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「心肺停止」と「死亡」の違いと使い分け

「心肺停止(しんぱいていし)」と「死亡(しぼう)」の違いをご存知でしょうか。ニュースなどでもよく耳にする言葉ですよね。今回は「心肺停止」と「死亡」の意味と違いを紹介しますのでぜひ参考にしてください。

「心肺停止」と「死亡」の違い

心肺停止(しんぱいていし)
心臓と肺の動きが停止した状態。
死亡(しぼう)
医師によって呼吸運動および脳機能の永久停止が確認された状態。

「心肺停止(しんぱいていし)」は、何らかの原因で心音が聞こえず呼吸をしていない状態のことをいいます。 心肺停止状態であると判断をすることは、心音と呼吸を確認すれば良いので誰でも可能です。 心肺停止状態であっても、心臓マッサージやAEDの使用、人工呼吸などで蘇生する可能性があるので迅速な救命処置が必要です。 「死亡(しぼう)」は、人が死ぬことです。 臨床的に心拍動、呼吸運動および脳機能の永久停止が明確な状態のことをいいます。 この場合、蘇生することはありません。 「心肺停止」の判断は誰でも可能であるのに対して、「死亡」と判断できるのは医師のみです。 これは、心肺停止の状態で蘇生する可能性があるのにも関わらず、死亡と判断されてしまうと命を救えなくなってしまうからです。 例えば、雪山で遭難者の捜索をしていたとします。 心肺が停止していて明らかに死亡していたとしても、医師以外が死亡と判断することはできません。 よって、この時点では「遭難者が心肺停止の状態で病院へ搬送」などと報道されます。 そして、搬送先の病院で医師が「死亡」と判断をして初めて「死亡しました」と報道されることになります。

「心肺停止」の意味と使い方

「心肺停止」は「しんぱいていし」と読みます。 「心肺停止」の意味は「心臓と肺の動きが停止した状態」です。 「心肺停止」は、何らかの原因で心音が聞こえず呼吸をしていない状態のことをいいます。 心肺停止状態であると判断をすることは、心音と呼吸を確認すれば良いので誰でも可能です。 心肺停止状態であっても、心臓マッサージやAEDの使用、人工呼吸などで蘇生する可能性があります。 ただし、4〜5分以上心肺停止の状態が続き脳に血液がいかなくなってしまうと蘇生できなくなってしまったり、蘇生できても脳に障害が残ってしまったりします。 つまり迅速な救命処置が必要な状態であるといえます。 例えばニュースなどで「心肺停止の状態で搬送」と報道された場合は、「心臓と肺の動きが停止している状態で搬送された」ということを意味しています。

「心肺停止」の例文

  • 火災現場で大量の煙を吸い込んで心肺停止の状態に陥った。
  • 心肺停止の状態で発見されたが、その後何とか一命を取り留めることができた。
  • 心肺停止となってからすでに5分が経過している。

「死亡」の意味と使い方

「死亡」は「しぼう」と読みます。 「死亡」の意味は「人が死ぬこと」です。 「死亡」とは、臨床的に心拍動、呼吸運動および脳機能の永久停止が明確になったときとされています。 基本的には、心拍動の停止、角膜反射に基づく脳機能の停止が確認されると「死亡」と判断されます。 「死亡」の診断をする行為は医療行為であるため、医師だけが判断をすることができます。 心肺が停止していても医師によって「死亡」と診断されなければ「死亡」ということはできません。 例えばニュースなどで「死亡」と報道された場合は、すでに医師によって死亡と判断されたことを意味しています。

「死亡」の例文

  • 病院に搬送されてすぐ医師によって死亡宣告をされた。
  • この事故によって2名死亡したことが確認されています。
  • すでにその時彼は死亡していたと考えられる。

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