「落ちる」「堕ちる」「墜ちる」は、すべて「おちる」と読む同訓異字です。「落ちる」の意味は、物の重みで上から下へ位置が変わることです。「堕ちる」の意味は、墜落して悪や罪の世界に踏み込むことです。「墜ちる」の意味は、重いものがおちることです。例えば、悪の道に進み、悪い状態になっているという意味であれば「堕ちる」を使います。
「落ちる(おちる)」の意味は、物の重みで上から下へ位置変わるで、最も広く一般的に使われる語です。 例えば「ハンガーにかけていた服が落ちる」「足を滑らせて海に落ちる」などと使います。 また、ついていたものが取れるという意味や、試験などで不合格になるという意味もあります。 例えば「洗剤で汚れが落ちる」「面接で落ちる」などと使うことができます。 「堕ちる(おちる)」の意味は、悪や罪の世界にはまりこんだり、好ましくない状態に至ることです。 例えば「悪の道に堕ちる」「心の闇に堕ちる」などと使います。 「墜ちる(おちる)」の意味は、重いものが地面におちるです。 通常は、おちてはいけない物が地面におちてしまう場合に使われます。 例えば「飛行機が墜ちる」「隕石が墜ちる」などと使います。 ただし、「堕ちる」と「墜ちる」は表外読み(表外音訓)であるため新聞や公用文では使われません。新聞や公用文では全て「落ちる」と書きます。 「落ちる」「堕ちる」「墜ちる」のどれを使うか迷った場合は、「落ちる」と書きましょう。
「落ちる」は、「おちる」と読みます。 「落ちる」の意味は、物の重みで上から下へ位置が変わることです。 「落」には「上から下へ物がおちる」という意味があります。 「落」を含む熟語には「落下(らっか)」「落盤(らくばん)」などがあります。 「落ちる」は、高い位置である状態を保っていた物が、支えとなる物やそれ自体を支えている力を失って下方に移動するという意味で使います。 例えば、「壁に飾っていた絵が床に落ちる」などと使います。 転じてついていたものが取れるという意味でも使われます。 例えば「頑固な汚れが落る」「頬の肉が落ちてこけて見える」などと使います。 また、その他にも 含まれているべきものがもれる。ぬける。(数字が一桁抜け落ちる) 試験などで不合格になる(筆記試験で落る) 物事の程度が劣った状態になる(順位が1位から3位に落ちる) 納得する(腑に落ちる) などの意味で使うことができます。
「落ちる」の例文
「堕ちる」は、「おちる」と読みます。 「堕ちる」の意味は、「墜落して悪や罪の世界に踏み込む」です。 「堕」には「くずれおちる。おとす」という意味があります。 「堕」を含む熟語には「堕落(だらく)」「堕罪(だざい)」などがあります。 「堕ちる」は、穴などに落ち込むをいう意味から転じて、悪や罪の世界にはまりこんだり、好ましくない状態に至るという意味で使われます。 例えば、「違法薬物に手を出したなんて彼も堕ちたな」などと使います。 ただし、「堕ちる(おちる)」は表外読み(表外音訓)です。 表外読みとは常用漢字表に載っていない読み方のことで、新聞や公用文では使われません。 新聞や公用文では「落ちる」と書きます。
「堕ちる」の例文
「墜ちる」は、「おちる」と読みます。 「墜ちる」の意味は、「重いものが地面におちる」です。 「墜」には「おちる。おとす」という意味があります。 「墜」を含む熟語には「墜落(ついらく)」「撃墜(げきつい)」などがあります。 「墜ちる」は、重いものが上にあった状態から下へ位置が変わることを表し、多くはおちてはいけない物が地面におちてしまう場合に使われます。 例えば「飛行機が墜ちる」などと使うことができます。 「墜ちる」も表外読み(表外音訓)であるため、新聞や公的文書では使われません。 新聞や公的文書では、「落る」と書きます。
「墜ちる」の例文