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「ご教示いただけますか」の意味と使い方、敬語を例文つきで解説

「ご教示いただけますか(ごきょうじいただけますか)」は、教えてもらえますかという意味です。目上の人に質問をするときなどに電話や口頭で使われます。ビジネスメールなど文章で使うときは「ご教示いただきますようお願いいたします」などより丁寧な敬語表現に言い換えられます。

「ご教示いただけますか」とは

意味は「教えてもらえますか」

「ご教示いただけますか」は「ごきょうじいただけますか」と読みます。 「ご教示いただけますか」の意味は「教えてもらえますか」です。 「ご教示」には「教え示すこと」という意味があります。 具体的にどうしたらいいか教えることをいいます。 「いただけますか」は「もらえますか」という意味です。

敬語は尊敬語+謙譲語+丁寧語

「ご教示いただけますか」を品詞分解すると「ご」+「教示」+「いただく」+「ます」+「か」となります。 「教示」についている「ご」は尊敬を表す接頭辞です。

接頭辞「ご(お)」敬語の種類は文脈によって尊敬語・謙譲語・丁寧語のどれにもなります。

  • 相手の動作を高めて敬意を示すためにつける接頭辞「ご」は、尊敬語
  • 自分の動作をへりくだって相手に敬意を示すためにつける接頭辞「ご」は、謙譲語
  • 言葉をただ丁寧にいうだけにつける接頭辞「ご」は、丁寧語

この場合の接頭辞「ご」は、相手が教示することに対してつけているので尊敬語です。 「いただく」は「もらう」の謙譲語です。 「ご〜いただく」で一つの謙譲表現と解釈することもできます。 「ます」は丁寧語です。 「か」は疑問の終助詞です。 したがって「ご教示いただけますか」は「教示してもらえますか」という意味にで、教えてほしいと依頼をするときに使います。

「ご教示いただけますか」の使い方と例文

ビジネスシーンで電話や口頭で使われる

「ご教示いただけますか」は、ビジネスシーンで教えてほしいとお願いをするときに電話や口頭で使われることが多いです。 例えば、領収書の作成方法を教えてほしいときなどです。 また、相手の予定を教えてほしいと質問をする場合にも使うことができます。 ビジネスメールなど文章で使う場合は「ご教示いただきますようお願いいたします」など、より丁寧でかしこまった敬語表現を使うことが多いです。

「ご教示いただけますか」の例文

  • 来週以降でご都合のよろしい日をご教示いただけますか。
  • 次回お会いしたときに詳しくご教示いただけますか。
  • ぜひイベントに参加したいので詳細をご教示いただけますか。

「ご教示いただけますか」の類似表現との違い

「ご教示いただけますでしょうか」との違い

「ご教示いただけますでしょうか」と類似した敬語表現には「ご教示いただけますでしょうか」があります。 「ご教示いただけますでしょうか」は、「教えてもらえるだろうか」という意味です。 「教示」に尊敬を表す接頭辞「ご」をつけて「もらう」の謙譲語「いただく」と丁寧語「ます」、推量の「だろう」の丁寧語「でしょう」と疑問の終助詞「か」をつけた敬語表現です。 「ご教示いただけますでしょうか」は、二重敬語ではありません。 二重敬語とは、一つの語に対して同じ種類の敬語を2つ以上重ねて使用することをいいます。 「いただけますでしょうか」の丁寧語「ます」は謙譲語「いただく」を丁寧にしていて、「でしょうか」は推量の「だろう」を丁寧にしているので二重敬語にはなりません。 「ご教示いただけますか」と「ご教示いただけますか」は、どちらも疑問文にすることで謙虚に依頼をする表現ですが、推量の「だろう」の丁寧語「でしょう」を使った「ご教示いただけますでしょうか」のほうが丁寧な敬語表現です。

「ご教示くださいますか」との違い

「ご教授いただけますか」は、「ご教示いただけますか」ということもできます。 「ご教示くださいますか」は、「教示」に尊敬を表す接頭辞「ご」をつけて「くれ」の尊敬語「ください」と丁寧語「ます」、疑問の終助詞「か」をつけた敬語表現です。 「ご教示いただけますか」は謙譲語、「ご教示くださいますか」は尊敬語を使用した敬語表現であるという違いがありますが、どちらも敬意の度合いは同じです。 相手の動作に対してなら尊敬語、自分の動作に対してなら謙譲語を使います。 「ご教示くださいますか」は「教示してくれますか」、「ご教示いただけますか」は「教示してもらえますか」という意味の違いもありますが、こちらもどちらが丁寧ということはありません。 しかし、「ご教示くださいますか」は命令形「くれ」の尊敬語を使用しているので「ご教示いただけますか」のほうが謙虚な響きがあります。

「ご教示いただけますか」の敬語の言い換え

ご教示ください

「ご教示ください」は、「教示」に尊敬を表す接頭辞「ご」と、「くれ」の尊敬語「ください」をつけた敬語表現です。 正しい敬語表現ですが命令文なのでやや上から目線で、目下の人や同等の立場の人に対して使うのは問題ありませんが、親しくない上司や社外の人に対して使うのは避けた方がよいでしょう。 「ご教示くださいませ」とすると柔らかいニュアンスになります。 「くださいませ」は、「ください」に「ませ」をつけた敬語表現です。 「ませ」は「丁寧な気持ちを込めて、相手にある動作を要求する意」を表します。 「くださいませ」とすることで、「くれ」を丁寧にするだけでなく柔らかい印象を与えることができます。

