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「許す」と「赦す」の意味の違いと使い分け

「許す」と「赦す」は、どちらも「ゆるす」と読む同訓異字です。「許す」の意味は、相手の願いや申し出を受け入れたり認めることです。「赦す」の意味は、罪や過失を咎めないことです。例えば、「貸し出しをゆるす」であれば「許す」を使います。

「許す」と「赦す」の違い

「許す(ゆるす)」・・・相手の願いや申し出を受け入れる・認める 「赦す(ゆるす)」・・・罪や過失を咎めないことにする

「許す」は、「相手の願いや申し出を受け入れる・そうすることを認める」という意味で使用されます。 「許」という漢字には「認める」という意味があり、「〜しても良い」と許可を出したり、認める場合に使用されるのが「許す」です。 「赦す」は、「罪を犯した相手を罰しない」という意味で使用されます。 罪を責めない・咎めないという意味以外で「赦す」を使用することはありません。 ただ、「赦す」は常用漢字であるため、新聞など公に出されている文章では「罪を罰しない」という意味でも「許す」を表記します。 「許す」はどちらの意味でも使用できるので、どちらで表記するのか迷ったときは「許す」を使用すれば間違いありません。

「許す」の意味と使い方

「許す」は、

  • 相手の願いや申し出を受け入れる
  • 相手の思い通りにさせること
  • 罪や過失を容認する
  • 義務や負担などを免除する
  • 状況などがある物事を可能にする
  • 警戒や緊張をゆるめる
  • そうであると認める・容認する

という意味で使用されます。 「許」という漢字が使われていることからもわかるように、「許可をする」「認める」という意味で使用されるのが「許す」です。 相手の願いや要望だけではなく、「時間が許す限り...」というように状況などがある物事を可能にする場合にも使用されます。 また、「ゆるめる」という意味もあり、「気を許す」「心を許す」といった使い方をすることも可能です。 「許す」の意味はとても広く、「罪を過失を容認する」という意味や「義務や負担を免除する」という意味もあるので「赦す」を「許す」と書くこともできます。

例文

  • 父は姉が結婚することを許した。
  • 子供のわがままを許してばかりいるのは教育に良くない。
  • 彼女は彼にすっかり気を許し、大金を預けてしまった。
  • 法律の許す範囲なら何をしても良いというわけではない。
  • 税金の滞納は許されない。

「赦す」の意味と使い方

「赦す」の意味は、「罪や過失を咎めないことにする」です。 相手のした悪事に対して、相手を罰したり、恨んだり、償いを求めたりしないということです。 例えば、不倫をした結婚相手に慰謝料請求をしたり訴訟を起こしたりすることもなく普通に生活していくことをゆるす場合は、相手の悪事を咎める行為を放棄するという意味なので「赦す」を使用します。 また、「納税」「兵役」など果たすべき義務や背負うべき負担を免除するという意味で使用する場合も「赦す」を使用します。 「許す」とは違い、「認める」という意味では使用されないので注意しましょう。

例文

  • 彼の反省している姿を見て、彼のしたことを赦そうと思いました。
  • 罪を赦すことが、彼女のためになるとはかぎらない。
  • 持病のある人は、納税を免除されることが赦されている。

まとめ

「許す(ゆるす)」は、相手の願いや申し出を受け入れるという意味で使われます。例えば「使用を許す」「わがままを許す」という使い方をします。 「赦す(ゆるす)」は、罪や過失を咎めないことにするという意味で使われます。例えば「罪を赦す」「納税を赦す」という使い方をします。

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