「宜しく(よろしく)」は、挨拶や、依頼をするときなど様々な意味で使用される言葉です。今回は「宜しく」と「よろしく」の意味と違いを紹介しますので是非参考にしてください。
「宜しく」と「よろしく」の意味は同じです。 「よろしく」を漢字表記にすると「宜しく」になります。 漢文訓読(漢文の語順構成を維持しながら、訓点を付して日本語の文体に置き換えて読むこと)で、「宜」を「よろしく〜すべし」と読むことから、「よろしく」に「宜」という漢字を当てたといわれています。 「宜しく」は常用漢字でないので、新聞など公用文では使用されません。 一般的には「よろしく」と平仮名で表記されます。
「宜しく」は「よろしく」と読みます。 「宜しく」は、形容詞「よろし」の連用形です。 「宜しく」の意味は、
です。 一つ目の「ほどよく見計らって」という意味では、「不都合などが起こらないようにしてほしい」ということを表すときに使用されます。 例えば「ミスがないように宜しく進めてください」という使い方をします。 二つ目の「希望の実現に対して、相手に望ましい配慮を期待する」という意味では、相手に依頼をするときに使用されます。 例えば、「〜をしてくれるよう宜しくお願いいたします」という使い方です。 三つ目の「今後の良好な交際や相手の適切な配慮を願う」という意味では、挨拶で使用されます。 例えば「今後とも宜しくお願い申し上げます」という使い方です。 四つ目の「親密な関係を保って、楽しげに物事をする」という意味では、「宜しくやる」の形で使用されます。 例えば「AさんとBさんは今頃宜しくやっているだろう」という使い方で、「AさんとBさんは今頃楽しげに過ごしていることだろう」という意味になります。 五つ目の「いかにもそれのように、さながらに」は、名詞につく形でその類似や共通点を詠嘆を込めて表すやや古風な表現です。 例えば「医師宜しく〜」は「医師のように/医師さながらに」という意味になります。 六つ目の「ぜひとも〜したほうがよい」という意味では、「宜しく〜すべし」の形で使われます。 例えば「宜しく勉強すべし」で「ぜひとも勉強したほうがよい」という意味になります。
「宜しく」の例文
「よろしく」は「宜しく」の平仮名表記です。 「よろしく」は「宜しく」と同義です。 どちらの表記を使用しても誤りではありませんが、「宜しく」は常用外漢字であるため一般的には「よろしく」と平仮名で表記されます。