「根を詰める(こんをつめる)」の意味は「精神を集中させて物事に没頭する」です。「肉体的または精神的な苦痛に耐えながら」という意味合いを含み、「一つのこと」に集中する時に使い、複数のことをやる時には使えません。意気込みを述べるときや相手の体調を気遣うときに使用される言葉です。「専念する」「専心する」などが類語。
「根を詰める」の読み方は「こんをつめる」です。 「根」は音読みで「コン」、「詰」は訓読みで「つめる・つまる・つむ」と読みます。 「根」は「根っこ」の「ね」ですが、「ねをつめる」とは読まないので注意してください。 また、「昆を詰める」「紺を詰める」は誤りで、「根を積める」「根を摘める」も誤りです。 「こんをつめる」は漢字で「根を詰める」と書きます。
「根を詰める」の意味は「精神を集中させて物事に没頭する」という意味です。 物事をするために、精力を集中させることを「根を詰める」といいます。 「肉体的または精神的な苦痛に耐えながら」という意味合いを含みます。 また、「没頭」といってるわけなので、一つのことに集中する時に使い、複数のことをやる時には使えません。 「少しの間もたゆみなく」という行動し続ける意味合いも含みます。 「根を詰める」の「根」は「諦めずに物事を継続する力」という意味で、「気力」が類語です。 この「根」を使った言葉には、他にも「根性」「根気」「根のいる仕事」などがあります。
「根を詰める」の「根性を詰める」という言葉が語源であると言われています。 「根性を詰める」を略して「根を詰める」です。 「根詰める」は「根を詰める」をさらに略した言葉で、正式には誤りです。 「根詰める」と言う人も多く「根詰める」でも意味は通じますが、正しくは「根を詰める」なので、ビジネスシーンなどかしこまった場面では「根を詰める」を使用しましょう。
「根を詰める」は、何かに精神を集中させて没頭していることを言い表すときにビジネスシーンや日常生活など広く使用することができます。 例えば、「根を詰めて頑張ります」など「精一杯頑張る」という意気込みを伝えるときに使用することができます。 ただし、ちょっと集中して短時間で物事を終わらせるような状態には「根を詰める」は使用できないので注意しましょう。寝る間も惜しんで取り組むぐらいの意気込みを伝えるときに使用します。
例文
仕事を一生懸命頑張っている人に「あまり根を詰めすぎないで、休めるときは休んでくださいね」などと伝えると労いの言葉になります。 例えば、ビジネスシーンでは残業ばかりして一生懸命仕事をしている人に対してや、日常生活でも無理をしすぎて体調を崩してしまいそうなぐらい頑張っている人に対して使用することができます。
例文
「専念する」は「せんねんする」と読みます。 「専念」の意味は「一つのことだけに集中すること」です。 「一つの事に熱心になっている様」言い表すことができます。 「~に専念する」や、「~に専念して」というような使い方をします。 「専心する」は「せんしんする」と読みます。 「専心」の意味は、「心を一つのことに集中させること」です。 何かに集中して、熱心になること「専心する」といいます。 「邁進する」は「まいしんする」と読みます。 「邁進」の意味は「ひるむことなくひたすら突き進むこと」です。 「目的にむかってひたすら突き進む」という、前向きで一生懸命な様子を「邁進する」といいます。
「無理する」は、「辛い状況でも、強引に行うこと」です。 例えば、体調が悪いことを隠してまで仕事をするという状況を「無理する」といいます。 「頑張りすぎる」は、疲れていたりする状況でも努力をし続けてしまうことです。 「強行する」の意味は、「困難や反対などを押し切って強い姿勢で行うこと」です。 「根を詰める」には、「肉体的または精神的な苦痛に耐えながら」という意味もあるので「無理をする」「頑張りすぎる」「強行する」が類語になります。
「漫然」は「まんぜん」と読みます。 「漫然」の意味は「とりとめのないさま。ぼんやりとして心にとめないさま」です。 はっきりとした目的や意識もなく、ただなんとなく物事にとりかかっていることを「漫然をしている」といいます。 「散漫」は、「さんまん」と読みます。 「散漫」の意味は「ちらばりひろがること」「とりとめのないさま」です。 集中力にかけて、しまりのないこと「散漫」と言い表すことができます。 例えば、あれこれと気が散って集中力を欠いている様子を「注意力散漫」といいます。 「漠然」は「ばくぜん」と読みます。 「漠然」の意味は「ぼんやりとしていて、とらえどころのないさま」です。 はっきりと目的を持っていなかったり、具体的に把握できていない状況で物事に取り組んでいることを「漠然と〜をする」と言い表すことができます。 「根を詰める」は、「精神を集中させて物事に没頭する」という意味なので、ぼんやりと物事に取り組んだり、集中力を欠いていることを言い表す「漫然」「散漫」「漠然」などが対義語になります。
「怠ける」は「なまける」と読みます。 「怠ける」の意味は「労力を惜しんですべきことをしないですます様」です。 すべきことせず、だらしない状態を「怠ける」といいます。 「不精」は「ぶしょう」と読みます。 「不精」の意味は「わずかなこともめどくさがって、なかなかしようとしないこと」です。 精を出さず、怠けがちなことを「不精して〜」と言い表すことができます。 「横着」は「おうちゃく」と読みます。 「楽をしてすまそうとするさま」です。 例えば、仕事を積極的にしないのに、分前だけは一人前に主張するような様子を「横着する」といいます。 「根を詰める」は、無理をしてでも「精神を集中させて物事に没頭する」ということを言い表す言葉なので、「怠ける」「不精」「横着」など、「楽をしようとする」「めんどくさがる」という意味合いのある言葉が対義語になります。
「work very hard on...」で「...に一生懸命取り組む」という意味になります。 「work」単体だと「働く」という意味ですが、「work on」だと「〜に取り組む」という意味になるので注意しましょう。 「work hard」なら「根を詰めて働く」という意味になります。
Don't work too hard.
根を詰めて働きすぎないように。
「devote myself to...」だと「...に専念する。...に打ち込む」という意味で、「根を詰める」の英訳として使うこともできます。
「根を詰める」の意味は「精神を集中させて物事に没頭する」です。 物事をするために、精力を集中させることをいい、略して「根詰める」ともいわれます。 「根を詰めて頑張ります」など「精一杯頑張る」という意気込みを伝えるときに使用したり、「あまり根を詰めないようにしてください」などと相手の体調を気遣う言葉として使用されます。