「薄い本」は「二次創作同人誌」のことを指す隠語です。「同人誌」は、主にマンガやアニメなどのファン(=同人)による二次創作作品の同人雑誌の略語で、個人や仲間と合同で自費で作成することからページ数が少なく薄いため「薄い本」と言われています。「薄い本」という隠語が使われるのは、公の場で「同人誌」と言わないようにするためです。
「薄い本」は「二次創作同人誌」のことを指します。 「同人誌」は、主にマンガやアニメなどのファン(=同人)による二次創作作品の同人雑誌の略語です。個人で作成したり仲間と合同で作成したりする自費刊行雑誌のことです。 要するに「薄い本」の執筆者はアマチュアがほとんどで、趣味で作成している人が多くなっています。 旧来の「同人誌」は「同人(同じ趣味を持った人たち)が自費で作る雑誌」のことで、元々は俳句や短歌、文学などが好きな者同士が発表の場を作るために刊行した文学誌のことを指していました。 同人誌の始まりは明治時代まで遡り、硯友社の『我楽多文庫』などがあります。
同人誌自体がページ数が少なく薄いことが多いことから「薄い本」と呼ばれています。 ページ数が少なく薄いのは、ページ数が増えるほど作成に時間と費用がかかり、それによって同人誌自体の販売価格も高くなるため、作成にも販売にもお手頃である30ページ前後で作成されるからです。 ただ、同人誌を作成する人や団体の中にはイベントに向けて総集編を作ったり合同で作成して分厚い同人誌が販売されることもありますが、それでも隠語では「薄い本」と言われます。 実際に薄いかどうかではなく、「同人誌」の隠語として「薄い本」が使われているということになります。 さらに「薄い本」という隠語が頻繁に使われる理由に、同人誌の中には18歳未満禁止の内容のものも多いこともあります。性的表現が含まれることから公の場で「同人誌」と言わないように「薄い本」と言う言葉が広まりました。
「薄い本」は基本的に同人仲間の会話で使われます。 「薄い本どこで買う?」「新しい○○さんの薄い本読んだ?」などと同人誌について話す時に使います。 ちなみに「薄い本」は「同人誌即売会」というイベントで買うことが出来ます。 世界最大の同人誌即売会は「コミックマーケット」であり、通称「コミケ」です。 同人誌を配布や販売をして、同人同士で趣味を分かち合う事ができます。 他にも音楽CDやグッズが販売されることもあります。 そしてこの即売会で買った「薄い本」をコレクターズショップなどに売却をする人もいるため、参加していなくても「薄い本」を購入することも出来ます。 「薄い本が厚くなるな」という言葉があります。 これは原作において、登場人物同士が結ばれたり結婚をしたりしたことによって、原作の中では描かれていない部分や描写(主に性的表現)が「薄い本」で描かれることを期待して言う言葉です。 その描写を描くことでページ数が増えるという意味で「薄い本が厚くなるな〜」と期待しているということになります。 ちなみに元ネタはネットスラング「胸が熱くなるな」からきています。 これは周りが見えないほど熱中している人を揶揄している言葉で、「薄い本」とは関係ありません。
「薄い本」の例文