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「永遠」と「永久」の意味の違いと使い分けを例文つきで解説

「永遠(えいえん)」と「永久(えいきゅう)」は、どちらもいつまでも変わることなく続くことを意味する言葉です。「永遠」の意味は、精神的・観念的なことが世代や年代を超えていつまでも続くことです。「永久」の意味は、事物がいつまでも変わることなく続くことです。例えば、来世でも愛し続けることを表すのであれば「永遠」を使うのが適しています。

「永遠」と「永久」の違い

永遠(えいえん)
精神的・観念的なことが、世代や時代を超えて、いつまでも変わることなく続くこと
永久(えいきゅう)
主に事物が、いつまでも変わることなく続くこと

「永遠」と「永久」はどちらも「いつまでも変わることなく続くこと」を意味する同義語です。 「永遠」と「永久」は言い換えられる時もありますが、使い方やニュアンスが微妙に違います。 「永遠」と「永久」の違いは大別して2つあります。 1つ目は、「永遠」は精神的・観念的なものに対して使うのに対して、「永久」は物理的なものに対して使います。 2つ目は、「永遠」は時代や世代を超える(時空を超越する)という意味があるのに対して、「永久」は必ずしも世代や時代は超えません。つまり「永遠」の方が「永久」より時間的に長いといえます。 「永遠の愛」と「永久の愛」ならば、「永遠の愛」の方が一般的です。 「愛」は形のないものですし、死んでも(来世でも)愛し続けるというニュアンスがあるためです。 「永遠の別れ」と「永久の別れ」はどちらも使います。 この「別れ」は、二人の心に距離ができるともとれますし、二人の住む場所が物理的に距離があくともとれます。 また、「永遠の別れ」なら来世でも会うことができないのに対して、「永久の別れ」なら来世では再会できる可能性があります。 「永遠の平和」と「永久の平和」はどちらも使うことができます。 これは「別れ」と同じで、話者の感覚によって使い分けがされます。 「永久歯」のことを「永遠歯」とはいえません。 「歯」は物理的なものですし、死んだ後に使うものでもないからです。 「永久保存」「永久凍結」なども具体的なものを保存・凍結するので、「永久」を使います。

「永遠」の意味と使い方

「永遠」は「えいえん」と読みます。 また、「とわ」と読むこともできます。 「永遠」の意味は、「時空を超えていつまでも変わることなく続くこと」です。 「永」には「とこしえに。限りなく。いつまでも」という意味があります。 「遠」には「とおい。距離や時間がへだたっている」という意味があります。 「永遠」は、過去・現在から未来に至るまで、時間を超越して無限に続くことを表します。 例えば「永遠の愛」などとつかいます。 「永遠の愛」は、たとえその人の命がなくなったとしても未来永劫愛し続けるという意味です。 「延々(えんえん)」と混合して「永遠と広がる空」などと使うのは誤りです。 「延々」の意味は、人の話・仕事や列をつくったものがいつ果てるという気配もなく、長く続く様子です。 「彼女の話はそこから延々と続いた」などが正しい使い方です。

「永遠」の例文

  • 二人は永遠にお互いを愛することを誓った。
  • 私は命を救ってくれた友人を永遠に忘れないだろう。
  • 彼はそのまま永遠の眠りについた。

「永久」の意味と使い方

「永久」は「えいきゅう」と読みます。 また「とわ」と読むこともできます。 「永久」の意味は「時間的に果てしなく維持されること」です。 「永」には「とこしえに。限りなく。いつまでも」という意味があります。 「久」には「長い間」という意味があります。 「永久」は、動作や状態などがある時点から無限に続くことを表すときに「永久○○」の形で使い、永久の後ろには名詞が続くことが多いです。 例えば「永久保存する」「永久追放」などと使います。

「永久」の例文

  • 真実は永久に秘密にしておくことを神に誓った。
  • 無期懲役になり、自由を永久に失ってしまった。
  • 親子の関係は永久的に続くものだ。

まとめ

「永遠(えいえん)」には、精神的・観念的なことが、世代や時代を超えていつまでも変わることなく続くことという言いがあります。「永久(えいきゅう)」には、その意味はありません。 よって、物理的なものには「永久」を使い、精神的・観念的なものに対しては「永遠」を使うのが一般的です。例えば「永遠の眠りにつく」のような使い方をします。

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