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「ご心配」の意味と敬語、ビジネスでの使い方、類語「ご迷惑」との違い、英語を解説

「ご心配」は「心配」に尊敬を表す接頭語の「ご」をつけた言葉で、相手が心配をすることに対して使用する言葉です。今回は「ご心配」の意味と使い方を例文付きで紹介します。また、類語言い換え表現や英語表現も合わせて紹介しますのでぜひ参考にしてください。

「ご心配」とは

「心配」の意味

「心配」の意味は、

  • 物事の先行きを気にして、心を悩ますこと
  • 気にかけて面倒を見ること、世話をすること

です。 心にかけて思い煩ったり、不安に思うことや、心を配って世話をすることや心遣い、配慮をすること「心配」といいます。

「ご心配」の敬語は尊敬語

「ご心配」は「心配」に接頭語の「ご」をつけた言葉です。 接頭語の「ご(お)」は敬語の種類は文脈によって尊敬語・謙譲語・丁寧語のどれにでもなりえます。 相手の動作を高めて敬意を示すためにつける接頭語の「ご」は尊敬語 自分の動作をへりくだって相手に敬意を示すためにつける接頭語の「ご」は謙譲語 言葉をただ丁寧にいうだけなら接頭語の「ご」は丁寧語になります。 「ご心配」は、相手が心配をすることに対して使用する表現なので「心配」につく接頭語の「ご」は尊敬語です。

「御心配」とも

接頭語の「ご(お)」は漢字で「御」と表記することができます。 したがって、「御心配」と表記することが可能です。 一般的に接頭語の「ご(お)」は平仮名で表記されますが、かしこまった文章では漢字で表記することもあります。

「ご心配」の使い方と例文

「ご心配ありがとうございます」でお礼・感謝

「ご心配」は「ご心配ありがとうございます」で、相手が心配してくれたことに対するお礼・感謝の気持ちを伝えることができます。 例えば、「進捗状況はどうですか?何かお手伝いできることがあれば言ってください」など、気遣うような連絡をくれた場合に「ご心配ありがとうございます」と感謝の気持ちを伝えます。 「ご心配ありがとうございます」は、

  • 「ご心配痛み入ります」
  • 「ご心配していただきありがとうございます」
  • 「ご心配ありがとうございました」

と言い換えることも可能です。

「ご心配をおかけしました」でお詫び・謝罪

「ご心配をおかけしました」で、心配をかけてしまったことに対するお詫びや謝罪の気持ちを伝えることができます。 例えば、体調を崩してお休みさせてもらったときに「ご心配をおかけしました」で、周りの人に心配をかけてしまったことに対するお詫びの気持ちを伝えます。 病気のとき以外でも、「大丈夫でしたか?」と自分の状況を心配して聞いてくれたときに「大丈夫です。どうもご心配おかけしました」などと使用します。

「ご心配のことと存じます」で気遣い・配慮

「ご心配のことと存じます」で、「心配だと思います」という意味になります。 「ご心配のことと存じます」は、「心配」に尊敬を表す接頭語の「ご」と「思う」の丁重語「存ずる」に丁寧語の「ます」を使用した敬語表現で、目上の人に対して「心配ですよね」と気遣い・配慮する意味になります。 例えば、「今日娘さんの受験日だなんて心配ですね」と声をかけるときに使用します。 「ご心配ですね」も尊敬を表す接頭語「ご」と丁寧語「です」を使用した敬語表現で、親しい間柄であれば「ご心配ですね」でも十分丁寧です。 語尾に「ね」を使うことで、柔らかい表現にもなります。

「ご心配なく」「ご心配には及びません」

「ご心配なく」「ご心配には及びません」は、相手が心配してくれているときに「心配しなくていいですよ」と伝えるときの表現です。 「ご心配なく」「ご心配には及びません」は、「心配するほどのことでもないですよ」「問題ないですよ」という意味で使用される言葉です。 不安や気がかりを抱くことはないですよという意味で相手を安心させる意味合いで使われます。 ただし、「ご心配なく」は「ご心配なきよう〜」の略です。 目上の人に対してやビジネスシーンでの略語の使用は失礼なので、親しい間柄以外では「ご心配には及びません」を使用するようにしましょう。 また、「心配してくれなくて大丈夫です」と伝える前に、心配してくれたことに対して「ご心配ありがとうございます」と伝えると印象が良いです。

