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「お立ち寄りいただければ幸いです」の意味と敬語、使い方、類語を例文つきで解説

「お立ち寄りいただければ幸いです」は、「立ち寄ってもらえれば嬉しい」という意味の敬語表現です。今回は「お立ち寄りいただければ幸いです」の意味や使い方、敬語、敬語の言い換え表現などを解説います。

意味と敬語

お立ち寄り

「お立ち寄り」は「おたちより」と読みます。 「お立ち寄り」の意味は「目的地に行く途中で、ついでに訪れる」です。 「立ち寄る」についている「お」は尊敬を表す接頭辞です。 接頭辞「お(ご)」は、尊敬語・謙譲語・丁寧語のどれにもなります。 この場合は、相手の動作を高めて敬意を示すためにつけているので尊敬語です。

いただければ

「いただければ」の意味は、「もらえれば」です。 「いただければ」は、「もらう」の謙譲語「いただく」に仮定を表す「れば」をつけた敬語表現です。 「ご(お)〜いただく」で一つの謙譲語と解釈する場合もあります。 「いただく」に仮定を表す「れば」をつけることで、直接的な表現を避け「〜してもらえれば」という柔らかいニュアンスの依頼表現になります。 「いただく」は漢字で「頂く」と書きますが、「頂く」と漢字で表記するのは「食べる」「飲む」という意味で使う場合と、「(物などを)もらう」の本動詞の謙譲語として使う場合です。 「いただければ幸いです」の場合の「いただく」は補助動詞なので平仮名で書くのが正しいです。

幸いです

「幸いです」は、「さいわいです」と読みます。 「幸いです」は、「自分にとって嬉しいことです」という意味です。 「幸い」に丁寧語「です」をつけています。 したがって「お立ち寄りいただければ幸いです」で「立ち寄ってもらえれば嬉しい」という意味になります。

「幸いです」の意味、使い方、敬語表現や類語、英語も紹介

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使い方と例文

自分の引っ越しやイベント開催の知らせなどで使う

「お立ち寄りいただければ幸いです」は自分の引っ越しや、新しいお店のオープン、自社の移転などを知らせる場面や、誰でも参加可能なカジュアルなイベント開催を知らせる場面で「他に用事があって忙しいと思いますが、合間をぬって来てもらえたら嬉しい」という依頼のニュアンスで使います。 また、年賀状など年始の挨拶文で「お近くにお越しの際はぜひお立ち寄りいただければ幸いです」などと使うこともできます。 その人が自分の場所に来てもらうことが主目的の時は使うことができないため、「訪問」との言い換えは不可です。 例えば「会議にお立ち寄りいただければ幸いです」などの使い方はできません。

ビジネスメール例文

移転のお知らせ

【件名】 店舗移転のお知らせ 【本文】 株式会社あいうえお 営業部 林田様 平素よりお世話になっております。 この度「ブティックかきくけこ」は、令和4年5月1日をもちまして下記の住所へ移転いたします。 新住所〒232‐2222 神奈川県横浜市都筑区〇〇〇1‐3‐2 電話 045‐1234‐2234 お近くにお越しの際は、お立ち寄りいただければ幸いです。 スタッフ一同心よりお待ちしております。 今後ともよろしくお願い申し上げます。 ブティックかきくけこ 長谷川

イベントの案内

【件名】 イベントのご案内 【本文】 株式会社ABC 営業部 部長瀬谷様 平素より大変お世話になっております。 株式会社CDEの営業部轟でございます。 この度、来春の新商品の発売に先駆けて、新商品のご紹介と予約会を兼ねたイベントを開催することになりました。 新商品のご説明はもちろんのこと、実用別のでモストレーションなども行います。 お忙しいとは存じますが、お時間のある時にぜひお立ち寄りいただければ幸いです。 日時 6月11日(月)~6月14日(木) 時間 10時~18時 会場 大橋ビル5階 大ホール 住所 横浜市△△△区3‐1‐2 ご不明な点や質問等ございましたら、営業部轟までお気軽にご連絡くださいませ。 ご来場心よりお待ち申し上げます。 轟

結婚祝いのお礼

【件名】 お礼 【本文】 星野部長 お疲れ様です。 営業1課の高橋です。 この度は、結婚のお祝いの品をいただきありがとうございました。 お心遣い感謝いたします。 お陰様で無事に引っ越しを終え、新婚生活をスタートさせました。 新生活で、いただいたお品を大切に使わせていただきます。 近くにお越しの際は、夫婦で出迎えますのでお気軽にお立ち寄りいただければ幸いです。 まだまだ未熟な私たちではございますが、力を合わせて温かな家庭を築いていく所存です。今後共よろしくお願い申し上げます。 高橋

