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「お先に失礼します」の意味と敬語、類語「お疲れ様です」との使い分けを解説

「お先に失礼します」は、相手より先に帰宅するときに使用する挨拶です。ビジネスシーンでもよく使用される言葉ですよね。今回は「お先に失礼します」の意味と使い方を例文付きで解説します。「お先に失礼します」の敬語表現や類語表現なども合わせて紹介しますのでぜひ参考にしてください。

「お先に失礼します」の意味と使い方

「お先に失礼します」は「おさきにしつれいします」と読みます。 「お先に」は「相手より先に物事を行うときに使用する言葉」です。 「失礼」には、礼儀に欠ける振る舞いをするこという意味です。 「失礼します」で「立ち去ることを丁寧に言う語」になります。 したがって、「お先に失礼します」で、「相手より先に立ち去ることを許してください」という意味になります。 目上の人より先に業務が終了して先に帰宅をする場面などの、挨拶として使用されます。

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「お先に失礼します」と「お疲れ様です」どっちがよい?

「お先に失礼します」と「お疲れ様です」のどちらかを使用するのであれば、「お先に失礼します」のほうがよいでしょう。 なぜなら「お疲れ様」という言葉は、本来、ねぎらいというのは目上の人が目下の者に対して謝意を表す言葉だからです。 そのため、目上の人に使用するのであれば「お疲れ様です」より「お先に失礼します」を使用するのが無難であると言えます。 ただ、昨今では立場関係なく挨拶として「お疲れ様」は使われてるので、目上の人に使用したとしてもさほど問題はなく、「お疲れ様です。お先に失礼します。」と併用することも可能です。 間違った使い方であっても、使用する人が多いことで正しい使い方として認識され常用化されることはよくあります。

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「お先に失礼します」の敬語

「お先に失礼します」はすでに敬語

「お先に失礼します」を品詞分解すると「お」+「先」+「失礼」+「ます」となります。

  • 「お」は美化語
  • 「ます」は丁寧語

です。 「先」についている接頭語の「お」の敬語敬語の種類は文脈によって尊敬語・謙譲語・丁寧語(美化語)のどれにでもなりえます。 この場合は「先」を丁寧にいう「美化語」です。 「丁寧語」は「です」「ます」のように物事を丁寧にいうことで相手に敬意を示す敬語表現ですが、敬意を示す相手の有無を問わず幅広く使用することができます。 「美化語」も敬意を示す相手の有無を問わず使用することができますが、主に「お天気」「お菓子」のように物を上品にいう時に使います。 したがって「お先に失礼します」はすでに美化語+丁寧語の敬語表現であるといえます。

「お先に失礼いたします」だとより丁寧

「お先に失礼します」は、「先」に美化語の「お」と、「する」の丁重語の「いたす」と丁寧語の「ます」をつけた敬語表現です。 丁重語とは、動作の対象ではなく話を聞いている相手に敬意を示すために使用されます。 例えば「昨日から弟の家で勉強をしております」の「おります」は、弟へ敬意を示しているのではなく話を聞いている人に敬意を示している「丁重語」です。 丁重語は、自分のことをへりくだることで相手に敬意を示す謙譲語の一種で「謙譲語Ⅱ」とも言われます。 したがって「お先に失礼いたします」のほうが、美化語+丁重語+丁寧語の丁寧な敬語表現であるといえます。

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「お先に失礼させていただきます」は本来許可が必要

「お先に失礼させていただきます」は「先」に美化語の「お」と「失礼」に「させてもらう」の謙譲語の「させていただく」と丁寧語の「ます」を使用しています。 したがって「お先に失礼させていただきます」は美化語+謙譲語+丁寧語の正しい敬語表現であるといえます。 ただし、「させていただく」という表現は本来相手から許可を得てから使う文言になります。 文化庁は「基本的に他者の許可を得た上で、自分が行うことについて、その恩恵を受けることに対して敬意を払っている場合」に使うのが適切であるとしています。 したがって、相手の許可を得ずに一方的に「お先に失礼させていただきます」宣言するのは不適切ですが、「お先に失礼させていただきます」は丁寧な敬語表現として一般的によく使用されており、許可を得ずに使用していても一概に間違いであるとはいえません。

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「お先に失礼します」の例文

例文

  • 申し訳ありませんが、今日はお先に失礼します。
  • このまま直帰しますのでお先に失礼いたします。
  • 本日の業務をすべて終えましたのでお先に失礼させていただきます。

「お先に失礼します」の類語・言い換え

お先に上がらせていただきます

「お先に上がらせていただきます」は「おさきにあがらせていただきます」と読みます。 「上がる」には、「仕事が終わる」という意味があります。 「お先に上がらせていただきます」で、「先に帰らせてもらいます」という挨拶として使用されます。 「お先に上がらせていただきます」は「お先に失礼します」と言い換えることができます。

お先にお暇させていただきます

「お先にお暇させていただきます」は「おさきにおいとまさせていただきます」と読みます。 「お暇」は「暇(いとま)」の丁寧語で、「退出すること」「帰っていくこと」という意味です。 「お先にお暇させていただきます」で「お先に帰らせてもらいます」という意味の挨拶になります。 ただ、退社をする場面には不向きです。 例えば、会食中に途中で先に帰らせてもらうといった場面で使用することができます。

「お先に失礼します」の英語

See you tomorrow!

「お先に失礼します」の英語は「See you tomorrow!」と表現することができます。 「またあした」という意味の表現ですが、退社する時はこの表現を使うのがベストです。

その他

I'm leaving!

もう帰ります。

I'm going now.

もう行きます。

I'm off now.

いまから出ます。

I got to go earlier today.

今日はいつもより早く行かなくてなりません。

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