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「篤い」と「厚い」の意味の違いと使い分け

「厚い」と「篤い」は、どちらも「あつい」と読む同訓異字です。「厚い」の意味は、物体の両面の間の幅が大きいです。「篤い」の意味は、病気が重いです。例えば「あつい本を読む」であれば、「厚い」を使います。

「厚い」と「篤い」の違い

厚い(あつい)
物体の両面の間の幅が大きい
篤い(あつい)
病気が重い

「厚い」と「篤い」は読み方は同じですが、意味が違います。 「厚い」の意味は、物体の一面から反対側の一面までの距離が長いことです。 「厚い本」「胸板が厚い」などと使います。 「厚い」の対義語は「薄(うす)い」です。 一方「篤い」は、生命に関わるような大きな病に侵されていることという意味です。 「病が篤い」などと使います。 「篤い」の対義語は「健(すこ)やか」です。 「友情にあつい」「あついもてなしをする」「信仰があつい」など、人や物事に対する心入れの程度が大きいことを意味する「あつい」は、もともとは「篤い」と表記していましたが、現代では「厚い」を使います。

「厚い」の意味と使い方

「厚い」は「あつい」と読みます。 「厚い」の意味は、

  1. 物体の一面から反対側の一面までの距離が長い
  2. 人や物事に対する心入れの程度が大きいこと

です。 一つ目の「物体の一面から反対側の一面までの距離が長い」という意味では、「○○が厚い」「厚い○○」という使い方をします。 例えば「厚い本」「唇が厚い」などと使います。 転じて、「言葉の壁が厚い」「読者層が厚い」「利の厚い商売」などの使い方もあります。 二つ目の「人や物事に対する心入れの程度が大きいこと」という意味では、例えば「人情に厚い」という使い方をします。 「人情に厚い」は、「人を思いやる気持ちが強い人」という意味です。 また、「厚くお礼申し上げます」というように、相手に甚だしく感謝しているという気持ちを伝えるときに使用することもできます。

「厚い」の例文

  • 壁が厚いので大きな音を出しても大丈夫です。
  • この漫画は読者層が厚いので連載が長く続いている。
  • 友人は、家を訪ねるたびに厚いおもてなしをしてくれる。
  • 彼に対しては厚い信頼をおいている。

「篤い」の意味と使い方

「篤い」は「あつい」と読みます。 「篤い」の意味は「病気が重い」です。 「篤」には「人情にあつい」という意味があり、例えば「篤志(とくし)」「篤行く」という熟語があります。 また、「病気が重い」という意味もあり、例えば「危篤」「重篤」などの熟語があります。 元々は「篤い」という漢字が「人や物事に対する心入れの程度が大きいこと」という意味で使われていましたが、現代では「厚い」を一般的に使います。

「篤い」の例文

  • 祖父の病が篤いことを電話で知らされた。
  • 母はキリストを篤く信仰している。

まとめ

「篤い(あつい)」は、物体の両面の間の幅が大きいことを意味します。 「厚い(あつい)」は、病気が重い状態であることを意味します。 「厚い」には、人や物事に対する心入れの程度が大きいことという意味もあり、この意味では「篤い」を使うこともできます。

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