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「お立ち寄りいただけます」の意味と丁寧な敬語の言い換え、使い方を例文つきで解説

「お立ち寄りいただけます」は「立ち寄ってもらえます」という意味の敬語表現です。今回は「お立ち寄りいただけます」の意味や敬語、使い方、類似表現との違いを解説します。

「お立ち寄りいただけます」とは

意味は「立ち寄ってもらえる」

「お立ち寄りいただけます」は「おたちよりいただけます」と読みます。 「お立ち寄りいただけます」の意味は「立ち寄ってもらえる」です。 「立ち寄る」には「目的地に行く途中で、ついでに訪れる」という意味があります。 「いただけます」の意味は「~してもらえる」です。

敬語は尊敬語+謙譲語+丁寧語

「お立ち寄りいただけます」は品詞分解すると「お」+「立ち寄る」+「いただく」+「ます」となります。 「立ち寄る」についている「お」は尊敬を表す接頭辞です。 接頭辞「お(ご)」は、尊敬語・謙譲語・丁寧語のどれにもなります。 この場合の接頭辞は相手の動作を高めて敬意を示すためにつけているので尊敬語です。 「いただく」は本動詞の場合は「もらう」、補助動詞の場合は「~してもらう」という意味の謙譲語です。 この場合は補助動詞として使われています。 自分の動作をへりくだり、相手に敬意を示します。 「ます」は丁寧語です。 したがって「お立ち寄りいただけます」は尊敬語+謙譲語+丁寧語の正しい敬語表現です。 上司や取引先の相手など目上の人に対して使うことができます。

「お立ち寄りいただけます」の使い方

自分の場所に訪問することを提案する

「〜いただけます」は直訳だと「~してもらえる」という意味ですが、ビジネスシーンで提案するときに使う敬語表現です。 「お立ち寄りいただけます」の場合は、立地・営業時間・ドレスコード・人数の制限なく、気軽に訪問することができるお店などを紹介するときに使います。 例えば、ショッピングモールに併設されている店舗でお買い物帰りに立ち寄ることができるということを伝えるときなどです。

例文

例文

  • 〇〇駅直結なので、お出かけ前やお出かけ帰りにお立ち寄りいただけます。
  • お飲み物や軽食をご用意しておりますので、休憩所としてお立ち寄りいただけます。
  • ドレスコードなどはございませんので、お気軽にお立ち寄りいただけます。

類似表現との違い

「お立ち寄りできます」も提案

「お立ち寄りできます」も自分の場所へ訪問することを提案する敬語表現です。 「お立ち寄りできます」は品詞分解すると「お」+「立ち寄る」+「できる」+「ます」となります。 「立ち寄る」についている「お」は尊敬を表す接頭辞です。 「できる」は「そうすることが可能である」という意味です。 「ます」は丁寧語です。 よって、「お立ち寄りできます」も尊敬語+丁寧語の正しい敬語表現です。 しかし、「お立ち寄りできます」では冷たい印象を与えます。 目上の人に使う場合は謙譲語を使った「お立ち寄りいただけます」を使うのが望ましいです。

「お立ち寄りいただきます」は強制

「お立ち寄りいただけます」を「お立ち寄りいただます」とすると、相手に立ち寄ることを強制する敬語表現になります。 「お立ち寄りいただきます」は「立ち寄ってもらう」という意味です。 「立ち寄る」に尊敬を表す接頭辞「お」をつけて、「~してもらう」の謙譲語「いただく」と丁寧語「ます」をつけています。 したがって「お立ち寄りいただきます」正しい敬語表現ですが、立ち寄ることを強制する場面はあまりないので使用頻度は低いです。

「お立ち寄りいただけますか」は依頼

「お立ち寄りいただけます」は「お立ち寄りいただけますか」とすると、依頼の敬語表現になります。 「お立ち寄りいただけますか」は品詞分解すると「お」+「立ち寄る」+「いただく」+「ます」+「か」となります。 「立ち寄る」についている「お」は尊敬を表す接頭辞です。 「いただく」は「~してもらう」という意味の謙譲語です。 「ます」は丁寧語です。 「か」は疑問を表す終助詞です。 よって「お立ち寄りいただけますか」は「立ち寄ってもらえますか」という意味の正しい敬語表現です。 「お時間のある時にお立ち寄りいただけますか」などと、依頼をするときに使います。

「お立ち寄りいただけますでしょうか」は二重敬語でない

「お立ち寄りいただけますか」は「お立ち寄りいただけますでしょうか」とすることもできます。 「お立ち寄りいただけますでしょうか」は品詞分解すると「お」+「立ち寄る」+「いただく」+「ます」+「でしょう」+「か」となります。 「立ち寄る」についている接頭辞「お」は尊敬語です。 「いただく」は「もらう」の謙譲語です。 「ます」は丁寧語です。 「でしょう」は推量の「だろう」の丁寧語です。 「か」は疑問の終助詞です。 「お立ち寄りいただけますか」に、推量の「だろう」の丁寧語「でしょう」をつけることで、より謙虚で丁寧な依頼表現になります。 「お立ち寄りいただけますでしょうか」を二重敬語だと思う人も多いですが、正しい敬語表現です。 二重敬語とは、一つの言葉に対して同じ種類の敬語を使ってしまう事をいいます。 「お立ち寄りいただけますでしょうか」に使われている「ます」と「でしょう」は、どちらも丁寧語ですが、「ます」は「いただく」を丁寧にするために使われていて、「でしょう」は「だろう」を丁寧にするために使われています。 よってこの場合は、かかっている語が違うため二重敬語にはなりません。

「立ち寄る」の類語

来る

「来る」の意味は「ある場所からこちらに近づくように動く」です。 「来ていただけます」などと使うことができますが、丁寧さに欠けます。 目上の相手やビジネスシーンなどのかしこまった場面では「お立ち寄り」や「お越し」を使うことが多いです。

お越しになる

「お越しになる」は「来る」「行く」の尊敬語です。 相手が自分の元へ訪れてくれることを表すときに使い、「お立ち寄り」と言い換えることができます。 「おいでになる」よりも敬意の度合いが高いです。

おいでになる

「おいでになる」は「行く」「来る」「居る」の尊敬語です。 相手が自分の元を訪れることを表すときに「お立ち寄り」と言い換えることができます。

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