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「吹く」「噴く」「拭く」の意味の違いと使い分け

「吹く(ふく)」は「風が通ること」「息を勢いよく出すこと」という意味です。「噴く」の意味は「気体などが勢いよく出ること」で、「吹く」よりも限定的な使い方をします。「拭く」は「表面の汚れや水分を取り去ること」で「吹く」「噴く」とは意味が違います。

「吹く」「噴く」「拭く」の違い

吹く(ふく)
風が通ること。息をだすこと
噴く(ふく)
(気体・炎・液体などが)勢いよく出ること
拭く(ふく)
布や紙などでこすって表面の汚れや水分を取り去ること

「吹く」は風や呼吸に関する場合に使います。 例えば「そよ風が吹く」「息を吹きかける」などと使います。 「噴く」は勢いよくふき出す場合に使います。 例えば「火山が火を噴く」「沸騰した鍋が噴く」などと使います。 「クジラが潮をふく」の「ふく」は「吹く」と「噴く」のどちらも正しいです。 なぜなら、息に関することであり、かつクジラの潮は勢いよく出るからです。 「勢いよく息をふいて、ロウソクを消した」の場合は「吹く」が正しいです。 「噴く」のもつ「勢いよく」という意味は、人間の力を超えたものを指します。大きな動物や自然がふく時に使います。 「息を噴いてロウソクを消す」と、家中が火事になってしまうので注意しましょう。 ちなみに、口から炎をはく芸である「火ふき」は「火吹き」と書きます。人間がふく場合はすべて「吹く」です。 「拭く」は布や紙などでこすって表面の汚れや水分を取り去ることです。 例えば「汗を拭く」「テーブルを拭く」などと使います。 「吹く」「噴く」とは意味が全く違います。

「吹く」の意味と使い方

「吹く」は「ふく」と読みます。 「吹く」の意味は

  1. 風が起こる。また、動いて通っていく
  2. 息を勢いよく出す
  3. 息の力で楽器を鳴らす
  4. おおげさなことをいう
  5. それまで見えなかったものが表面に表れ出る

です。 「吹」には「ふく。風が動く。息をはく」という意味があります。 また「楽器を吹く」という意味があります。 一つ目の「風が起こる」という意味では、例えば「強い風が吹く」という使い方をすることができます。 二つ目の「息を勢いよく出す」という意味では「息を吹いて冷ます」のように、口をすぼめて強く息をはくことを意味します。 三つ目の「息の力で楽器を鳴らす」は、例えば「フルートを吹く」という使い方をします。 四つ目の「おおげさなことをいう」は、「ホラを吹く」などの形で慣用句的に使用されます。 五つ目の「それまで見えなかったものが表面に表れ出る」という意味では、例えば「芽が吹く」のように使用します。 「吹く」は呼吸の意で、そこから生命・活気という意味をもつようになりました。

「吹くの例文

  • 風が吹いた勢いでドアが閉まる。
  • 息を吹いてローソクの火を消す。
  • 楽器を吹くには肺活量が必要だ。
  • 彼はすぐに大ボラを吹くので信用しないでください。
  • 乾燥しすぎて肌が粉を吹いている。

「噴く」の意味と使い方

「噴く」は「ふく」と読みます。 「噴く」の意味は「気体・炎・液体などが勢いよく出る」です。 「噴」には「ふく。はく。ふきだす」という意味があります。 「噴く」は勢いよくふきだすことを意味します。 例えば「沸騰したやかんが蒸気を噴く」「体中から汗が噴き出る」という使い方をすることができます。 「吹く」を使用することもできますが、勢いが強い場合は「噴く」を使用することが多いです。

「吹く」の例文

  • 火山が火を噴くところを一度でいいから見てみたい。
  • 刀で斬りつけられて血を噴くようなシーンは好きじゃない。
  • 噴き出す汗が止められないほどの猛暑だった。

「拭く」の意味と使い方

「拭く」は「ふく」と読みます。 「拭く」の意味は「布や紙などでこすって表面の汚れや水分を取り去る」です。 「拭」には「ぬぐう。ふく。ふきとる」という意味があります。 「拭く」は、例えば「汚れを拭く」のように、汚れや汗など取り去る対象を表す場合と「テーブルを拭く」というように取り除かれる面を表して使用する場合があります。 また、「汚れているテーブルを拭く」というように両方を一文で表すことも可能です。

「拭く」の例文

  • 彼はきちんとハンカチを使って汗を拭く。
  • 電子レンジに入れる前は表面についている水分を拭き取ってください。
  • 我が家では、窓の拭き掃除は背の高い夫の仕事です。

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