「しかし」「だが」「しかしながら」「でも」は、「前に述べられたことを受けて、それとは対立する事柄を述べるときに使う接続詞」です。今回は「しかし」「だが」「しかしながら」「でもの意味と違いを紹介します。
「しかし」「だが」「しかしながら」「でも」は、すべて対立事項を結びつける接続詞(逆説)で、丁寧の度合いや使う場面が違います。 「しかし」は、もっとも一般的に使用される逆接です。 ビジネスシーンでも使用することが可能です。 「だが」は、「しかし」の書き言葉です。 かしこまった文章で使用することができますが、目上の人に対して使用する場合は丁寧語を使用した「ですが」に言い換えられることが多いです。 「しかしながら」は、「しかし」の改まった言い方です。 改まった文章や演説で使用されることが多いです。 強調したいときに使用されることがあります。 「でも」は「しかし」の話し言葉です。 ビジネスシーンでは「でも」は使用を避けるべきです。
「しかし」は接続詞です。 漢字で表記すると「然し」または「併し」になります。 「しかし」は、前に述べられたことを受けて、それとは対立する事柄を述べるときに使います。 例えば「今日は雨の予報だ。しかし晴れている」というように前の内容を否定したり、その内容から予想される事と反対のことを述べること表すときに使用することができます。 また、「しかし」は文頭におくことで「それにしても」という意味になります。 例えば「しかし、今日はほんとうに天気が悪いですね」というように、それまでの話題とは全く関係のない新たな話題を導入するときに使用することができます。 口語で「しかし君はほんとうに頭が良いねえ」などと、特に前の話しの内容を受けずに感心したりあきれたりした気持ちを含んで感動詞的に用いることも可能です。
「しかし」の例文
「だが」は、助動詞「だ」に助詞「が」がついて自立語化した接続詞です。 「だが」も、「しかし」と同様に前に述べられたことを受けて、それとは対立する事柄を述べるときに使います。 また、逆説だけではなく前の分の内容と後ろの文の内容が並列する場合は、ある事柄を一応認めた上で同類のことを対比的に述べる場合も使用することが可能です。 「だが」は書き言葉で、かしこまった文章で使用することができます。 ただし、目上の人に使用する場合は丁寧語を使用した「ですが」に言い換えられることが多いです。
「だが」の例文
「しかしながら」は、接続詞です。 「しか」は副詞、「ながら」は助詞ですが、「し」についてはサ変動詞「す」の連用形とする説と強意の助詞とする説があります。 「しかし」と同じ意味ですが、「しかしながら」は「そうではあるが、しかし」と強調したいときに使用されることがあります。 「しかし」より格式張った言い方で、改まった文章や演説で使用されることが多いです。
「しかしながら」の例文
「でも」は、「それでも」を略した接続詞です。 前に述べた事柄と相反する事柄を述べるときに使用します。 また、相手の言葉を受けて不満を示したり、反論するときにも使用することができます。 例えば、「終わる前に来れたのだからいいよね」という一言に対して「でも遅刻は良くないよね」という使い方をすることができます。 「でも」は、話し言葉なのでビジネスシーンで使用するのは不適切です。 ビジネスシーンでは「しかし」に言い換えられます。
「でも」の例文