「切る」「斬る」「伐る」は、どれも「きる」と読む同訓異字です。「切る」の意味は、刃物で物を断ち分けるです。「斬る」の意味は、刃物で人を傷つけるです。「伐る」の意味は、刃物で材木を切り倒すです。例えば「刀で敵をきる」の場合は、「斬る」を使います。
「切る」は、つながっているものや続いているものを断つという意味でも広く一般的に使われる語です。 特に、刃物などで一続きの物を断ち切ることを指します。 「ハサミで切る」「アキレス腱を切る」などと使います。 また、「電話を切る」「関係を切る」など物以外に対しても使うことができます。 「斬る」は刃物で人を傷つけることを表します。 例えば「包丁で斬り殺す」などと使います。 「切る」の方が広く使え、「斬る」は「切る」に言い換えることも可能です。 「伐る」は、刃物で材木を切り倒すことを表します。 「木を伐る」「まるたを伐る」などと使います。 「伐る」も「切る」と言い換えることができます。 ちなみに、「きる」の漢字表記には他にも「剪る(きる)」と「截る(きる)」があります。 「剪」には「きる。切りそろえる」という意味があり、枝などを切りそろえるときに使います。 「截」には「たつ。たちきる」という意味があり、布・紙・板状のものをきるときに使います。 「剪る」と「截る」も「切る」に言い換えることが可能です。
「切る」は「きる」と読みます。 「切る」は、
などの意味で使用されます。 「切」には「きる。たちきる。きりさく」という意味があります。 一つ目の「刃物でものを断ち切る」という意味では、「ハサミで紙を切る」などと使うことができます。 二つ目の「刃物などの力が加わって体の一部を傷つける」という意味では、「包丁で手を切る」など怪我を表すときに使用します。 三つ目の「刃物で人を傷つける」という意味では、「斬る」を使用することも多いです。 四つめの「切開手術をする」という意味では「腫瘍を取り除くためにお腹を切る」など、手術をして患部を切除することを表すときに使用します。 また、「切る」は「水を切る」「話しを途中で切る」「関係を切る」「電源を切る」のように「断つ」という意味でも使用することができます。
「切る」の例文
「斬る」は「きる」と読みます。 「斬る」の意味は「刃物で人を傷つける」です。 「斬」には「きる。刀で切る。切り殺す」という意味があります。 特に人を刀などの刃物で斬り殺したり斬殺することを表すときに使用します。 「切る」と書くこともできますが、「切り殺す」という意味のある「斬る」を使用したほうが迫力が増すため小説などでは多くは「斬る」が使用されます。 転じて、比喩的な用法で「政党の悪を斬る」のように使用されることもあります。
「伐る」の例文
「伐る」は「きる」と読みます。 「伐る」の意味は「刃物で材木を切り倒す」です。 「伐」には「きる。木を切り倒す」という意味があります。 斧やチェーンソーなどの刃物を使用して木を伐採することを表すときに使用します。 「切る」と書くこともできますが、木をきる場合は「伐る」を使用することが多いです。 ただし、「伐る」は常用外読みなので新聞や公的な文章では使用されません。
「伐る」の例文
広く一般的には「切る(きる)」を使い、刃物で人を傷つけるときは「斬る(きる)」を使い、刃物で材木をきるときは「伐る(きる)」を使います。また、枝などを切りそろえるときは「剪る(きる)」、布・紙・板状のものをきるときは「截る(きる)」を使うことがあります。