「浅（あさ）ましい」「卑（いや）しい」「さもしい」の違いと使い分け

「浅ましい」「卑しい」「さもしい」の違い

「浅ましい」・・・行動や身なりなどが下品であること。あまりにも惨めで見ていられないこと 「卑しい」・・・地位や階級が低いこと。意地悪くて、欲にまみれていること 「さもしい」・・・行動や身なりが下品であること。見るに耐えられないこと

「浅ましい」は「行動や考えが品位に欠けていること」で、「卑しい」は「立場や階級が低いこと」を表します。 「卑しい」は単に人を軽蔑していますが、「浅ましい」はその事について嘆かわしく思うニュアンスが含まれます。 「浅ましい」と「さもしい」はほぼ同じ意味ですが、「浅ましい」は内面も外面も下劣であることを、「さもしい」は内面が下劣であることを表す場合に使うことが多いです。

「浅ましい」の意味と使い方

「浅ましい」の意味は、 1.態度や品格、身だしなみなどが下劣であること 2.姿や身分が惨めで見るに耐えられないこと です。 「浅ましい」は「呆気にとられる」という意味の「浅む」を形容詞化したものです。 「下劣である」という意味で使う場合は、「お店の物を勝手に盗むなんて浅ましい」「浅ましい奴だ」などと言えます。 「浅ましい」を使うことで、「品性が足りていないこと」を表せます。 「浅ましい人」の特徴としては、「見栄っ張り」「図々しい」「がめつい」などが挙げられます。 「惨めである」という意味で使う場合は、「浅ましい姿になる」「ボロボロになっていて浅ましい」などと言えます。 「情けない風貌をしていて正視できないこと」を表せます。 「浅ましい」はマイナスなイメージを伴って使うので、プラスな意味では使うことはできません。

「卑しい」の意味と使い方

「卑しい」は＜いやしい＞と読みます。 「卑しい」の意味は、 1.身分や立場が低いこと 2.品が悪い、弱々しい 3.食物や金銭に対して、意地汚いこと。ガツガツしていること です。 「卑しい」は社会的な地位や階級が低いこと、品がなくて野心に溢れていることを表します。 「卑」には「価値がない、品性が劣っている、低い位置にいる」という意味があります。 例えば、「卑しい人」「卑しい態度」「お金に卑しい」「お酒に卑しい」などと言えます。 「人の持ち物を欲しがるなんて卑しい」といったように、「卑しい」には「軽蔑」のニュアンスが含まれます。

「さもしい」の意味と使い方

「さもしい」の意味は、 1,見苦しいこと、情けないこと 2,心が汚いこと、下品であること です。 「さもしい」は漢語「沙門（さもん）」を形容詞化したものです。 「沙門」は「僧侶」を意味するサンスクリット語「sramana」を書き写したもので、托鉢層の惨めな姿から「さもしい」という言葉ができました。 「さもしい」には2つ意味がありますが、主に「下品である、意地汚い」という意味で使います。 悪い考えやマイナスな行動を表す場合に「さもしい」を用います。「さもしい」は内面が下品であることを指します。 例えば、「さもしい人」「さもしい考え」「さもしい態度」などと言えます。

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