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「お参り」「お詣り」「参拝」「参詣」の違いと使い分け

「お参り(おまいり)」の意味は、お寺やお墓で仏様に念ずることです。「お詣り(おまいり)」の意味は、神社で神様に願いを捧げることです。「参拝(さんぱい)」の意味は、神社・寺で神仏をおがむことです。「参詣(さんけい)」の意味は、寺や神社を訪れることです。例えば神社に初詣に行くのであれば「お詣り」とするのが正しいです。

「お参り」「お詣り」「参拝」「参詣」の違い

お参り(おまいり)
お寺やお墓で仏様に念ずること
お詣り(おまいり)
神社で神様に願いを捧げること
参拝(さんぱい)
神社・寺を訪れて神仏をおがむこ
参詣(さんけい)
寺や神社を訪れること

「お参り(おまいり)」は、お寺で仏様に家内安全などを念ずることです。 また、お墓に行きご先祖様にご挨拶や近況報告をすることをいいます。 赴く場所は、お寺またはお墓、赴く目的は仏様に念じたり近況報告をすることです。 「お詣り(おまいり)」は、神社で神様に願いを捧げることです。 お寺やお墓に赴き、仏様に念ずる「お参り」に対して、「お詣り」は神社に赴き、神様にお祈りをすることをいいます。 例えば「お宮まいり」は、お寺で行う場合は「お宮参り」、神社で行う場合は「お宮詣り」になります。 また、「お参り」と「お詣り」には作法にも違いがあります。 「お参り」は一礼をしてお賽銭を入れたあと鈴をならし合掌します。 「お詣り」は一礼をしてお賽銭を入れたあと鈴を鳴らし、二礼二拍手一礼をして下がります。 「参拝(さんぱい)」は、神社・寺を訪れて神仏をおがむことです。 神仏に日々の感謝やお願いをすることをいいます。 例えば「参拝客が訪れる」「明治神宮に参拝に行く」などと使います。 「参詣(さんけい)」は、寺や神社を訪れることです。 例えば「有名なお寺に参詣した」「参詣にでかける」などと使います。 「参詣」は、お寺や神社に訪れること自体を表し、拝むことは含まれないという点が「参拝」とは違います。

「お参り」の意味と使い方

「お参り」は「おまいり」と読みます。 「お参り」の意味は「仏様に念ずること」です。

「参る」は「行く」の謙譲語です。 「参」には、目上の人に対する敬意が込められています。 「お参り」は、仏教ではお寺の仏様に、家内安全などのお祈りをすることをいいます。 また、日本ではご先祖さまのお墓に行くことも「お参り」といいます。 お墓参りの場合は、祈りを捧げるのではなくご先祖様へのご挨拶や近況報告が行われます。 お寺でお参りするときの作法は、

  • 山門の前で合掌、一礼をする
  • 山門をくぐるときは敷居を踏まず、男性は左足、女性は右足から入る
  • ひしゃくに水を一杯くんで、左手→右手→口→左手の順に清めて最後に、柄の部分に水をかける
  • 常香炉(じょうこうろ)がある場合は煙を全身に浴びて身を清める
  • 御本尊の前に行き、一礼してお賽銭をいれて鈴をならして合掌する。
  • 一礼してその場を離れる

です。

「お参り」の例文

  • 母はどんなときでもお参りをかかさなかった。
  • ここのお寺には七五三のお参りで訪れたことがある。
  • 数日前にお墓にお参りに行ったばかりだ。

「お詣り」の意味と使い方

「お詣り」は「おまいり」と読みます。 「お詣り」の意味は「神様に願いを捧げること」です。 「詣」には「もうでる」という意味があり、高い域にいる神様に祈りを捧げることを表しています。 「お詣り」は、神社に行き、神様に願いごとをしたり願いがかなったことの報告などを行うことをいいます。 神社にお詣りをするときの作法は、

  • 鳥居の前で一礼して境内へはいり、参道(鳥居から境内へ続く道)の端を歩く
  • ひしゃくに水を一杯くんで、左手→右手→口→左手の順に清めて最後に、柄の部分に水をかける
  • 賽銭箱の前で一礼し、お賽銭を入れたら鈴を鳴らす
  • 二礼二拍手一礼して下がる

です。

「お詣り」の例文

  • 一度でいいから伊勢神宮へお詣りに行ってみたいと思っている。
  • 先日娘のお宮詣りが済んだばかりです。
  • 後は神頼みしかないと思い、お詣りにきました。

「参拝」の意味と使い方

「参拝」は「さんぱい」と読みます。 「参拝」の意味は「寺や神社を訪れて神仏をおがむこと」です。 「参」は「まいる」という意味があります。 「参る」は「行く」の謙譲語です。 「拝」には「おがむ。神仏をうやまう」という意味があります。 「参拝」は、元々仏教の教えを説いてもらうことを表す言葉でした。 現在では神仏に日々の感謝やお願いごとをするという広い意味で使われます。 例えば「参拝客が訪れる」などと使います。

「参詣」の意味と使い方

「参詣」は「さんけい」と読みます。 「参詣」の意味は「寺や神社を訪れること」です。 「参」は「まいる」という意味があります。 「参る」は「行く」の謙譲語です。 「詣」には「もうでる」という意味があります。 「参詣」は、寺や神社を訪れること自体を表します。 例えば「多くの参詣人がいる」などと使います。

「参詣」の例文

  • この島には有名なお寺があり、いつも参詣人であふれている。
  • 参詣者は個々から先に立ち入ることはできない。
  • うちの家族は気持ちが荒れると参詣する習慣がある。

まとめ

「お参り(おまいり)」は仏様が対象でお寺で念ずることで、「お詣り(おまいり)」は神様が 対象で神社で願いを捧げることと覚えましょう。近年では「詣」が表外読みであることもあり、「お参り」と表現する神社も多いです。また、「参拝(さんぱい)」と「参詣(さんけい)」も厳密には意味の違う言葉ですが、混同されやすいです。現代では特に使い分けることなく使われていることが多いです。

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