「興業(こうぎょう)」は「事業や産業を新しくおこすこと、盛んにすること」で、「興行(こうぎょう)」は「観客を集めて入場料をとり、映画・演劇・音曲・スポーツなどを視聴させること」、「工業(こうぎょう)」は「原料を加工して生活に必要な製品を作る産業」です。今回は「興業」「興行」「工業」の意味の違いと使い分けを紹介します。
「興業」「興行」「工業」は、読み方は「こうぎょう」で同じですが意味が異なります。 特に「興業」と「興行」はどちらも「興」の漢字が使われており、混同しやすいので注意が必要です。 「興業」は、事業や産業を新しくおこすこと、または未発達な産業を盛んにすることという意味です。 「殖産興業」「興業銀行」「興業債券」などと使います。 芸人さんが多く所属する芸能事務所の「吉本こうぎょう」の漢字も「興業」です。 「興行」は、観客を集めて入場料をとり、映画・演劇・音曲・スポーツなどを視聴させることです。 「慈善興行・寄付興行(チャリティー)」「顔見世興行」「興行収益」「興行成績」「興行権」「興行者」「興行主」「興行する」「地方興行」などと使います。 日常会話で比較的よく使うのは「興行」で、これを「興業」としてしまう誤りが多いので注意してください。 「工業」は原料を加工して生活に必要な製品を作る産業を指す、全く別の意の熟語です。
「興業」は「こうぎょう」と読みます。 「興業」の意味は「事業や産業を新しくおこすこと」 現代では、それを盛んにすることをいい表すことが多いです。 「興」には「おこす。ふるいたつ」という意味があります。 「業」には「わざ。しごと」という意味があります。 例えば、事業や産業を新しくおこす人を「興業家」と言い表す事ができます。 また、「○○興業」のように産業を盛んにすることを言い表すときに使用することも可能です。
「興業」の例文
「興行」は「こうぎょう」と読みます。 「興行」の意味は「観客を集めて入場料をとり、映画・演劇・音曲・スポーツなどを視聴させること」です。また、その催し物のことをいいます。 「興」の意味は「おこす。ふるいたつ」です。 「行」の意味は「おこなう。ふるまう」です。 例えば、映画を上映する催しものを「映画興行」と言い表すことができます。 ほとんどは営利を目的としますが、チャリティーなど採算を香料しないものも「興行」と言い表すことができます。 ただし、学術目的や教育目的で行われるものは「興行」ということはできません。
「興行」の例文
「工業」は「こうぎょう」と読みます。 「工業」の意味は「原料を加工して生活に必要な製品を作る産業」です。 「工」には「物をつくる」という意味があります。 「業」には「わざ。しごと」という意味があります。 自然物を道具や機械をつかって加工して、商品価値のある物にする産業のことを「○○工業」という形で言い表すことができます。 例えば「金属工業」は、鉄やアルミニウムなどを生産する産業のことです。 また、工業が盛んな地域を「工業地域」といったり、一定の区画の土地を工業地として整備して、工場や倉庫を計画的に立地させた地域を「工業団地」といいます。
「工業」の例文