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「お誘いさせてください」の意味と使い方、敬語、言い換えを例文つきで解説

「お誘いさせてください」は「誘わせてくれ」という意味の敬語表現です。今回は「お誘いさせてください」の意味や敬語、より丁寧な敬語の言い換え表現、使い方などを解説します。

「お誘いさせてください」とは

意味は「誘わせてくれ」

「お誘いさせてください」は「おさそいさせてください」と読みます。 「お誘いさせてください」の意味は「誘わせてくれ」です。 「お誘い」には「自分と一緒に何かをするように呼びかける」という意味があります。 「させてください」は「させてくれ」という意味です。 「させて」には許容の意味があり、自分の意志だけではなく相手の許可が必要な場合に使います。 「お誘いさせてください」の場合は、相手が忙しかったら誘っても参加できないので、誘うことに許可を求めるニュアンスで使われます。

敬語は謙譲語+尊敬語

「お誘いさせてください」は品詞分解すると「お」+「誘う」+「させて」+「ください」となります。 「誘う」についている「お」は謙譲語の接頭辞です。 接頭辞の「お」は尊敬語・謙譲語・丁寧語のどれにもなります。 この場合は、自分の動作をへりくだり相手に敬意を示すためにつけているので謙譲語です。 「ください」は命令形「くれ」の尊敬語です。 「誘う」のは自分なので謙譲語で、「(誘いを)させてくれる」のは相手なので尊敬語を使っています。一つの文に謙譲語と尊敬語の両方が使われていますが、正しい敬語表現です。 ただし、命令文なのでやや上から目線で、親しくない上司や社外の人に対して使うのは避けた方がよいでしょう。 ちなみに、「ください」は、漢字で「下さい」と書きますが、漢字表記にできるのは「物をもらう」という本動詞として使うときです。 例えば、「お水を下さい」などの場合は漢字で書きます。 「お誘いさせてください」のように補助動詞で使う場合は、平仮名で表記するのが正しいとされています。

「お誘いさせてください」より丁寧な敬語表現

お誘いさせていただきたく存じます

「お誘いさせていただきたく存じます」は「誘わせてもらいたく思う」という意味の敬語表現です。 「お誘いさせていただきたく存じます」の「させていただく」は、「させてもらう」という意味の謙譲語です。 「させていただく」の「させて」は許容、「いただく」は話し手側が利益や恩恵を与えられる意をあらわします。 よって、「させていただく」を使用するには相手からの許可が必要であることと自分に利益があることが必要です。 「お誘いさせていただく」の場合は、相手を誘うことに対する許可が必要であり、来てもらった場合に自分に利益があるので正しい使い方です。 「お誘いします」「お誘いいたします」「お誘い申し上げます」なども敬語的には正しいですが、相手の予定が分からない段階でこのように言うのはぶっきらぼうで失礼です。 「存じます」は「思う」の丁重語「存ずる」に丁寧語「ます」をつけています。 丁重語とは謙譲語Ⅱともいわれ自分の動作をへりくだることで相手に敬意を示という点で謙譲語と同じですが、通常の謙譲語とは異なり聞き手・読み手に敬意を示敬語です。 「存じます」を「思います」としても意味は同じですが、丁重語を使った「存じます」のほうが丁寧です。 「お誘いさせていただきたく存じます」は接頭辞「お」と「させていただく」の謙譲語と二つ使用していますが、二重敬語ではありません。 二重敬語とは、一つの語に対して同じ種類の敬語を重ねて使用してしまうことです。 この場合の接頭辞「お」は「誘う」にかかっていて、「させていただく」は「させてもらう」を謙譲語にしているので、かかっている語が違います。 よって「お誘いさせていただきたく存じます」は正しい敬語表現です。

お誘いさせていただければ幸いです

「お誘いさせていただければ幸いです」は「誘わせてもらえれば嬉しい」という意味の敬語表現です。 「させていただければ」は「させてもらう」の謙譲語「させていただく」に仮定の「れば」をつけた敬語表現です。 仮定の意味がある「れば」を使うことで、「誘わせてもらえたら〜」という柔らかく謙虚な表現になります。 「幸いです」は「幸い」に丁寧語「ます」をつけています。 「幸いです」は「そうしてもらえると嬉しい・ありがたい」という意味です。

お誘いさせていただけると幸甚に存じます

「お誘いさせていただけると幸いです」は「誘わせてもらえると嬉く思う」という意味の敬語表現です。 「させていただけると」は、「させてもらう」の謙譲語「させていただく」に接続助詞「と」をつけています。 「幸甚に存じます」は「幸甚」に「思う」の丁重語「ます」をつけています。 「幸甚」には「非常にありがたく幸せに思うこと」という意味があります。 「幸い」を「幸甚」にすると、より丁寧でかしこまった表現になります。

「お誘いさせてください」の使い方と例文

食事などに誘いたい意思を伝える

「お誘いさせてください」は、相手などを食事などに誘いたいという意思を伝えるときに使います。 例えば、食事など何か一緒にさせてもらったときのお礼のメールなどで、また誘っても迷惑でないか確認をするときです。 また、誘いを断られたときの返信でも使います。

ビジネスメール例文

食事のお礼

【件名】 お食事のお礼 【本文】 林部長 お疲れ様です。 昨日はお忙しい中、貴重なお時間を割いていただきありがとうございました。 林部長に貴重なお話をさせていただき、有意義な時間を過ごせました。 私からお誘いしたのにもかかわらず、ご馳走していただきありがとうございます。お料理もお酒も大変美味しかったです。 これから仕事でしっかりとお返しができるように日々精進してまいります。 もしご迷惑でなければ、またお誘いさせていただきたく存じます。 今後ともよろしくお願い申し上げます。 遠藤

誘いを断られたときの返信

【件名】 Re:懇親会ご招待の件 【本文】 株式会社あいうえお 営業部 藤沢様 平素よりお世話になっております。 株式会社かきくけこ営業部の伊藤でございます。 ご丁寧にご返信いただきありがとうございます。 懇親会の件ですが、お見送りされるとのこと承知いたしました。 また次の機会にお誘いさせていただけますと幸いです。 ご迷惑をおかけすることもあるかとは思いますが、今後ともよろしくお願い申し上げます。 伊藤 

誘いを断るとき

【件名】 お食事会の件 【本文】 株式会社かきくけこ 営業部 轟様 お世話になっております。 さしすせそ株式会社鷲尾です。 この度はお声がけいただきありがとうございます。 せっかくなのですがあいにく出張の予定があり、今回は遠慮させていただきます。 大変申し訳ございません。 轟様と食事をご一緒したしので、後日私からお誘いさせていただけると幸甚に存じます。 よろしくお願い申し上げます。 鷲尾

「お誘い」の類語

お声がけ

「お声がけ」は「おこえがけ」と読みます。 「お声がけ」の一般的な意味は「声をかけること。話しかけること。」です。 ビジネスシーンでは「質問」や「用名」という意味でも使われます。 また、懇親会などに誘うという意味で使うこともできます。

お招き

「お招き」は「おまねき」と読みます。 「お招き」には「催し物などに客としてきてもらう」という意味があります。 例えば、社外の人に客としてパーティに招くときに「お招きさせてください」などと使います。

ご招待

「ご招待」は「ごしょうたい」と読みます。 「ご招待」の意味は「人を客として招くこと」です。 例えば、食事に招くときに「ご招待させてください」などと使います。

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