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「引き受ける」の敬語は?お礼のメール例文や類語、英語を解説

ビジネスシーンでは仕事や役職などを引き受けたり、引き受けてもらうという場面が多くありますが、目上に使える「引き受ける」の正しい言い方はあるのでしょうか?今回は「引き受ける」の敬語表現を解説していきます。

「引き受ける」とは

「引き受ける」の意味は「役割や仕事を責任をもって受け持つ」

「引き受ける」の意味は

  1. 頼まれた役割や仕事を責任をもって受け持つ
  2. 面会や仕事や厄介な物事をあえて受け入れる・責務として受容する
  3. 責任をもってあとを受け継ぐ
  4. 保障する・保障人になる

です。 何かを責任をもって承知したり、請け負うことを「引き受ける」といいます。

「引き受ける」と「受ける」の違い

「受ける」の意味は

  1. 物を手などでささえ受け止める
  2. 差し出されたものをみずから手におさめる
  3. 自然の作用や、他からの作用が自らの身体に及ぶこと
  4. ある行為が自らに及ぶことを受動的な視点でとらえていう語
  5. 自分に向けられた行為をしっかり受け止めて応えること
  6. ある行為に応じること
  7. 他から与えられる・天から授かる
  8. あとを継ぐ、前に受け継ぐ、血統・血筋などを引く
  9. 文法で、後の語句が前の語句の働きかけをこうむる

です。 第一に「引き受ける」よりも「受ける」のほうが意味が多いです。 「引き受ける」の意味で「受ける」を使うことも可能ですが、 「引き受ける」のように「責任をもって」という意味は、「受ける」にはありません。 「受ける」はより受動的な響きが強いです。

「引き受ける」の敬語は「お引き受けする」「引き受けます」

「引き受ける」の尊敬語または謙譲語は「お引き受けする」です。 接頭辞「ご(お)」は、尊敬語にも謙譲語にもなります。 目上の人が引き受けるならば「引き受ける」の「お」は尊敬語です。 自分が引き受けるならば「お」は謙譲語になります。 尊敬語は、目上の相手の動作を高めることで相手に敬意を示すことができます。 謙譲語は自分の動作をへりくだることで相手に敬意を示すことができます。 「お引き受け申し上げます」は謙譲語です。 「お引き受け申し上げます」という言い方はそもそもあまりしないが、二重敬語ではありません。 二重敬語とは一つの語に対して同じ種類の敬語を二回以上重ねて使用してしまうことをいいます。 「お引き受け申し上げます」は、謙譲語の接頭語の「お」と、「言う」の謙譲語「申し上げる」で謙譲している語が異なります。 「お引き受けさせていただきます」も、「引き受ける」に謙譲語「お」と、「もらう」の謙譲語「いただく」に丁寧語の「ます」をつけているので正しい敬語表現です。 「お引き受けいたします」も、「引受ける」に謙譲語「お」+丁重語「いたす」+丁寧語「ます」をつけた敬語表現なので正しいです。 「丁重語」とは、動作の対象ではなく話を聞いている相手に敬意を示すために使用されます。 自分をへりくだる謙譲語と同じ種類の敬語で「謙譲語Ⅱ」ともいわれます。 「引き受けます」はただの丁寧語です。 「引き受ける」に丁寧語「ます」を使用しています。 丁寧語は、文章全体を丁寧にするために使用する敬語表現であり、相手に対して敬意を示すことはできません。 目上の人に使用する場合は、謙譲語や尊敬語を使用した丁寧な敬語表現にしましょう。 「お引き受けいただけますでしょうか」は二重敬語なので注意してください。 「お引き受けいただけますでしょうか」は、

  • 謙譲語「お」
  • 「もらう」の謙譲語「いただく」
  • 丁寧語「ます」
  • 「だろか」の丁寧語「でしょうか」

です。 したがって、丁寧語を二つ使用している二重敬語です。 「お引き受けいただけますか」が正しい敬語表現です。

「引き受ける」の使い方と例文

意思表明・拒否

「引き受ける」は、ビジネスシーンなどで何か依頼をうけたときに「依頼をうけます」という意思表明をするときに使用します。 自分が引き受けるという意思表明をするときは、