「ご心配」の類語・言い換え

感謝なら「ご配慮」「お気遣い」「お心遣い」

「心配してくれてありがとうございます」というときの「ご心配」は「ご配慮」「お気遣い」「お心遣い」と言い換えることができます。 「ご配慮」は「ごはいりょ」と読みます。 「配慮」は「他人に対して心をくばること、よく考えて行う心遣い」という意味です。 それに敬語の「ご」がつき、「ご配慮」となり、「相手が自分のためにしてくれた心配り」の丁寧な言い方になります。 「お気遣い」の読み方は、「おきづかい」です。 「気遣い」に尊敬を表す接頭語の「お」をつけて「お気遣い」となります。 「気遣い」の意味は、「あれこれ気をつかうこと」「好ましくないことが起こるのではないかという心配・気がかり」です。 「相手が自分のために気を使ってくれること・配慮してくれること」ことを「お気遣い」といいます。 「お心遣い」の読み方は、「おこころづかい」です。 「心遣い」に尊敬を表す接頭語の「お」をつけて「お心遣い」となります。 「心遣い」の意味は「人のためを思っていろいろと気を使うこと」です。 「自分のことを思いやり、自分の立場になって考えた相手の言葉や行為」のことを「お心遣い」といいます。

謝罪なら「ご迷惑」「お手数」「ご不安」

「ご心配をおかけしました」と謝罪・お詫びをするときの「ご心配」は「ご迷惑」「お手数」などと言い換えることができます。 「ご迷惑」は「迷惑」に敬語の接頭語「ご」を付けた言葉です。 「ご迷惑」の「ご」の敬語の種類は謙譲語です。 「迷惑」は(目下の自分から)目上の相手に及ぶことだからです。 「ご迷惑をおかけしました」で、相手に迷惑をかけてしまったことを謝罪する言葉になります。 例えば、体調を崩して仕事を休んでしまったという場合は「ご迷惑をおかけしました」と言い換えることが可能です。 「お手数」は「手数」に尊敬を表す接頭語の「お」をつけた言葉です。 「手数」の意味は「それに施すべき手段の数」「その物事または他人のために特に力を尽くすこと」です。 相手が心配をして、何かをしてくれたという場合には「お手数をおかけして申し訳ありませんでした」などと言い換えることができます。 「ご不安を」という敬語もありますが、謝罪文ではあまり使用しません。 「ご不安をおかけして」は誤用です。「ご心配をおかけして」です。「不安をかける」という慣用句は存在しないので注意しましょう。 「ご不安な方」などの言い回しでビジネスシーンでは使用されます。

配慮なら「大変」「ご心痛」

「ご心配のことと存じます」など気遣い・配慮で使用する場合の「ご心配」は「大変」「ご心痛」が類語になります。 「大変」は「事が重大であること。ゆゆしい事態であること」「苦労が甚だしいこと」という意味があります。 「大変ですね」「大変かと思いますが」と相手を遣い、配慮する言葉になります。 「ご心痛」は「心痛」に尊敬を表す接頭語の「ご」をつけた言葉です。 「心痛」の意味は「心配して深く思い苦しむこと」「胸が痛くなること」を意味しています。 例えば、「ご家族のご心痛、いかばかりかとお察し申し上げます」というように使用します。 その他にも

  • お気持ちお察しします
  • ご心労お察しします
  • 胸中お察しします

などが、相手を配慮し気遣う言葉になります。

「ご心配」の英語

concern

「ご心配」の英語は「concern」です。 「concern」は「懸念」という意味の名詞です。

Thank you for your concern.

ご心配ありがとうございます。

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