「行間を読む」という言葉をご存知でしょうか。「行間を読むことが大切だ」「行間を読む力をつける」などと使います。では、「行間を読む」とはどのような意味なのでしょうか。「行間を読む」は日常会話でも見聞きすることがある言葉です。意味を正しく理解していないと、適切に使うことができません。また、「空気を読む」という言葉がありますが、何か違いはあるのでしょうか。意外と疑問に思う点が多くありますよね。そこで今回は「行間を読む」の意味や使い方、類語について解説していきます。正しく覚えて、上手く使えるようにしましょう!
「行間を読む」は<ぎょうかんをよむ>と読みます。 「行間を読む」の意味は「文字で直接表現されていない、筆者の本当の気持ちや意向を感じ取ること」です。 「行間」は「行と行の間」、「読む」は「隠されている意味や意図を推測すること」を表します。
文字ではしっかりと表していない、筆者の思いを読み取ることを表す場合に「行間を読む」を使います。 「行間を読まないと、主人公の気持ちが分からない」「行間を読むことが大事」などと言います。 「行間を読む」は文章だけではなく、会話において使うこともできます。 文字では書かれていない部分や、言葉では言い表せていない部分を汲み取る場合に用います。相手の言い方や顔つきから、本当の気持ちや意図を読み取ることが「行間を読む」となります。 使い方としては、
などとなります。
例文
「空気を読む」の意味は「その場の雰囲気や様子などから、状況を知ること」です。 その場では、自分はどんなことをしたら良いのか、相手が望んでいることは何かなどを読むことです。 例えば、A案とB案のどちらにするか全員で決めている場合に、自分はA案に賛成していたが、他の人はB案に賛成していたとします。意見が割れるとまた話し合う事になり、時間が長引くためしばしばB案にすることに決めた。 これが「空気を読む」ということになります。 「行間を読む」と「空気を読む」では意味が異なります。 「行間を読む」は本や人の言葉から本当の思いを感じ取ることで、「空気を読む」は場の雰囲気から自分が行うべきことや相手に何をしてあげられるかを判断することです。 「行間を読む」は文章、「空気を読む」はその場の状況や相手に表情や態度などが情報となります。 情報が少ない分、「空気を読む」よりも「行間を読む」の方が難しく感じると思います。
例文
深読みする (意味:相手の言葉や意向を必要以上に感じ取ること) 「君は深読みし過ぎだと思うよ」 汲み取る(くみとる) (意味:相手の気持ちを推察すること) 「上手く進めるためには気持ちを汲み取る必要がある」 推察する (意味:相手の気持ちや意向を推し量ること) 「何か人には言えない事情があるのだと推察する」 裏を読む (意味:言い表せれていないことを感じ取ること) 「彼女には裏を読む癖がある」 解釈する (意味:物事の意味をしっかりと理解すること) 「間違った解釈をしてしまう」 感じ取る (意味:人の様子などからある感じを受けること) 「二人は良くない関係だと感じ取る」 察知する (意味:物事を推し量ること) 「上手くいかなかったのだと察知した」 見当をつける (意味:おおよその予想をすること) 「だいたいその事について見当がついた」 予想する (意味:物事の結果をあらかじめ考えること) 「絶対に成功すると予想する」 推量する (意味:相手の気持ちを推し量ること) 「彼の気持ちを推量して、今日は話しかけないでおく」
「行間を読む」は英語で「read between the lines」になります。 少し前に日本で流行した「忖度」という言葉の英訳も「read between the lines」とされています。 英語の「read between the lines」は、「人の感情を推し量る」というニュアンスで使われます。
Reading between the lines, she is not as excited as she looks.
彼女の気持ちを考慮すると、彼女は思ったより喜んではないだろう。
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「行間を読む」について理解できたでしょうか? ✔︎「行間を読む」は「ぎょうかんをよむ」と読む ✔︎「行間を読む」は「文字で直接表現されていない、筆者の本当の気持ちや意向を感じ取ること」を意味 ✔︎「行間を読む」は文章だけではなく、会話において使うことができる ✔︎「行間を読む」の類語には、「深読みする」「裏を読む」「察知する」「見当をつける」などがある