「講師」に一番近い英語は「instructor」です。広く「教える人」という意味で「teacher」、「人前で話す人」の意で「speaker」などともいえます。「大学で教授・准教授に準じる職務に従事する人」を意味するのは「lecturer」ですが、この語は一般的には使用しません。
「講習会などで講義する人」を意味する「講師」の英語は「instructor」です。 「instructor」は、専門的な知識や技術を持ち、かつそれを教える資格を持った人を指します。 日本語で「インストラクター」というと、「スポーツジムのインストラクター」などをイメージしがちですが、英語「instructor」は幅広く使うことができます。 例えば、「美容師の講師」なら「barber instructor」、「カメラの講師」なら「camera instructor」、「エステの講師」なら「esthetic instructor」などといいます。 動詞「instruct」は「指示を出す」という意味です。 「instructor」と似た言葉に「trainer」があります。 「trainer」は「講習会で講義する人」ではなく、「日々スキルを教えて試合などの準備をする人」です。 主にスポーツ選手に付きっきりでトレーニングを支える人が「trainer」です。
My brother became a swimming instructor.
兄は水泳の講師になった。
You can earn more to be a camera instructor rather than a camera operator.
カメラマンになるよりカメラ講師になった方が稼げる。
「講演会で話す人」を意味する英語は「speaker」です。 「speaker」は「instructor」とは違い、必ずしも専門的な知識や技術がある人を指しません。 イベントでスピーチをする人はみな「speaker」ということができます。 話だけをする場面では「講師」のことを「speaker」ということができますが、技術を実践して教えるときは「speaker」では不自然で「instructor」というべきです。 「speak」で「話す」という意味の動詞で、それに「er」が付いたものです。 「public speaking」で「演説」という意味になります。 「orator」で「演説のうまい人」という意味です。
Please welcome our guest speaker tonight!
本日のゲスト講師を拍手でお迎えください。
The speaker was applauded as she criticized the Prime Minister.
講師が首相を批判したら、拍手が起こった。
「教える人」を意味する最も一般的な英語は「teacher」です。 例えば「高校教師」は「high school teacher」です。 「educator」だと「教育者」という意味になります。 「大学の教師」つまり「教授」は「professor」といいます。 「teacher」を使い「講師」を意味する場合もあります。 「(小中高の)非常勤講師」は「part-time teacher」、「塾講師」は「cram school teacher」などです。 「塾講師」に対して「instructor」を使うことも可能でしょうが、教える内容が一般的な勉強なので「teacher」が自然です。 英語圏では「cram school」つまり「塾」は一般的でないので、ネイティブは理解できない人が多いかと思います。 その場合は、「cram school, which offers supplementary classes outside of school(学校外で補足的な授業を提供する)」などで説明するとよいでしょう。 米英では学校以外の勉強は「tutor」が教えます。 「tutor」は「学校の勉強を手助けするために勉強を教えてくれる人」です。 アメリカの大学には、学生が図書館や自習室などで学校から給料を支払われて「tutor」をやっている人がいます。 「home tutor」ならば自宅でプライベートで教える「tutor」で、日本語の「家庭教師」のことです。
I teach English at cram school in Japan.
日本語では塾で英語講師をしています。
She works as a part-time teacher at the elementary school.
彼女は小学校で非常勤講師として働いている。
「講師」という日本語には、「大学で教授・准教授に準じる職務に従事する人」という意味もあります。 これは大学における、職位です。 この場合の「講師」の英語は「lecturer」です。 これは「講義」を意味する「lecture」に「er」が付いた単語です。 「lecturer」は大学・大学院で使う専門用語であり、日常的に「講師」という意味では使用しません。