「じゃないですか」は控えめに意見を述べる時に使う言葉です。質問された時に断定せずに答えたり、相手が間違っているときに訂正したりする時に使います。当たり前のことを確認する時に使うこともあります。相手が知らない自分のことを当たり前のように言って使うのはウザいので注意です。
「じゃないですか」は、控えめに意見を述べるときに使用する言葉です。 「〜だ」と断定するのではなく、否定の表現を入れて控えめさを表現しています。 例えば、珍しい花を見て、「あの花ってなんというやつだろう」「あれは、皇帝ダリアじゃないですか」などと使います。 このような使い方は日常会話としては自然です。 これも「控えめに意見を述べる」の一部ですが、人が間違っている時に訂正する時も使えます。 「20%OFFなので8000円じゃないですか」などです。 「じゃないですか」は相手が知っていること、当たり前のことを確認する時も使います 例えば、「赤と青の絵の具を混ぜたら紫じゃないですか、だから・・・」などという使い方です。 ここで注意すべきことが2点あります。 1つ目は、あまりに当たり前のことをいうと相手を馬鹿にしているようなニュアンスになってしまうことです。 例えば「1+1は2じゃないですか」など、当たり前すぎることに使用すると「〜なんですけどわかりますか?」と見下されているように感じます。 2つ目は、相手が知る由もないことをあたかも当たり前のように話すと単にウザいという点です。 例えば「俺って甘党じゃないですか」などと使用してしまうと、押し付けがましさがあります。 自分の話をする時に「じゃないですか」を口癖のように使う人は、自分本位という心理があります。 嫌われてしまう可能性が大なので、注意してください。
「じゃないですか」は、
よって、「じゃないですか」は一部丁寧語であるが、略語が含まれるので、目上の人に使う表現としては不適切です。 ビジネスシーンなどかしこまった場面での使用も不適切なので避けるべきです。
「じゃないですかね」は「じゃないです」に終助詞「か」+終助詞「ね」をつけた言葉です。 「〜かね」は、確認の意をまじえた自問や質問をあらわします。 終助詞の「ね」は「そうだよね」「○○してね」「○○するね」というように、親しみを込めて呼びかけたり念をおすときに使用されます。 したがって、「じゃないですかね」は親しい間柄で使用することができるカジュアルな表現であり、目上の人に対して使用するのは不適切であるといえます。
「じゃ」という砕けた表現を「では」にした「ではないですか」は許容されています。 「では」は指定の助動詞「だ」の連用形「で」+副助詞「は」です。 「ないです」という表現は少しくだけた印象を与えるため、かしこまった場面では使用すべきではないという意見もあります。 しかし、間違った日本語ではありません。
「じゃないですか」を丁寧に言うのであれば「ではありませんか」が正しいです。 上述した「ではないですか」は、「では」+「ない」+「です」+疑問の「か」を使用した丁寧語です。 「ではありませんか」は「では」+「ある」の連用形「あり」+丁寧の助動詞「ます」の未然形に打ち消しの助動詞「ぬ(ん)」+疑問の「か」です。 どちらも丁寧語ですが「ないですか」は砕けた印象があり、「ありませんか」のほうがフォーマルな場面で使用することができるかしこまった表現です。
「じゃないですか」は「ではございませんか」だとより丁寧な表現になります。 「ではございませんか」は、「では」+「ある」の丁重語「ござる」の連用形+丁寧の助動詞「ます」の未然形に打ち消しの「ぬ(ん)」+疑問の「か」です。 丁重語とは動作の対象ではなく話を聞いている相手に敬意を示すために使用される敬語表現です。 丁重語は自分をへりくだることで相手に敬意を示す謙譲語の一種で、「謙譲語Ⅱ」ともいわれます。 したがって「ではこざいませんか」は丁重語+丁寧語であり、丁寧な敬語表現であるといえます。
「ではありませんでしょうか」「ございませんでしょうか」は二重敬語で誤用です。 二重敬語とは、一つの語に対して同じ種類の敬語を二つ以上重ねて使用してしまうことをいいます。 「ではありませんでしょうか」は、「では」+「ある」の連用形「あり」+丁寧の助動詞「ます」の未然形に打ち消しの助動詞「ぬ(ん)」「か」であるため、丁寧語を二つ使用した二重敬語です。 「ございませんでしょうか」は「では」+「ある」の丁重語「ござる」の連用形+丁寧の助動詞「ます」の未然形に打ち消しの「ぬ(ん)」+丁寧語「でしょう」+疑問の「か」です。 したがって、「ございませんでしょうか」も丁寧語を二つ使用した二重敬語で誤用です。 「じゃないでございませんでしょうか」なども当然間違いてるので注意しましょう。