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「社会人」を英語で正しく表現する方法【誤用に注意!】

日本では「社会人になる」「社会人として」などとよく使われる「社会人」という言葉。しかし、英語では「社会人」にあたる言葉が存在しない。そこで「社会人」の英語表現を解説していきたいと思う。

「社会人」の英語として不自然なもの

「社会人」という言葉は英語にはありません。 そのため和英辞典などでは無理矢理英訳しており、不自然な英語(意味は通じるかもしれないがネイティブは使わない英語)が多く掲載されています。 まず「社会人」の英訳として紹介される英語が本来はどういう意味なのか解説していきます。

「a member of society」は「社会の一員」

「社会人」の英語として「a member of society」がよく紹介されますが、これは「社会の一員」という意味です。 よって、社会人でなくても、つまり生まれたばかりの赤ん坊も小学生も大学生も皆「a member of society」です。 例文で、「a member of society」の使い方を見てみましょう。

We need to consider the needs of younger members of society in Japan.

日本では社会の若い人たちのニーズも考える必要がある。

As a member of society, you can't be indifferent to politics. Go vote!

社会の一員として、政治に無関心では駄目だよ。選挙に行かないと。

「working adult」は「働く大人」

「社会人」の英語として「working adult」もよく紹介されます。 これはネイティブに意味は通じると思われますが、単に「働いている大人」という意味でしかなく、一つの熟語やイディオムではありません。 これだと、大学生がアルバイトをしていても「working adult」になってしまいます。 「working adult」と似た英語に「working age」があります。 「working age」は日本語では「生産年齢」と言われ、15歳から64歳までを指します。

What is it like to be a working adult?

大人になって働くってどんな感じなの?

「full‐fledged」は「一人前の。熟練した」

知らない人が多いかと思いますが「full‐fledged」も「社会人」の英訳として紹介されることがたまにあります。 「full‐fledged」は「一人前の。熟練の」という意味で「社会人」という意味ではありません。 一人前ではない社会人もいますから、おかしいのがわかるかと思います。 「fledge」とは「(子供の鳥が)巣立つ」という意味です。 「full-fledge」で「完全に巣立つことができる」というニュアンスです。

Within a few months, the student had become a full-fledged instructor.

数ヶ月で、その生徒は一人前の講師になりました。

「講師」を意味する英語4つを類語・例文つきで詳しく解説

WURK

She’s a full-fledged member of the community.

彼女はコミュニティの立派なメンバーだ。

「go out into the world」は意味不明

「社会人になる」を「社会に出る」と解釈し、「go out into the world」「go into the real world」などと紹介している辞書もありますが、これらの表現はまず使いません。 ネイティブに「I just went out to the world!(社会人になったばっかりなんだ!)」と言っても、理解不能でしょう。 「What do you mean? Where have you been then? haha(どういう意味?今までどこにいたの?笑)」と聞き返されてしまうかもしれません。

「社会人」の英語

「graduated from university」で「大学を卒業した」

「社会人になったばかり」と言いたい場合は「大学を出たばかり」といえばよいでしょう。 「大学を卒業する」は

  • graduate from university
  • finish college
  • get a bachelor's degree(学士を取る)

などと表現すればよいでしょう。 その他にも、見慣れない表現かと思いますが「straight out of schoolroom」があります。 直訳すると「教室を出たから直行して(ここにいる)」で、「学校を卒業したばかり」という意味になります。

She has just graduated from college and never had practical experience in sales.

彼女は社会人になったばかりで、営業の実践的な経験が一切ありません。

He is straight out of schoolroom and green as grass.

彼は社会人になりたてで、青二才だ。

「教室」の英語表現を例文つきで解説!

WURK

「working」「employed」「full-time job」で「仕事をしている」

「社会人」とは簡単に言ってしまえば、「学生ではなく仕事をしている」ということなので、シンプルに「work」で表すことも可能です。 特にバイトではなく「社員契約をして雇用されている」ことを表現したければ、「employed(雇用された)」「with full-time job(常勤職のある)」などを使うことができます。 「会社員」を意味する英語は「office worker」「company employee」「work for...(...に勤めている)」などです。 また「working professional」で「プロとして働く人」という意味合いになり、バイトしている学生などは含まれません。

My son will start working this April.

今年の4月から息子は社会人だ。

What should I know about the work before I actually start working?

社会人になる前に、仕事について知っておくべきことは何だろう?

Are you a student or do you work?

学生ですか?社会人ですか?

Jane is a student with full-time job in this college.

ジェーンはこの大学の社会人学生だ。

「adult」「grown-up」で「大人」

文脈によっては「社会人」を単純に「大人」を意味する「adult」で表現してもよいでしょう。 「大人」の英語には「grown-up」もあります。 「grow up」で「成長する」という意味で、その過去分詞形を名詞化したものです。

She has three grown-up sons.

彼女には3人社会人の息子がいる。

You are grown-up, so do your own work!

もう社会人なんだから、やるべきことは自分でやりなさい。

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