「進歩(しんぽ)」「進捗(しんちょく)」「進度(しんど)」「進化(しんか)」の違いをご存知でしょうか。今回は「進歩」「進捗」「進度」「進化」の意味と違い、使い分け方を紹介しますのでぜひ参考にしてください。
「進歩」と「進化」が類語で、「進捗」と「進度」が類語です。 「進歩」は、物事はよい方向に進んでいくことを表します。 例えば「科学の進歩」「彼の技術は日々進歩している」などと使います。 「進化」は、生物が何世代もかけて形態や機能の分化・変異の過程を積み重ねながらより環境に適した状態になることを表します。 例えば、「猿が進化して人間になった」などと使います。 転じて、「進化」には「進歩し発展すること」という意味があり、この意味では「進歩」と同義です。 「進捗」は、目的や目標などに向けて物事が進み捗ることを表します。 例えば「工事は進捗している」「プロジェクトの進捗状況を報告する」などと使います。 「進度」は、物事の進行の程度を表します。 例えば「工事の進度が遅い」「学習進度が速い」などと使います。 「進捗」は進みはかどることを表しますが、「進度」は進行の程度であり「はかどる」という意味はありません。 「進捗状況」=「進度」です。ビジネスシーンにおいても「進度」は一般的に使用されず、「進捗状況」を使うのが普通です。
「進歩」は「しんぽ」と読みます。 「進歩」の意味は「物事が望ましい方向へ進んでいくこと」です。 「進」には「すすむ。すすめる。前へ出る」という意味があります。 「歩」には「進みぐあい。なりゆき」という意味があります。 「進歩」は、よい方向に進んでいくことを表します。 例えば「科学の進歩」「彼の技術は日々進歩している」などと使います。 悪い方向に進んでいっている場合は使うことができません。 「進歩」の対義語は「退歩(たいほ)」です。
「進歩」の例文
「進捗」は「しんちょく」と読みます。 「進捗」の意味は「物事が進み、はかどること」です。 「進」には「すすむ。すすめる。前へ出る」という意味があります。 「捗」には「はかどる。仕事が順調に進む」という意味があります。 「進捗」には、目的や目標などに向けて物事が進み捗ることを表します。 例えば「工事は進捗している」「プロジェクトの進捗状況を報告する」などと使います。 「進捗状況」とは、「物事がどれだけ進んでいるか」を表します。 「進捗」の対義語は「停滞(ていたい)」です。
「進捗」の例文
「進度」は「しんど」と読みます。 「進度」の意味は「物事の進み具合」です。 「進」には「すすむ。すすめる。前へ出る」という意味があります。 「度」には「ほどあい」という意味があります。 「進度」は、物事の進行の程度を表します。 例えば「工事の進度が遅い/早い」などと使います。 「進度」には「具合」という意味が含まれています。 よって「進度具合」という使い方は二重表現になるため誤用です。 二重表現とは、同じ意味の言葉を重ねて使用することをいいます。
「進度」の例文
「進化」は「しんか」と読みます。 「進化」の意味は
です。 「進化」は、生物が何世代もかけて形態や機能の分化・変異の過程を積み重ねながらより環境に適した状態になることを表します。 例えば、「猿が進化して人間になった」などと使います。 また、広い意味では物事が望ましい方向や複雑な方向に変化することも表すこともできます。 例えば「スマートフォンはさらなる進化を遂げた」などと使います。 「進化」の対義語は「退化」です。
「進化」の例文