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「主催」「主管」「共催」「協賛」「協力」「後援」の違いと使い分け

「主催(しゅさい)」「主管(しゅかん)」「共催(きょうさい)」「協賛(きょうさん)」「協力(きょうりょく)」「後援(こうえん)」の違いをご存知でしょうか。今回は「主催」「主管」「共催」「協賛」「協力」「後援」の意味と違い、使い分け方を紹介します。

「主催」「主管」「共催」「協賛」「協力」「後援」の違い

主催(しゅさい)
中心となって催し物を行うこと
主管(しゅかん)
中心となって管轄・管理をすること
共催(きょうさい)
一つの催しを二つ以上の団体が共同で行うこと
協賛(きょうさん)
催し物などの趣旨に賛同して協力すること
協力(きょうりょく)
一つの目的のために他と力を合せて物事を行うこと
後援(こうえん)
背後で援助すること

「主催(しゅさい)」は、行事やイベントなどを中心となって行う個人や団体、機関のことです。 例えば製薬会社が催し物を開いたのであれば、主催者は製薬会社であり全ての責任をおいます。 「主管(しゅかん)」は、ある仕事中心となって管轄・管理をすることです。 催し物においては、主催者に運営を委託され、運営の実務を行う企業や団体のことをいいます。 主催者と同様に、トラブルが起きた場合などは責任をおいます。 「共催(きょうさい)」は、一つの催しを二つ以上の団体が共同で行うことです。 主催が一つの団体の場合は、「主催」、二つ以上ある場合は「共催」と使い分けます。 「協賛(きょうさん)」は、催し物などの趣旨に賛同して協力することです。 催し物の趣旨に賛成し、その実現のために金銭的な援助や、人や物サービスを提供するなどして助けるスポンサーが協賛にあたります。 「協力(きょうりょく)」は、催しものが成功するように力を合わせることです。 例えば、催し物を行う場所や物品を提供するなど特定の役割を担うことをいいます。 「後援(こうえん)」は、後ろで援助することです。 催し物においては、資金の援助を行うこともありますが主にイベントの信頼性を高めるために企業や公的な機関が名前を貸したり、広報活動を支援することをいいます。

「主催」の意味と使い方

「主催」は「しゅさい」と読みます。 「主催」の意味は「中心となって会合や催し物を行うこと」 「主」には「おもな。中心になるもの」という意味があります。 「催」には「もよおす。会合や行事などを行う」という意味があります。 「主催」は行事やイベントなどを中心となって行う個人や団体、機関を指して使用します。 例えば、新聞社が中心となって行う花火大会であれば「新聞社主催の花火大会」と表すことができます。 また、中心となって催し物を行う人を「主催者」ということができます。 「主催」と似た言葉に「主宰(しゅさい)」があります。 「主宰」の意味は「人々の上にたって全体を取りまとめること」です。 主に、団体のトップを指して使用します。 「全体の中心になる」という意味では共通していますが、「主宰」には「催し物を行う」という意味はありません。 混合してしまわないように注意しましょう。

「主催」の例文

  • 政府主催で犠牲者の追悼式が行われた。
  • 起業をして初めて大きなイベントを主催することになった。
  • 友人が主催するパーティーに参加する。

「主管」の意味と使い方

「主管」は「しゅかん」と読みます。 「主管」の意味は「ある仕事を中心となって管轄・管理をすること」です。 また、その人を表します。 「主」には「おもな。中心になるもの」という意味があります。 「管」には「つかさどる。とりしまる」という意味があります。 責任を負って、先頭に立ちその仕事を管轄・管理することを「主管する」と表すことができます。 また、責任を追い権限によって支配する人を「主管者(しゅかんしゃ)」といいます。 主管するのは、個人ではなく部署や課・部門全体の場合もあり、「主管部署」「主管部門」などと呼ばれることもあります。

「主管」の例文

  • 祖父は、教会の住職、主管として地方に派遣された。
  • 日本で起きた事件に関しては、日本の主管で裁判を行う。
  • 西武ライオンズ主管の試合は、西武ドームで行われる。

「共催」の意味と使い方

「共催」は「きょうさい」と読みます。 「共催」の意味は「一つの催しを二つ以上の団体が共同で行うこと」です。 「共催」は「共同主催者」の略です。 「共」には「ともに。いっしょに」という意味があります。 「催」には「もよおす。会合や行事などを行う」という意味があります。 「共催」は、複数の団体が一つのイベントを行う場合に使用します。 主催が一つの団体ではない場合にのみ用いられる言葉です。 例えば、「○○連盟と○○社の共催」という使い方をします。

「共催」の例文

  • このスピーチコンテストは、市と出版社の共催で行われている。
  • オランダとベルギーの共催で大会が開かれることになった。
  • 大規模なイベントになることが予想されるため他者の共催を検討する。

「協賛」の意味と使い方

「協賛」は「きょうさん」と読みます。 「協賛」の意味は「催し物などの趣旨に賛同して協力すること」です。 「協」には「力を合わせる」という意味があります。 「賛」には「たすける。力を添える」という意味があります。 計画などの趣旨に賛成し、その実現のために金銭的な援助や、人や物サービスを提供するなどして協力することを「協賛する」といいます。 特に貢献その大きい協賛を「特別協賛」と呼ぶこともあります。

「協賛」の例文

  • チャリティーイベントであれば喜んで協賛します。
  • 今回のイベントでは多くの企業や団体が協賛している。
  • 弊社では地域のイベントに協賛し、地域の方々との交流を怠らないようにしています。

「協力」の意味と違い

「協力」は「きょうりょく」と読みます。 「協力」の意味は「一つの目的のために他と力を合せて物事を行うこと」です。 「協」には「力を合わせる」という意味があります。 「力」には「ちから」という意味があります。 ある目的のために心を合せて努力することを「協力する」と表すことができます。 例えば、「企画が成功するように協力する」などと使用します。 資金などの援助も「協力」になりますが、資金面よりも場所や物を提供するなど特定の役割をもって共に努力していくことをいいます。

「協力」の例文

  • 安全にイベントを行うために警察の方に協力してもらい、警備を強化した。
  • みなさんの協力なしでは成功させることはできませんでした。
  • 会場の方の協力があって、スムーズに設営をすることができた。

「後援」の意味と違い

「後援」は「こうえん」と読みます。 「後援」の意味は

  1. 背後で援助すること
  2. 後方にひかえる援兵

です。 「後」には「うしろのほう」という意味があります。 「援」には「たすける。すくう。力をかす」という意味があります。 一つ目の「背後で援助すること」という意味では、物事が円滑に進むように後ろ盾になることを「後援する」と表すことができます。 イベントなど催し物においては、資金の援助を行うこともありますが主にイベントの信頼性を高めるために企業や公的な機関が名前を貸したり、広報活動を支援することをいいます。 二つ目の「後方に控える援兵」という意味では、戦いを助ける軍勢を指すときに使用します。現代でこの意味で使用されることはまれです。

「後援」の例文

  • 映画製作をするには影響力のある後援者いることが重要だ。
  • 後援者の方々にお礼の挨拶にいく。
  • このイベントには出版関係者で組織された後援団体が存在する。

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