「水着」の英語表現を解説します。「水着」を意味する英語は数多く存在しますが、アメリカとイギリスで使う語が違い、古い表現も多いので注意です。また、オーストラリア・ニュージーランドのスラングも紹介します。
「水着」を和英辞典で調べると、よく出てくるのが「swimsuit」「swimwear」です。 発音・読み方はそれぞれ「スイムスートゥ」「スイムウェア」です。 ただし一般的に「swimsuit」「swimwear」は共に女性が着る水着を指します。 アメリカでは「swimsuit」が、イギリスでは「swimwear」がよく使用されます。
swimsuit
swimsuit の発音
swimwear
swimwear の発音
女性の着る水着には「bikini」もあります。 日本語でもそのまま「ビキニ」といいますよね。 「bikini」も「swimsuit」「swimwear」の一種で、セパレートタイプの「swimsuit」「swimwear」を「bikini」といいます。 ちなみにカタカナ語の「セパレート」は英語「separate」が語源ですが、英語ではあまり一般的に使いません。 「two-piece」という言い方をします。 「one-piece swimsuit」なら上下がつながった女性用のワンピース水着、「two-piece swimsuit」=「bikini」なら上下が分離した女性用のツーピース水着を指します。
男性用水着は「swimming trunks」または「surf trunks」といいます。 短めのデザインのものは「swim briefs」「swimming shorts」といいます。 また、「men's swimsuit」で「男性用水着」と言い表すことも可能です。 ズボンは二足に分かれているので、「trunks」「briefs」「shorts」には複数形「s」が付きます。 数を数える時、正しくは「a pair of swimming trunks」「two pairs of surf trunks」といいます。 口語では「a swimming trunks」「two surf trunks」とした方が(文法的には誤りですが)むしろ自然です。 「swimming」は「泳ぐ」を意味する「swim」の動名詞です。 「泳ぐことの」「泳ぎの」という意味で形容詞的に使っています。 「swim」は動名詞化すると、スペルが「m」2つになるので注意しましょう。
「beachwear」だと「ビーチで着る服」という意味で、主に女性が水着の上から着る薄いワンピースや長めのシャツなどを指します。 「wetsuit」はそのまま「ウェットスーツ」の意で、水着の一種ですが、サーファーやスカイダイバーが着るものです。 「ビーチサンダル」は英語(アメリカ・イギリス英語)で「flip-flop(s)」といいます。 「beach sandals」と言っても意味は通じると思いますが、一般的に使用される語ではありません。 ちなみにアメリカで「flip-flop」が広まったのは、第二次世界大戦後に米兵が日本から「草履」を持ち帰ったのが発祥です。
ハワイなどの海を眺めていると、短パンとTシャツで泳いでいる外国人もたまに見かけます。 彼らは普通の服を水泳用として使っていると思われます。 その場合は「clothes for swimming(泳ぐための服)」と表現することも可能です。
「swimming suit」はかなり古いアメリカ英語で、現代ではほぼ全くといっていいほど使用されません。 和英辞典で調べるとよく出てきますが、かなり古めかしい響きがあるので使用は避けましょう。 「bathing suit」もアメリカ英語です。 「bathing suit」は「swimming suit」に比べれば、現代でもまだ使用されることがありますが、それでもあまり使用されません。 西海岸より東海岸での方が使用されます。 ちなみに「bathing」は「水浴。入浴」という意味です。
「swimming costume」「bathing costume」は古いイギリス英語です。 イギリスにおいても現代ではほとんど使用されません。 「costume」は「(ある時代・階級・職業・地方などに特有の)服装」という意味です。 日本語でもそのまま「コスチューム」といいますよね。 古いイギリスの「水着」を意味するスラングには「cozzie」「cossie」があります。 これらの単語は「costume」を文字ったものです。
オーストラリア(豪)とニュージーランド(新)は地理的に近いこともあり、多くのボキャブラリーを共有しています。 オーストラリアとニュージーランドは海に囲まれておりサーファー文化が発達していること、また温泉施設が多くあることから、「水着」を意味する英語(スラング含む)が多くあります。 ここではオーストラリア・ニュージーランドで一般的に使用されながら、米英ではほとんど使用されない単語を紹介していきます。
オーストラリア・ニュージーランド英語では「水着」のことを「swimmers」「bathers」「togs」などといいます。 アメリカ・イギリスでは「swimmers」は「泳ぐ人」、「bathers」は「水浴する人。お風呂に入る人」という意味になってしまいます。 「ビーチサンダル」を意味するオーストラリア英語は「thongs」です。 アメリカでも「thongs」は使用されますが、「flip-flop」の方が一般的です。 「thong」と単数形で使ってしまうと「Tバック」という意味になるので注意しましょう。 「ビーチサンダル」のニュージーランド英語は「jandals」といいます。 「jandals」は「Japanese sandals」が縮まったのが由来といわれています。 「ビーチサンダル」の南アフリカ英語は「slops」、フィリピン英語では「step-in」です。
オーストラリアとニュージーランドの英語では男性用水着のスラングがいくつか存在します。
などです。 「budgie smugglers」は直訳すると「インコの密輸者」です。 水着の中に「インコ」を隠しているように見えることから、こう言われます。。。(下ネタです) 「boardies」は「board shorts」を略したものでスラングですが、下品な言い方ではありません。 「banana hammock」は「ピチピチの男性用ブリーフ系の水着」を指します。 正式名称は上記で紹介した「swim briefs」「swimming shorts」です。 バナナがハンモックに寝っ転がっているかのように、モッサリしている様子をいいます。(下ネタです)