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「恐れる」「怖れる」「畏れる」の違いと使い分けを例文つきで解説

「怖れる」「恐れる」「畏れる」は、すべて「おそれる」と読む同訓異字です。「恐れる」の意味は、①身の危険を感じて怖がる、②良くないことを想像して危惧する、③うやまって近づかないです。「怖れる」の意味は、「恐れる」の一つ目の意味と同じで、「畏れる」の意味は、「恐れる」の三つ目の意味と同じです。例えば、「失敗をおそれる」であれば「恐れる」または「怖れる」を使います。

「恐れる」「怖れる」「畏れる」の違い

恐れる(おそれる)
①身の危険を感じて怖がる ②良くないことを想像して危惧する。 ③うやまって近づかない。
怖れる(おそれる)
「恐れる」の一つ目の意味と同じ。
畏れる(おそれる)
「畏れる」の三つ目の意味と同じ。

「恐れる(おそれる)」は、恐怖心をもつという意味で広く一般的に使われます。 一つ目の意味は、自分に危害が及ぶことや、相手にかなわないことを怖がるです。 例えば「災害を恐れる」「おばけの存在を恐れる」などと使います。 二つ目の意味は、悪いことが起きることを想像し危惧することです。 例えば「失敗を恐れる」「悪事がバレることを恐れた」などと使います。 三つ目の意味は、相手をうやまい恐れ多く思うことです。 例えば「神を恐れる」「社長の存在を恐れる」などと使います。 「怖れる(おそれる)」は、自分に危害が及ぶことや、相手にかなわないことを怖がるです。 「恐れる」の一つ目の意味と同じです。 ただし、「怖れる」は表外読み(表外音訓)です。 表外読みとは、常用漢字表にのっていない読み方のことをいいます。 よって新聞や公用文では「怖れる」と書きます。 「畏れる」の意味は、相手をうやまい恐れ多く思うことです。 「恐れる」の三つ目の意味と同じです。 この意味で使う場合は、一般的に「畏れる」を使います。

「恐れる」の意味と使い方

「恐れる」は「おそれる」と読みます。 「恐れる」の意味は、

  1. 身の危険を感じて恐怖心をもつこと
  2. よくないことが起こるのではないかと心配すること
  3. すぐれたものに対して威圧されたような気持ちをもつこと

です。 「恐」には複数の意味があります。 一つ目の意味は「おそれる。こわがる。おそろしい。こわい」です。 この意味で使用した熟語には「恐慌(きょうこう)」「恐怖(きょうふ)」などがあります。 二つ目の意味は「おそれいる。つつしむ。かしこまる」です。 この意味で使用した熟語には「恐悦(きょうえつ)」「恐縮(きょうしゅく)」などがあります。 「恐れる」は、自分に危害が及んだり、相手にかなわないと思い怖がるという意味で使われます。 例えば「敵を恐れる」などと使います。 「怖れる」と書くこともできます。 また、悪いことが起きることを想像し危惧するという意味でも使われます。 例えば「不祥事の発覚を恐れる」などと使います。 この意味で使う場合は「懼れる」と書くこともできます。 さらに、相手をうやまい恐れ多く思うという意味で使うこともできます。 例えば「社長を恐れる」などと使います。 この意味で使う場合は「畏れる」と書くこともできます。

「恐れる」の例文

  • 彼女はいつも人目を恐れて生活している。
  • 彼は虫を恐れてキャンプに行こうとしない。
  • 彼には人を恐れさせる権力がある。

「怖れる」の意味と使い方

「怖れる」は「おそれる」と読みます。 「怖れる」の意味は、恐いと感じることです。 「怖」には「こわい。おそれる。おじけづく」という意味があります。 「怖」を含んだ熟語には「怖気(おじけ)」「畏怖(いふ)」などがあります。 「怖れる」は、自分に危害が及ぶことや、相手にかなわないなどと思い怖がるという意味で使われます。 例えば「暴力を振るう親を怖れる」などと使います。 ただし、「怖れる」は表外読み(表外音訓)です。 表外読みとは、常用漢字表にのっていない読み方のことをいいます。 よって、「怖れる」は新聞や公用文では使われません。

「怖れる」の例文

  • 息子はまだ夜に一人で眠ることを怖れる。
  • 彼女は彼を怖れているように見える。
  • この道は、幽霊が出るとして住民に怖れられている。

「畏れる」の意味と使い方

「畏れる」は「おそれる」と読みます。 「畏れる」の意味は「すぐれたものに対して威圧したような気持ちをもつこと」です。 「畏」には「おそれおおい。おそれうやまう。かしこまる」という意味があります。 「畏」を含んだ熟語には「畏敬(いけい)」「畏縮(いしゅく)」などがあります。 「畏れる」は、うやまって恐れ多く思うことという意味で使われます。 例えば「神を畏れる」などと使います。

「畏れる」の例文

  • 憧れの人を目の前にして目が眩むほどの畏れを感じた。
  • 神様を畏れている人間は非情に多い。
  • あなたは少し他人を畏れる心を知ったほうが良いですね。

まとめ

「恐れる(おそれる)」は、身の危険を感じて怖がる。良くないことを想像して危惧するという意味で使われます。「人目を恐れる」「災害を恐れる」という使い方をします。「怖れる(おそれる)」は、身の危険を感じて怖がるです。「畏れる(おそれる)」は、うやまって近づかないという意味で使われます。

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