ご教示願います

「ご教示願います」は、「教示」に尊敬を表す接頭辞「ご」と、「願う」に丁寧語「ます」をつけた敬語表現です。 「ご教示願います」も正しい敬語表現ではありますが、「願います」が「願う」という言葉の丁寧語であるという点で丁寧さに欠ける(謙虚な態度が感じられない)表現であるため、親しくない上司や社外の人に対して使うは避けた方が無難です。 上司や社外の人に使用する場合は、「お願いいたします」などより丁寧な敬語表現を使用しましょう。

ご教示のほどお願いいたします

「ご教示のほど」は、「教示」に尊敬を表す接頭辞「ご」をつけて、婉曲表現の「ほど」をつけています。 「ほど」は、断定を避ける表現です。 「ご教示のほどよろしくお願いいたします」で、相手に強制することなくお願いをすることができます。 「ほど」は漢字で書くと「程」ですが、漢字にはしません。 「程」の本来の意味は、「物事の経過に伴う様子、程度」です。 そこから転じて断定を避ける表現として用いられています。 このように、本来の意味とは違う使い方をする場合は、漢字ではなくひらがな表記にします。 「お願いいたします」は「お願いする」という意味の依頼表現です。 「お願いいたします」は、「お願いする」の謙譲語+丁重語+丁寧語です。 「お」は謙譲語で、動作の対象を敬う接頭辞です。 「いたす」は丁重語で、聞き手・読み手を敬う補助動詞です。 「お願いいたします」の「ます」は丁寧語です。 「いたす」は漢字で「致す」と書きますが、補助動詞は平仮名で表記するという決まりがあるので、「お願いいたします」と書くのが正しいです。

ご教示くださいますようお願い申し上げます

「ご教示くださいますようお願い申し上げます」の「ご教示くださいますよう」は、「教示」に尊敬を表す接頭辞「ご」をつけて、「くれ」の尊敬語「ください」と丁寧語「ます」、婉曲表現の「よう」をつけています。 「くださいますよう〜」とすることで、断定を避けた柔らかい依頼表現になります。 「お願い申し上げます」は、「お願いする」の謙譲語です。 「お〜申し上げる」で、動作対象を敬う謙譲表現になります。 「申し上げる」は本来「言う」の謙譲語ですが、この表現では「する」という意味の補助動詞です。 「お願い申し上げます」の「ます」は丁寧語です。 「申し上げる」も補助動詞なので「お願いもうしあげます」と書くのが正しいですが、慣用的に「お願い申し上げます」と漢字で書かれることが多いです。 「ご教示いただきますようお願い申し上げます」とすることもできます。 「いただきますよう」は、「もらう」の謙譲語「いただく」に丁寧語の「ます」と婉曲表現の「よう」をつけています。

ご教示いただけると幸いです

「ご教示いただけると幸いです」は、「教示」に尊敬を表す接頭辞「ご」と「もらうと」の謙譲語「いただけると」と、「幸い」に丁寧語「です」をつけた敬語表現です。 「幸いです」は、そうしてもらえれると幸せですという気持ちを表します。 よって「ご教示いただけると幸いです」は、「教示してもらえると嬉しいです」という意味の丁寧な表現になります。 「ご教示いただければ幸いです」としても、意味は同じです。 「いただければ〜」には仮定のニュアンスがあり、「してもらえれば嬉しい」という願望を表す丁寧な言い回しになります。 「ご教示いただけますと幸いです」も、「もらう」の謙譲語「いただく」にさらに丁寧語「ます」をつけた丁寧な敬語表現です。 また、「幸いです」は「幸甚です(こうじんです)」とすることもできます。 「幸甚」は、この上なく嬉しい気持ちやありがたく思っている気持ちを表すかしこまった表現 です。

ご教示いただきたく存じます

「ご教示いただきたく存じます」は、「教示」に尊敬を表す接頭辞「ご」をつけて、「もらう」の謙譲語「いただく」と「思う」の丁重語「存ずる」、丁寧語「ます」をつけた敬語表現です。 「ご教示いただきたく存じます」で、「教示してもらいたいと思います」と柔らかくお願いをする表現になります。 「ご教示いただければと存じます」とするとより丁寧です。 「いただければ」は、上述した通り「してもらえたら〜」という仮定の表現で願望を表す丁寧な言い回しです。

ご教示賜りますようお願い申し上げます

「ご教示賜りますようお願いいたします」は、非常に丁寧な依頼表現です。 「賜りますよう」は、「もらう」の謙譲語に丁寧語「ます」と婉曲表現の「よう」をつけた敬語表現です。 「賜る」は、「もらう」の謙譲語、「与える」の尊敬語の二つの意味がありますが、この場合は相手から何かをしてもらうという動作について、相手を高めるために使用されている謙譲語です。 同じく「もらう」の謙譲語「いただく」よりも一段と恐れ多いという気持ちを込めた謙譲語として用いられます。 「ご教示賜りますようお願い申し上げます」で、「教示してもらうようお願いします」と丁寧にお願いをすることができます。

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