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「ご覧になられましたでしょうか」の意味と敬語、使い方、言い換えを例文つきで解説

「ご覧になられましたでしょうか」は誤った敬語表現です。今回は「ご覧になられましたでしょうか」について解説します。正しい敬語表現も併せて紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

「ご覧になられましたでしょうか」は間違い

「ご覧になられましたでしょうか」は「ごらんになられましたでしょうか」と読みます。

「ご覧になる」は「見る」の尊敬語です。 「見る」という相手の動作を高めることで敬意を示すことができます。 「られる」は助動詞です。 助動詞「られる」には、受け身・自発・可能・尊敬の4つの意味があります。 この場合は尊敬と解釈することができます。 「ます」は丁寧語です。 「た」は過去を表す助動詞です。 「でしょう」は推量の「だろう」の丁寧語です。 「か」は、疑問を表す終助詞です。

よって、「ご覧になられましたでしょうか」は「見る」の尊敬語にさらに尊敬を表す「られる」をつけているので、二重敬語です。 二重敬語とは、一つの語に対して二つ以上の敬語表現を使ってしまうことをいいます。 「ます」と「でしょう」はどちらも丁寧語なので、これも二重敬語だと思う人が多いですが、正しい敬語表現です。 「ご覧になられましたでしょうか」に使われている「ます」と「でしょう」は、どちらも丁寧語ですが、「ます」は「ご覧になる」を丁寧にするために使われていて、「でしょう」は「だろう」を丁寧にするために使われています。 よってこの場合は、かかっている語が違うため二重敬語にはなりません。 二重敬語は慇懃無礼(いんぎんぶれい)にあたるので、注意しましょう。

「ご覧になられましたでしょうか」の正しい使い方

ご覧になりましたでしょうか

「ご覧になられましたでしょうか」は、尊敬を表す助動詞「られる」をとって「ご覧になりましたでしょうか」とすると正しい敬語表現になります。 「ご覧になりましたでしょうか」は、品詞分解すると「ご覧になる」+「ます」+「た」+「でしょう」+「か」となります。 「ご覧になる」は「見る」の尊敬語です。 「ます」は丁寧語です。 「でしょう」は「だろう」の丁寧語です。 「か」は疑問の終助詞です。 正しい敬語表現ですが、クドいので「ご覧になりまたか?」を使う人が多いです。

ご覧になりましたか

「ご覧になりましたでしょうか」は「ご覧になりましたか」とすることもできます。 「ご覧になりましたか」は品詞分解すると「ご覧になる」に丁寧語「ます」と過去の助動詞「た」、疑問の終助詞「か」をつけた敬語表現です。 よって、尊敬語+丁寧語の正しい敬語表現です。 「ご覧になりましたでしょうか」のほうが丁寧な敬語表現ですが、クドいのでシンプルに「ご覧になりましたか」を使う人が多いです。

ご覧いただけましたでしょうか

「ご覧いただけましたでしょうか」を品詞分解すると「ご覧」+「いただく」+「ます」+「た」+「でしょう」+「か」です。 「ご覧」は「見る」の尊敬語です。 「もらう」は謙譲語で「〜してもらう」という意味の補助動詞です。 「ます」は丁寧語です。 「た」は過去を表す助動詞です。 「でしょう」は推量を表す「だろう」の丁寧語です。 「か」は疑問を表す終助詞です。 こちらも、シンプルに「ご覧いただけましたか」とすることができます。

ご覧くださいましたでしょうか

「ご覧くださいましたでしょうか」は品詞分解すると「ご覧」+「くださる」+「ます」+「た」+「でしょう」+「か」となります。 「ご覧」は「見る」の尊敬語です。 「くださる」は命令形「くれ」の尊敬語です。 「ご〜くださる」で相手が〜してくれるという動作について相手を高める補助動詞になります。 「ます」は丁寧語です。 「た」は過去を表す助動詞です。 「でしょう」は推量を表す丁寧語です。 「か」は推量を表す終助詞です。 こちらもシンプルに「ご覧くださいましたか」とすることができます。

例文

  • 先日お配りした資料はご覧になりましたでしょうか。
  • 同封されていた説明書はご覧いただけましたか。
  • 添付したデータはご覧くださいましたでしょうか。

「ご覧」の類語・言い換え

ご高覧

「ご高覧」は「ごこうらん」と読みます。 「ご高覧」は「他人が見ること」の尊敬語です。 ビジネスシーンにおいての「ご高覧」は、目上の人に資料や書類を見てほしい場合、商品を紹介する場合などに使います。

ご賢覧

「ご賢覧」は「ごけんらん」と読みます。 「ご賢覧」は相手が「見ること」の尊敬語です。 「ご賢覧」も「ご高覧」とほぼ同じ使い方で、目上の人に対して自分が持っているものを見てもらいたいときなどに使います。

ご参照

「ご参照」は「ごさんしょう」と読みます。 「参照」に尊敬を表す接頭語の「ご」をつけた言葉です。 「参照」とは「他のものと照らし合わせてみること」を意味します。 既に知っている内容、理解している事柄を確認にするために、他のリソースと照らし合わせることを指します。 照らし合わせるものがない場合は使うことができないので注意しましょう。

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