「合わせる」と「併せる」は、どちらも「あわせる」と読む同音異義語です。「合わせる」は、二つ以上の物をくっつけたり、ある基準となるものと何かを一致させることという意味です。「併せる」は、組織をまとめて一つにしたり、並行することという意味で使います。
「合わせる」と「併せる」は、どちらも二つ以上のものを一つにすることを意味する語です。 「合わせる」の意味は、二つ以上の物をくっつけたり、まとめることです。 例えば、「二人の力を合わせる」「2日分の使用料を合わせた金額」などと使います。 また、ある基準となるものと何かを一致させることを表すこともできます。 例えば「テンションを相手に合わせる」「リズムに合わせて手拍子をする」などと使います。 「併せる」の意味は、組織をまとめて一つにすることです。 例えば「二つの企業を併せて大きな会社を作った」などと使います。 また、二つ以上のものを両立・並行させることを表すこともできます。 例えば「二つの案件を併せて依頼する」「参考資料と併せてご覧ください」などと使います。 「合わせる」は二つ以上のものをくっつけたり一つにする、ある基準となるものに一致させて一つにすることを意味するのに対して、「併せる」は二つ以上のものを一つにまとめ上げたり、並行させることを表します。 とても似ていますが、微妙に意味が違います。 例えば「相手の話をあわせる」の場合は、相手の話を基準にして一致させることを表しているので「合わせる」を使います。「二つのプランをあわせて検討する」の場合は、二つのプランを並行して検討することを表しているので「併せる」を使います。 ちなみに「合」と「併」を使った熟語には「合併(がっぺい)」「併合(へいごう)」があります。 「合併」と「併合」の意味は、どちらも「二つ以上のものを合わせて一つにすること」です。 「合併」は特に組織が一つに合わさるという意味で使われることが多いです。 「併合」も組織などが一つに合わさるという意味で使うことができますが、国家間の場合「強い国が弱い国をのみこむ 」という意味になるので注意が必要です。
「合わせる」は「あわせる」と読みます。 「合わせる」の意味は、
です。 「合」には「あう。あわせる。あわさる」という意味があります。 「合」を含んだ熟語には「合体(がったい)」「合掌(がっしょう)」などがあります。 一つ目の「物と物が隙間なく寄り付くようにする」という意味では、例えば「手を合わせる」などと使います。 これは、自分の両手もしくは相手の手と自分の手をピッタリ密着させることを表しています。 二つ目の「物と物を混ぜて一つにする」という意味では、例えば「酢と醤油を合わせて酢醤油を作る」などと使います。 三つ目の「数量を合わせて合算する」という意味では、例えば「送料と合わせた金額で請求される」というようにいくつかの数を合わせるときに使います。 四つ目の「物事が互いに一致するようにする」という意味では、ある基準となるものと何かを一致させようとするときに使います。 例えば「歩幅を合わせる」「口裏を表せる」などと使います。 また、ある物事が基準とする物事に調和・適合するようにすることという意味で使うこともできます。 例えば「ピアノの伴奏に合わせて歌う」「肌の色に合わせて髪色を選ぶ」などと使います。 五つ目の「比べ合わせて一致しているかどうかを確かめる」という意味では、例えば「自分の解答と照らし合わせてみる」などと使います。
「合わせる」の例文
「併せる」は「あわせる」と読みます。 「併せる」の意味は
です。 「併」には二つの意味があります。 一つ目は「ならぶ。ならべる。ならんで」です。 この意味で使われている熟語には「併記(へいき)」「併発(へいはつ)」などがあります。 二つ目は「あわせる。あわせて」です。 この意味で使われている熟語には「併合(へいごう)」「併用(へいよう)」などがあります。 一つ目の「組織をまとめて一つにする」という意味では、例えば「二つの村を併せて一つの町にする」などと使います。 二つ目の「二つ以上のものを両立・平行させる」という意味では、「二つのプロジェクトを併せて行う」などと使います。 この場合は、二つのプロジェクトを同時進行で行っていることを表しています。 「併せる」は「合わせる」と書き換えることも可能ですが、基本的に「併せる」と書かれることが多いです。
「併せる」の例文
「合わせる(あわせる)」の意味は「二つ以上の物をくっつけたり、ある基準となるものと何かを一致させること」、「併せる(あわせる)」の意味は「組織をまとめて一つにしたり、並行すること」です。例えば「相手の話をあわせる」の場合は、相手の話を基準にして一致させることを表しているので「合わせる」を使うのが正しいです。