルに人間関係や肉体関係が描写されたBLで扱われる特殊嗜好となります。 先程もちらっと出てきましたが「オメガバース」には「α（アルファ）」「β（ベータ）」「Ω（オメガ）」といった階級があります。「アルファ」が1番高い階級であり、「オメガ」が低い階級にあたります。 オメガバースの世界では「オメガの男性」は両性具有となり、妊娠をすることが出来ます。 そして「オメガ」には発情期があり、フェロモンを発してアルファを惹きつけるといった設定があります。 この「アルファ」や「オメガ」といった呼称が、狼の群れにおける社会性がモデルとされています。 狼の群れには雄雌別に順位が付けられています。 これを上位からギリシャ文字の順番に最上位の個体を「アルファ」、2位の個体を「ベータ」と呼んでいます。そのまま「ガンマ」「デルタ」になっていきます。 そして最下位である個体は何番目であっても「オメガ」と呼ばれています。 この呼び方を「オメガバース」で使われているわけです。

「巣作り」の使い方

「巣作り」は「オメガバース」の世界でのみ使われる言葉です。 ただ単に恋愛モノのお話で好きな人の衣類を集めている場合には使われません。 発情期のオメガが本能的にアルファの匂いを求めて自分の居心地の良い場所に衣類などを集めてくるまっていることを指します。 ほとんどが同棲をしている設定で、その理由は衣類をベッドなどに持ち込みやすいというのがあります。 pixivやTwitterではストーリーに関係なく「巣作り」のイラストが投稿されていることもあります。 「巣作り」しているオメガにも、そんなオメガを可愛いと思っているアルファにも、読者側は良さを見出しています。

「巣作り」の例文

「巣作り」の類語と対義語

オメガバースの設定で「巣作り」を意味する他の言葉はありません。 似たような行動もありません。 本来の「巣作り」の類語には「巣ごもり」「巣構え」「巣組み」などがあります。 「巣ごもり」は「鳥が巣にこもること」「人が休日に外出せず家にとじこもること」です。 「巣作り」という言葉に対義語はありません。 「発情期」に「巣作り」を行うため、そういった意味では「倦怠期」や「マンネリ化」「飽き」などが対義語になるかもしれません。