年始の挨拶

【件名】 新年のご挨拶 【本文】 斎藤係長 明けましておめでとうございます。 昨年は大変お世話になりました。 この度〇〇へ転居し、心新たに新年を迎えました。 お近くへお越しの節はお立ち寄りいただければ幸いです。 本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。 長谷川

類似表現との違い

くだされば幸いです

「お立ち寄りくだされば幸いです」は「立ち寄ってくれれば嬉しい」という意味です。 「くだされば幸いです」の「くだされば」は、「くれる」の尊敬語「くださる」に婉曲表現「れば」をつけています。 「くだされば幸いです」は尊敬語の敬語表現で、「いただければ幸いです」は謙譲語の敬語表現です。 尊敬語と謙譲語の敬意の度合いは同じです。 相手の動作に対しては尊敬語を使い、自分の動作に対しては謙譲語を使います。 また、「くだされば幸いです」は「くれれば嬉しい」という意味で、「いただければ幸いです」は「もらえれば嬉しい」という意味ですが、こちらも丁寧の度合いに違いはありません。

いただけますと幸いです

「お立ち寄りいだければ幸いです」と似た敬語表現に、「お立ち寄りいただけますと幸いです」があります。 「いただけますと幸い」は、「もらう」の謙譲語「いただく」に丁寧語「ます」をつけた敬語表現です。 「いただけますと幸い」で「してもらえると嬉しい」という意味になります。 「いただければ」と「いただけますと」は、どちらも目上の人に対して使える丁寧な敬語表現ですが、「いただければ」は謙譲語のみを使った敬語表現で、「いただけますと」は謙譲語と丁寧語を使った敬語表現なので「いただけますと幸いです」のほうがより丁寧です。

いただけましたら幸いです

「お立ち寄りいただければ幸いです」は「お立ち寄りいただけましたら幸いです」ということもできます。 「いただけましたら幸い」は、「もらう」の謙譲語「いただく」に丁寧語「ます」と仮定の「たら」をつけた敬語表現です。 「いただけましたら幸いです」で「してもらえたら嬉しい・ありがたい」という願望を表す丁寧な言い回しになります。 「いただければ幸い」と「いただけましたら幸い」は、どちらも「してもらえたら嬉しい」という願望を表す丁寧な言い回しですが、「いただければ幸い」が謙譲語のみを使用した敬語表現で、「いただけましたら幸い」は、謙譲語と丁寧語を使った敬語表現なので「いただけましたら幸いです」のほうがより丁寧です。

幸甚に存じます

「幸いです」と似た表現には「幸甚に存じます」があります。 「幸甚に存じます(こうじんにぞんじます)」は、「幸甚」と丁重語「存ずる」と丁寧語「ます」をつけた敬語表現です。 「幸甚」は、「何よりの幸せ」「この上ない幸せ」「最上級の幸福」「幸せの極み」「大変ありがたい思う」という意味です。 「存ずる」は、「思う」の丁重語です。 丁重語とは謙譲語Ⅱともいわれ、へりくだることで相手に敬意を示すという点で謙譲語と同じですが、謙譲語とは違い、動作の対象ではなく自分が今話している相手に敬意を示す敬語です。 「幸甚に存じます」で、「この上なく幸せに思います」という意味になります。 丁寧語のみを使った「幸いです」よりも、丁重語と丁寧語を使った「幸甚に存じます」のほうが丁寧な敬語表現です。 また、「幸い」よりも「幸甚」のほうが堅い表現であるためフォーマルな場面に適しています。 ただし、かしこまりすぎて仰々しい印象を相手に与え、かえって失礼になってしまうので、社内の人に使う場合は「幸いです」のほうが適しています。

敬語の言い換え

お立ち寄りください

「お立ち寄りください」は、「立ち寄る」に尊敬を表す接頭辞「お」と、「くれ」の尊敬語「ください」をつけた敬語表現です。 正しい敬語表現ですが命令文であり、やや上から目線なので親しくない上司や社外の人に対して使うのは避けた方がよいでしょう。 「お立ち寄りくださいませ」とすると柔らかいニュアンスになります。 「くださいませ」は、「ください」に「ませ」をつけた敬語表現です。 「ませ」は「丁寧な気持ちを込めて、相手にある動作を要求する意」を表します。 「くださいませ」とすることで、「くれ」を丁寧にするだけでなく柔らかい印象を与えることができます。

