「ついぞ」と「ついに」という言葉をご存知でしょうか。「ついぞ見たことがない」「ついに成功した」などと使います。「ついぞ」と「ついに」は日常会話でも比較的使うことが多い言葉ですよね。では、「ついぞ」と「ついに」の意味についてしっかりと理解しているでしょうか。同じような感じがしますが、それぞれ意味が異なります。適切に使うためには、意味の違いをしっかりと知っておく必要があります。そこで今回は「ついぞ」と「ついに」の使い分けについて解説していきます。違いを正しく覚えて、上手く使い分けできるようにしましょう!
「ついぞ」・・・ある行動や状態を、今までに一度も味わったことがないこと 「ついに」・・・様々な過程を経て、ある結果に達すること。ある物事が最後まで実現しないこと
「ついぞ」を漢字で表すと「終ぞ」となります。 「ついぞ」は名詞「つい」+強調を表す終助詞「ぞ」で成り立っています。 「ついぞ」の意味は「その行動や状態を、今まで実際に一度も行っていないこと」です。 現在に至るまで、一度も経験していないことを表します。 主に、「ついぞ〜ない」と打ち消しの語を伴って使われます。「ついぞ見たことがない」「ついぞ聞いたことがない」「ついぞ会ったことがない」「ついぞ思っていない」と用います。 過去のことを表しているので、「将来、ついぞないはずだ」といったように未来のことに対しては使いません。 「ついぞ」の類語には、「今までに一度も」「いまだかつて」「前例がない」「前代未聞」「生まれてこのかた」などがあります。
例文
「ついに」を漢字で表すと「終に」「遂に」「竟に」となります。 「ついに」の意味は、 1.長い間経って、最終的な結果に達すること 2.ある物事が最後まで実現せずに終わること です。 「ついに」は様々な過程があり、それを乗り越えて物事を達成したことを表します。また、苦労したにも関わらず物事を達成できなかったことを表す場合にも使います。 例えば、「ついに森から脱出することができた」だったら「ようやく脱出できた」、「ついに森から脱出することができなかった」だったら「結局脱出することができなかった」という意味になります。 「ついに」の類語には、「その結果」「最終的には」「とうとう」「果てに」「ようやく」「結局」「とどのつまり」「かくして」などがあります。
例文 「最終的な結果に達する」という意味
「実現せずに終わる」という意味
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