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「シームレス」の意味と語源の英語、業界別の使い方、類語

IT業界やアパレル業界などのビジネスシーンで使用される「シームレス」の意味と使い方を解説します。語源は英語「seamless」です。類語も紹介します。

「シームレス」とは

「シームレス」の意味は「縫い目がない」「継ぎ目がない」「滑らかな」

「シームレス」の基本義は「縫い目がない」です。 主に服に対して使います。 例えば、シームレスな下着ならば、縫い目がないため立体的なので体によくフィットし、かつ縫い目が上着から透けることがないため人気です。 昔は「シームレス」といえば「シームレスストッキング」を指していましたが、現在ではユニクロなどから様々なシームレスな商品が出ているため、示す商品は多岐に渡ります。 「縫い目がない」という意味から転じて「継ぎ目がない」という意味でも使います。 「シームレス・パイプ」などの言い方をします。日本語では「継目無鋼管(つなぎめなしこうかん)」ともいいます。 溶接技術を駆使して製造する「継ぎ目のないパイプ」を指します。 「シームレス」は上述の意味からさらに転じて「滑らかな」「つるつるした」「途切れることのない」という意味合いで漠然と使う場合もあります。 「シームレスにつながる」などと副詞的にも使用します。

「シームレス」の語源は英語「seamless」

「シームレス」の由来は英語「seamless」です。 「2つの布や革を縫ってつないだ線がない」という意味で、日本語で使う「シームレス」と同義です。 「縫い目」を意味する「seam」に、「〜のない」を意味する接尾辞「less」が付いた言葉です。 「seamless」は形容詞です。 「シームレスに」と副詞にする場合は「seamlessly」です。 「make a seamless transition」で「滑らかな移行を実行する」という意味で、よく使用されるフレーズです。

「シームレス」の業界別の使い方

アパレル

すでに上述しましたが「シームレス」という言葉はアパレル業界で頻繁に使われます。 「シームレス」は主に下着やインナー商品に対して使われますが、近年は「シームレスダウンジャケット」も人気です。 下着がシームレスであるメリットはフィット感とアウターに響かない点ですが、ダウンジャケットの場合は穴がないため防寒対策になります。 シームレスなセーターニットなども存在します。 コロナの影響でシームレスマスクも人気です。シームレスマスクはおしゃれである点も人気ですが、耳が痛くならない点も長所です。 縫い目がない衣類はすべて「シームレス」と形容できます。

IT

IT分野でも「シームレス」という言葉がよく使われます。 IT用語の「シームレス」とは、別個のソフトウェアやサービス、システムを利用者が違いを意識せずに使用できることを指します。 スマートフォンでWi-Fi接続と通信キャリアサービスの切り替えが自動的に行われることなども該当します。 このような状況を「シームレスにつながる」といったりします。 また、このような状態にすることを「シームレス化」といいます。 たとえば、Apple社純正の『AirPods(イヤホン)』は、iPhone, iPad, Macbook Airなどの異なるデバイスに利用場面に応じて「シームレス」に接続してくれます。 「クラウドサービスにシームレス移行する」などといったりもします。 現在、あらゆる業界がIT化しているため、「シームレス」という言葉がよく使われます。

ビジネス

一般的なビジネスシーンでも「シームレス」という言葉は使用されます。 複数の組織や部署・部門にまたがる業務を滞りなく円滑に遂行できる状態が「シームレス」です。 「業務プロセスのシームレス化」「シームレスな作業フロー連携」「シームレスな情報共有」などの言い回しで使用されます。 IT化することだけが「シームレス化」につながるわけではありません。 社員同士の信頼関係を改善したり、会社のヴィジョンの共有、コミュニケーションの習慣を変えるだけでも、組織運営にシームレス化がもたらされることがあります。 会社をシームレス化する際は、ボトルネックが何かを把握することが最も大切です。

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ゲーム

ゲームにおける「シームレス」とは「バトル時に画面が切り替わらない方式」のことを指します。 反対は「エンカウント方式」です。 「シームレス」の最大の利点は、ユーザーのストレスが軽減されることです。 画面切り替えの待ち時間などもありませんし、戦いたくないキャラと遭遇しそうになったらただ避けて動けばOKです。 一方で操作の難易度は高く、苦手意識のある人も少なくありません。

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交通環境

「シームレス」は交通用語としても使用されます。 交通のシームレス化とは、複数の交通手段の接続性を改良することを指します。 たとえば、電車やタクシー、バス、新幹線、飛行機などあらゆる交通系のICカードを共通化するなどがあります。 また、鉄道の共同乗り入れや駅のバリアフリー化などハード面も「シームレス」に含まれます。 利用者が複数の交通サービスを容易にかつ最小限の手間で活用できる状態、出発点から最終目的地までストレスなく移動できる状態を「シームレス」と定義することができます。

建設

建築でおける「シームレス」とは、建築物の内側と外側の境界をなくすことを指します。 基礎を一体化する建築構造を指す場合もあります。 内外の境界線をなくすとは、家のリビングから直接ウッドデッキに接続し中庭に出れるような構造を指します。 圧迫感のない広々とした空間が特徴です。

医療

医学用語・看護用語では「シームレスケア」という言葉があります。 「シームレスケア」とは、同一病院内で急性期・回復期・療養型病床を揃えることを指します。 従来では、急性期から回復期へ、回復期から維持期へとリハビリを進めていく際に、転院し場所やスタッフが変わることで情報の受け渡しが不十分になることがありました。 この問題を解消するために、シームレスケアに従事する病院が増えています。

「シームレス」の類語

スムーズ

「なめらか」という意味の「シームレス」の類語のカタカナ語には「スムーズ」があります。 「スムーズ」の一般的な意味は「物事や動作が円滑に進行するさま」です。単純な動きに対しても使います。 「選挙後に新体制へのスムーズな移行がなされた」「交渉では万事スムーズに進んだ」などといいます。 語源である英語の「smooth」も「seamless」の類語です。

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サクサク

ITサービスがシームレスにつながることを口語では「サクサクと使える」「サクサクとつながる」などともいいます。 この「サクサク」は「物事が気持ちよく進行するさま」を意味します。 雪や砂を踏んだときの音や果物などの噛みごごりがよいことも「サクサク」といったりします。

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