  • お引き受けします
  • お引き受けいたします
  • お引き受けさせていただきます

など謙譲語を使用します。 また、「お引き受けできません」「お引き受けいたしかねます」で、拒否をすることができます。

例文

  • 先日ご依頼いただいた件ですが、私でよければ謹んでお引き受けいたします。
  • この度のお話はとてもありがたいお話であり、お引き受けしたく存じます
  • オリジナルグッズ制作の件、ぜひお引き受けさせていただきます。
  • 只今注文が殺到しておりまして、大変申し訳ないのですが弊社ではお引き受けできません。
  • 正式な契約書のないお仕事はお引き受けいたしかねます。

依頼

「お引き受けいただけますか」で、相手に依頼をすることができます。 例えば、プロジェクトのリーダーをお願いをしたいという場面などです。 依頼をするときの言い回しには、その他にも

  • お引き受けいただけませんか
  • お引き受けいだけると幸いです
  • お引き受けいただければと存じます
  • お引き受けくださいますようお願い申し上げます

などがあります。

例文

  • 多くの社員からの推薦もありましたので、お引き受けいただけませんか?
  • お忙しいところ大変恐縮なのですが、次期PTA会長をお引き受けないでしょうか。
  • ぜひ○○様にデザインをお引き受けいただけないものかと存じ、お願いを申し上げる次第です。

お礼

「お引き受けいただき〜」「お引き受けくださり〜」で、自分が依頼したことを相手が引き受けてくれた事に対するお礼を伝えることができます。

例文

  • お忙しい中お引き受けいただき誠にありがとうございました。
  • 迷惑な頼み事にも関わらず快くお引き受けくださり誠にありがたく感謝いたします。
  • 本日は委員長の代役をお引き受けくださり大変助かりました。心より感謝申し上げます。

「引き受ける」の類語

お受けする

「お受けする」は「受ける」に接頭語の「お」をつけた言葉です。 目上の人が受けるならば「受ける」についている接頭語の「お」は尊敬語です。 自分が引き受けるならば「お」は謙譲語になります。

  • 喜んでお受けします
  • 謹んでお受けいたします

という言い回しで使用します。 例えば、社内辞令がでたときに「辞令に従います」という意思表示をする場合に「謹んでお受けしいたします」などといいます。

受諾する

「受諾する」は「じゅだくする」と読みます。 「受諾」は「相手の依頼・要求などを受け入れる」という意味です。 相手から仕事の依頼などをされて、引受けることを「受諾する」といいます。

承諾する

「承諾」の読み方は「しょうだく」です。 「承諾」の意味は「相手の申し出や頼みを聞き入れること・引き受けること」です。 「承諾」は、「承」という「前のものを受け継ぐ」「相手の意向を受け入れる」を意味している漢字と、「諾」という「応答すること」「引き受けること」といった意味のある言葉を合わせてできている言葉です。積極的に引き受けると言うニュアンスが含まれている言葉です。 相手が何か依頼や要望をしてきて、自分がそれを承諾したといった場合に「承諾いたしました」「ご承諾しました」というように使用します。

快諾する

「快諾する」は「かいだくする」と読みます。 「快諾」の意味は「気持ちよく相手の申し出や頼みを聞き入れること」です。 「快諾」はビジネスシーンなどで使用する堅い語で、「快諾を得る」などの形で使います。

承知する

「承知」は「しょうち」と読みます。 「承知」は、「前のものを受け継ぐ」「相手の意向を受け入れる」という意味のある「承」と、「物事の本質を見抜く」「相手を理解する」という意味のある「知」という漢字を組み合わせてできている言葉です。 「承知」は、「理解する」「ひきうける」「相手の事情を許す」というような意味合いで使用されます。 何かを依頼されたり、相手のいう事を理解したというような場面で、「わかりました」というのと同じで「承知しました」と使います。

「引き受ける」の英語

undertake / take on

仕事や責任などを「引き受ける」という意味で使える英語は「undertake」「take on」です。 「undertake」の方がフォーマルの単語で、「take on」は口語的です。

I can’t take on any more work at the moment.

今のところ、これ以上仕事を引き受けることはできない。

She took on the role of chairwoman.

彼女が議長役を引き受けた。

accept

地位や注文を「引き受ける」場合は「accept」が使えます。 「accept」は「受け入れる」という意味なので、「同意して引き受ける」というニュアンスです。

They accepted the orders from the company they didn't know.

彼らは知らない会社からの注文を引き受けた。

take care of / take charge of

「世話・管理を引き受ける」場合は「take care of」「take charge of」などを使います。

No private attorney took charge of his defense

彼の弁護を引き受ける民間の弁護士はいなかった。

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