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「渡る」と「亘る」の意味の違いと使い分け

「渡る」と「亘る」は、どちらも「わたる」と読む異字同訓です。「渡る」の意味は、川や海、橋や道路などの向こう側へ移動することです。「亘る」の意味は、広い範囲に及ぶ ことやある時間・期間がとぎれることなく引き続くことです。例えば「橋をわたる」であれば、「渡る」を使います。

「渡る」と「亘る」の違い

渡る(わたる)
川や海、橋や道路などの向こう側へ移動すること
亘る(わたる)
①世の中を生きていく ②広い範囲に及ぶ ③ある時間・期間がとぎれることなく引き続く

「渡る(わたる)」の意味は、川や海、橋や道路などの向こう側へ移動することです。 例えば「橋を渡る」「海を船で渡る」という使い方をします。 「亘る」の意味は、①世の中を生きていく ②広い範囲に及ぶ ③ある時間・期間がとぎれることなく引き続く の3つです。 「亘る」には「川や海、橋や道路などの向こう側へ移動する」という意味はありません。 例えば「上手く世を亘る」「細部に亘って調べる」「10時間に亘る手術」という使い方をします。 「亘る」は常用漢字ではないため、新聞などでは「渡る」もしくは平仮名で表記されます。

「渡る」の意味と使い方

「渡る」は「わたる」と読みます。 「渡る」の原義は、

  1. 間を隔てているものを越えて向こう側に移る
  2. 橋・道路などを通って向こう側に移る

です。 「渡」には「わたる。わたす。川や海をわたる」という意味があります。 「渡る」は、川や海、橋や道路などの向こう側へ移動することを表すときに使用します。 例えば「船で海を渡る」「横断歩道を渡る」のように使用することができます。 この意味から転じて、

  • 世の中を生きていく
  • ある範囲・数値にまで及ぶ
  • ある時間・期間が途切れることなく続く

という意味でも使用されます。 この意味で使用する場合は「亘る」を使用することもできます。

「渡る」の例文

  • 橋を渡った先に祖父の家がある。
  • 横断歩道を渡るときは注意をしましょう。
  • なんとか泳いで向こうの岸へ渡ることができた。

「亘る」の意味と使い方

「亘る」は「わたる」と読みます。 「亘る」の意味は

  1. 世の中を生きていく。暮らしていく
  2. ある範囲・数値にまで及ぶ。また広い範囲にくまなく及ぶ
  3. ある時間・期間がとぎれることなく引き続く

です。 「亘」には「わたる。めぐる」という意味があります。 一つ目の「世の中を生きていく」という意味では、「世を上手く亘る」というように使います。この意味で使用する場合は「渡る」を使用することも多いです。 二つ目の「ある範囲・数値にまで及ぶ。また広い範囲にくまなく及ぶ」という意味では、例えば広範囲に及んで調査をするということを「広範囲に渡って調査をする」と表すことができます。 三つ目の「ある時間・期間がとぎれることなく引き続く」という意味では、例えば長い期間をかけて話し合っていることを「数ヶ月に渡って話し合いをしている」などと表すことができます。 「亘る」は常用漢字ではありません。 新聞や公的文章では「渡る」もしくは平仮名で表記されることが多いです。

「亘る」の例文

  • 長年に亘る友情があっけなく壊れてしまった。
  • 数回に亘って当事者による説明会が行われた。
  • 長きに亘り多くのお客様にご利用いただきまして誠にありがとうございました。

まとめ

「渡る(わたる)」と「亘る(わたる)」の違いは、「亘る」のほうが使い方が限定されている点にあります。「渡る」が、世の中を生きていくことや、ある範囲・数値にまで及ぶという意味で使われるのに対して「亘る」は、る範囲・数値にまで及ぶ。また広い範囲にくまなく及ぶという意味で使われることがほとんどです。

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