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「買いかぶり」の意味と使い方、類語、対義語、英語を例文つきで解説

「買いかぶり」の意味は「実質以上に高く評価する」です。「買いかぶりすぎ」が定型句で、人の評価を間違っている人を非難するときや謙遜して自分に対しても使います。語源は「高い値段で物を買って被害にあう」という意味の「買い被る」で、現代でも「実際の値段よりも高い値段で買うこと」という意味で使用されることがある。

「買いかぶり」とは

「買いかぶり」の意味は「実質以上に高く評価する」

「買いかぶり」の意味は「実質以上に高く評価する」です。 能力などを度を越えて高く評価したり、信用することをいいます。 例えば、新入社員に対して「有名大学を卒業しているし、絶対に仕事ができる優秀な人材だ」と実際の実力以上に評価することです。

「買いかぶり過ぎ」が定型句

「買いかぶり」を使用するときは「買いかぶりすぎ」が定型句です。 「買いかぶり過ぎ」の「過ぎ」は「過ぎる」の連用形で「普通の程度を超える」という意味です。 「買いかぶり過ぎ」で、程度を越えて高く評価するという意味になります。 例えば、

  • 〜を買いかぶり過ぎている
  • 買いかぶり過ぎているのではないか
  • 買いかぶり過ぎていたようだ

などの言い回しで使用されます。

「買いかぶり」の漢字は「買い被り」

「買いかぶり」は漢字だと「買い被り」です。 「被り」は、訓読みで「かぶる」とよみます。 ただし、「被る(かぶる)」は、常用外読みです。 常用外読みとは、常用漢字表に載っていない読み方のことです。 常用漢字表に載っていない漢字は、新聞や公的文章では使用されません。 「買いかぶり」と平仮名で表記するのが一般的です。

「買いかぶり」の語源は「買いかぶる」

「買いかぶり」の語源は「買いかぶる」です。 「買いかぶる」は元々「実際の値段よりも高い値段で物を購入して損害を受ける」という意味でした。 上述したように「かぶる」は漢字で「被る」と書きます。 「買い被る」は、「買う」と「被る」の二つの言葉でできています。 「買う」は「物を購入すること」 「被る」は「他人やある物事から恩恵や迷惑などの作用を受ける」という意味です。 よって「買い被る」は元々「買い物をして被害にあう」ということを言い表していることがわかります。 「買いかぶる」は「買いかずく」ともいいます。 明治時代以降、現代のように「実質以上の評価をする」という意味で使用されるようになりましたが、現代でも「実際の値段よりも高い値段で買うこと」という意味で使用されることがあります。

「買いかぶり」の使い方と例文

人の評価を間違っている人を非難して使う

「買いかぶり」は、人の評価を間違っている人を非難して使う言葉です。 例えばビジネスシーンでは、実際には実力のない人に「絶対に彼ならできるはずだ」と重要な仕事を任せている人に「それは買いかぶりすぎなのでは...」などと指摘します。 日常生活でも、自分の子供に対して「この子には特別な才能があるに違いない」と思い込んでいるような人に対して「自分の子供を買いかぶりすぎている」といったりします。

例文

  • あなたは私を買いかぶっている。
  • いくらなんでも彼の能力を買いかぶりすぎです。
  • そんなに買いかぶられるとプレッシャーになってしまいますよ。

謙遜して自分に対しても使う

「買いかぶり」は、自分を高く評価してくれている人に対して謙遜の意味で使用することもできます。 「謙遜」とは、相手に遠慮して自分の能力や価値、言動などをわざと低く評価することです。 高く評価をされたり、大きな期待をされているというときに「実際そんなに高い能力はありませんよ」という意味で「買いかぶり」といいう言葉を使用します。 ただし、人によっては「せっかく評価をしているのに」と気分を害してしまったり、逆に嫌味に聞こえてしまうこともあります。 なので、謙遜の意味で使用する場合は「ありがとうございます」と一度相手の言葉を受け止めたり、「○○さんのお陰で...」など相手や周りに対する感謝の言葉と一緒に使用すると良いでしょう。

例文

  • そんなに買いかぶられても困ります。
  • 期待に応えられるように努力しますが、あまり買いかぶらないでください。
  • あなたが私を優秀だというのなら、それは買いかぶりなんじゃないかと思う。
  • 買いかぶりだと思いますが、認めてもらえているなら嬉しいです。

「買いかぶり」の類語

過大評価

「過大評価」は「かだいひょうか」と読みます。 「過大評価」の意味は「実質より高く価値判断すること」です。 「過大」は「大きすぎること」、「評価」は「価値を決めること」という意味があります。 「過大評価」は「買いかぶり」と同義です。 「買いかぶり」を「過大評価」と言い換えることが可能です。

過剰評価

「過剰評価」は「かじょうひょうか」と読みます。 「過剰評価」の意味は「程度を超えて価値判断すること」です。 「過剰」は「必要な量や程度を越えて多すぎること」、「評価」は「価値を決めること」という意味があります。 「過剰評価」も「買いかぶり」と同義で、言い換えることが可能です。

「買いかぶり」の対義語

過小評価

「過小評価」は「かしょうひょうか」と読みます。 「過小評価」の意味は「実質より低く価値判断をすること」です。 「過少」は「小さすぎること」、「評価」は「価値をきめること」という意味です。 「買いかぶり」は、実質より高く評価することなので「過小評価」は対義語になります。

侮る

「侮る」は「あなどる」と読みます。 「侮る」の意味は「相手の力などを軽く見ること」です。 相手が自分より劣っていると決め込んでみくびることをいいます。 「買いかぶり」は実質より高い能力があるとみることなので、「侮る」は対義語です。

「買いかぶり」の英語

overestimate

「買いかぶり」の英語は「overestimate」です。 「〜を過大評価する。〜を高く見積もり過ぎる」という意味です。 「estimate」は「〜を評価する」という意味で、「over」は「すぎる」という意味です。 対義語は「underestimate」です。

overvalue

「買いかぶり」の英語には「overvalue」もあります。 動詞「value」は「〜を(金銭的に)評価する。〜に値をつける」という意味です。

まとめ

「買いかぶり」の意味は「実質以上に高く評価する」です。 能力などを度を越えて高く評価したり、信用することをいいます。 「買いかぶり」を使用するときは「買いかぶりすぎ」が定型句です。 人の評価を間違っている人を非難するときや、謙遜して自分に対しても使います。 類語は「過大評価」や「過剰評価」です。

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