「つまずく」と「つまづく」はどちらも、歩行中に誤って足先を物に当てて前のめりになることです。例えば「小石につまずく(つまづく)」などと使います。「つまずく」は現代仮名遣いであり「つまづく」は歴史的仮名遣いです。一般的には「つまずく」と表記サれることが多いです。
「つまずく」と「つまづく」はどちらも漢字で「躓く」と書きます。 「つまずく」と「つまづく」の違いは、仮名遣いです。 どちらの仮名遣いを使用しても意味は変わりません。 「つまずく」は、現代仮名遣いです。 現代仮名遣いとは、現代語をかなで書き表す場合の規則として内閣が告示した仮名遣いのことをいいます。 「つまづく」は、歴史的仮名遣いです。 歴史的仮名遣いとは、平安時代中期以前の文献を基準として定められた仮名遣いです。 例えば平仮名の「え」を現代では「ゑ」と書かないのと同じで、現代では「つまずく」と書くのが正しいとされます。 しかしながら、辞書では「つまづく」と記載されているものもあり、歴史的仮名遣いで「つまづく」と書くことも許容されています。 特に使い分ける必要はありませんが、ビジネスシーンで報告書などを書く時は、現代仮名遣いで「つまずく」と書くのが望ましいでしょう。
「つまずく」の意味は、
です。 一つ目の「歩行中に、誤って足先を物に当てて前のめりになる」という意味では、例えば歩いているときに段差などに足をひっかけて転びそうになることを言い表すときに使用します。 二つ目の「物事の途中で、思わぬ障害に突き当たっていきづまる」という意味では、例えばプロジェクトを進めていく途中で何か問題が起きてしまって上手く進まなくなってしまったということを言い表すときに使用します。 漢字では「躓く」と書きますが、「躓」は常用外漢字(常用漢字表に載っていない、新聞や公的文章では使われない漢字)なので、一般的に平仮名で「つまずく」と書きます。
「つまずく」の例文
「つまづく」の意味と使い方は「つまずく」と同じです。 「躓く」を歴史的仮名遣いで表記すると「つまづく」になります。 そもそも「躓く」の語源は、「爪突く(つまつく)」という言葉です。 「あやまって爪を突いて体がよろける」ということから転じて「足を物にぶつけて前のめりになる」という意味で使用されるようになりました。 元の言葉が「爪突く」という言葉だと考えると歴史的仮名遣いで「つまづく」と表記されていたのも納得がいくと思います。 ここから、歴史仮名遣いから現代仮名遣いへ変更するときに「づ」を「ず」、「ぢ」を「じ」と表記する決まりができて、「つまずく」と表記されるようになりました。
現代仮名遣いとしては「つまずく」が正しい表記です。 しかし、「つまづく」も間違いであるとはいいきれません。なぜなら辞書でも「つまづく」の表記を使うことがあると表記しているからです。 よって、「つまずく」が推奨されているものの、特に使い分ける必要はありません。