お立ち寄りいただけますか

「お立ち寄りいただけますか」は、「立ち寄る」に尊敬を表す接頭辞「お」と、「もらう」の謙譲語「いただく」に丁寧語「ます」と疑問の終助詞「か」をつけた敬語表現です。 「お立ち寄りください」では丁寧さに欠けますが、「立ち寄ってもらえますか?」と疑問形にすることで、柔らかい依頼の表現になります。 「お立ち寄りいただけますでしょうか」とすることもできます。 「お立ち寄りいただけますでしょうか」は、「お立ち寄りいただく」にさらに丁寧語「ます」と、推量の「だろう」の丁寧語「でしょう」と疑問の終助詞「か」をつけています。 「お立ち寄りいただけますでしょうか」は、丁寧語を2つ使用していますが、「いただく」と「だろう」のそれぞれ別の語にかかっているので二重敬語にはなりません。 二重敬語とは、一つの語に同じ種類の敬語を重ねて使用してしまうことをいいます。 しかし、「いただけますでしょうか」はクドいのでシンプルに「いただけますか」が使われる事が多いです。

お立ち寄り願います

「お立ち寄り願います」は、「立ち寄る」に尊敬を表す接頭辞「お」と、「願う」に丁寧語「ます」をつけた敬語表現です。 「お立ち寄り願います」も正しい敬語表現ではありますが、「願います」が「願う」という言葉の丁寧語であるという点で丁寧さに欠ける(謙虚な態度が感じられない)表現であるため、親しくない上司や社外の人に対して使うは避けた方が無難です。 上司や社外の人に使用する場合は、「お願いいたします」などより丁寧な敬語表現を使用しましょう。

お立ち寄りいただきたく存じます

「お立ち寄りいただきたく存じます」は、「立ち寄る」に尊敬を表す接頭辞「お」をつけて、「もらう」の謙譲語「いただく」と「思う」の丁重語「存ずる」、丁寧語「ます」をつけた敬語表現です。 「お立ち寄りいただきたく存じます」で、「立ち寄ってもらいたいと思う」と柔らかくお願いをする表現になります。 「お立ち寄りいただければと存じます」とするとより丁寧です。 「いただければ」は、「してもらえたら〜」という仮定の表現で願望を表す丁寧な言い回しです。

お立ち寄りくださいますようお願いいたします

「お立ち寄りくださいますようお願いいたします」は、「立ち寄ってくれるようお願いする」という意味です。 「立ち寄ってくださいますよう」は、「立ち寄る」に尊敬を表す接頭辞「お」をつけて、「くれ」の尊敬語「ください」と丁寧語「ます」、婉曲表現の「よう」をつけています。 「くださいますよう〜」とすることで、断定を避けた柔らかい依頼表現になります。 「お願いいたします」は、「お願いする」の謙譲語+丁重語+丁寧語です。 「お」は謙譲語で、動作の対象を敬う接頭辞です。 「いたす」は丁重語、「ます」は丁寧語です。 「お願いいたします」の「いたす」も補助動詞なので「お願いいたします」と書くのが正しいです。

お立ち寄りいただきますようお願い申し上げます

「お立ち寄りいただきますようお願い申し上げます」は「立ち寄ってもらうようお願いする」という意味です。 「お立ち寄りいただきますよう」は、「立ち寄る」に尊敬を表す接頭辞「お」をつけて、「もらう」の謙譲語「いただく」と丁寧語の「ます」、婉曲表現の「よう」をつけています。 「いただきますよう〜」で、断定を避けた柔らかい依頼表現になります。 「お願い申し上げる」は、「お願いする」の謙譲語です。 「お〜申し上げる」で、動作対象を敬う謙譲表現になります。 「申し上げる」は本来「言う」の謙譲語ですが、この表現では「する」という意味の補助動詞です。 「お願い申し上げます」の「ます」は丁寧語です。 「お願いいたします」と「お願い申し上げます」の丁寧の度合いはどちらも同じですが、「お願い申し上げます」の方が意味的に謙虚で、やや丁寧です。 そのため、ビジネスシーンなどでは「お願い申し上げます」が使われる傾向があります。

「立ち寄る」の類語

来る

「来る」の意味は「ある場所からこちらに近づくように動く」です。 「来てください」などと使うことができますが、丁寧さに欠けます。 目上の相手やビジネスシーンなどのかしこまった場面では「お立ち寄り」や「お越し」を使うことが多いです。

お越しになる

「お越しになる」は「来る」「行く」の尊敬語です。 相手が自分の元へ訪れてくれることを表すときに使い、「お立ち寄り」と言い換えることができます。 「おいでになる」よりも敬意の度合いが高いです。

おいでになる

「おいでになる」は「行く」「来る」「居る」の尊敬語です。 相手が自分の元を訪れることを表すときに「お立ち寄り」と言い換えることができます。

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